流浪在日本 RSSフィード

はじめてお越しの方へ

HN:but 台湾人・留学生・台中在住。
ハロプロの話題は本家に書いています。
こちらは九州での留学生活や中国語・日本語の話題について書きたいと思います。
外字を多用しており、「內」の括弧内の文字が見えない方はブラウザの日本語フォントを「MS UI Gothic」に設定するようお願いします。

2005年2月17日木曜日本日開店。

グループカレンダー 01:08 グループカレンダー - 流浪在日本 を含むブックマーク

http://chinese.g.hatena.ne.jp/calendar

新機能です。とりあえず来週の元宵節を登録しました。

[] なぜ発音が違いますか。  なぜ発音が違いますか。 - 流浪在日本 を含むブックマーク

いくつか間違いがあるので、19日に書き直しました。ご参考になってください。


d:id:tinuyamaさんの日記d:id:tinuyama:20050216:p1)の「液」の発音の話に面白いと思いました。


なぜ発音が違うかというと、現在使われている国語は北京語を基準として、厄介の北京方言などを抜いたものです。しかし、北京以外の地域の読み方を入れたケースもあります。もっとも面倒なのは歴史の問題、つまり文言の発音です。

一般的に言うと、漢字の読み方は「語音」と言い、実際しゃべるときに使う発音です。また、「読音」と言うのがあります。それは文言を読むときに使う発音です。なぜ読み方が違うというと、文言には平仄*1や韻*2を考慮しなければならないのです。文言のみ使うなら大丈夫だけど、実際今の白話にも文言の熟語などがよく使われているので、これらの発音にはなかなかさようならを言えない現状です。 さらに、読音が多用されて、だんだん読音に慣れて、逆に語音を使わなくなるケースもあります。

「液」の語音は「ye4」です。しかし、古代の詩には「液」「意」などの文字は、同じ韻だったかもしれません。つまり韻書には、同じグループに収録されているかもしれません。この場合、詩の韻を強調するために、わざと「yi4」という読音で読むようにして、同じ韻にします。もちろん、この「yi4」は人造ではなく、多分ほかの方言や、慣用の訛りから採用されていたのだろう。

台湾の場合はもっと複雑になります。 終戦後台湾に通用されていた言葉はミンナン語と日本語でした。北京語ではありません。 北京語は国民党政府の「国語教育」の推進によって、迅速に普遍になりました。国語の先生はみんな北京出身なわけがないし、根強い台湾語の訛りの影響もあるし、本来の北京語から微妙にずれてきました。 一方、中国でも共産党が「普通話」を制定したときに、文字によって違う発音を選んだと思います。 これは政治の影響です。


台湾の独特の発音はまた「垃圾 le4se4」「餛飩 hun2dun4(辞書にはtun2を載ってるはず)」などがあります。 また、「癌症 yen2zheng4」を「炎症」と間違わないように、わざと「ai2zheng4」に言い換えるケースも(「ばけがく」「わたくしりつ」のように)。


ばらばらな発音を解決しようと思い、(台湾教育部の国語会は数年前から「国音正読専案」を実行しました。これは学者たちが全国の国語の先生アンケートを出したり、討論したり、文字の発音を整理するプロジェクトでした。そして1999年に、「國語一字多音審訂表*3」を発表し、国字の発音を統一しました。民主社会なので、テレビアナウンサーに「この発音で読め!」とか要求できないため、教科書にしか使われていない現状ですが。 国語辞書編集者も、決してこの審訂表に決めた発音を採用するではない。

しかしこの國語一字多音審訂表は読めば読むほど面白いです。上記の「癌」はちゃんと「ai2」にしましたが、「液」は相変わらず「ye4」のままです。だれでも「yi4」で呼んでいる今、学者ってやっぱり現実を無視する連中だと思いました(「ら」抜き言葉を思いつきました)。 さらに「法国」の「法」を「fa3」に規定されました。これは、まさか中国化!?(笑)

ブログ公開 新ブログ公開 - 流浪在日本 を含むブックマーク

本来、本家のd:id:buttwには何でも書きますが、最近のリンク元によると、おそらく8割以上のゲストハロプロヲタさんです。中国語ハロプロに関係ない話題ばかり書いちゃったら、見る人にとっても興味がないと思うので、こちらを公開します。

*1:漢詩や駢文(べんぶん)で、声調の調和のために規定される平字と仄字の配列法。

*2:同一の韻母、または類似した韻母をもつ漢字を分類したもの。中国の韻書における漢字分類の単位

*3http://www.edu.tw/EDU_WEB/EDU_MGT/MANDR/EDU6300001/allbook/kyjd/c15.htm?open

QianChongQianChong2005/02/18 09:20祝開店(^^)! ニュースでアナウンサーが“癌症(yan2zheng4 大陸式ピンインで失礼)”と言っていて、“炎症”と聞き間違えた経験が私にもあります。そういうことだったんですか。とても勉強になりました。

tinuyamatinuyama2005/02/18 09:56とても詳しい解説をありがとうございました。「語音」と「読音」の話も初めて知りました。本当に勉強になりました。

buttwbuttw2005/02/18 23:23>QianChongさん ありがとう! いや、そろそろ漢語ピンインを勉強しなければと思っていますよ。注音を書いても、文字化けで表示できなかったり、多くの外国人の中国語学習者も解読できないし…。
>tinuyamaさん 私にとっても小学校時代の思い出でした(笑)。

hillwellhillwell2005/02/19 04:57私は台湾に住んでいる日本人ですが、餛飩を何度hun2tun2と発音しても通じなかった経験があります。
台湾の大学院で中国語教育を学んでいるので、よく大陸の一般人の発音、大陸の辞書の発音、台湾の辞書の発音、台湾の一般人の発音が違う字にはなやまされています。「血液」などはそのいい例です。
それにしても日本語うまいですね。

buttwbuttw2005/02/19 05:28>hillwellさん はじめまして。餛飩は幼いごろ「dun4」で読んでて、初めて辞書で「tun2」の発音を見たときびっくりしました。中国へ行ったことがないので、ほかにも私が気づいていない台湾の特有の発音がよくあると思います。 ちなみに餛飩は台湾で「ベンシ」で言ったほうがもっと通じますよ(笑)

buttwbuttw2005/02/19 05:50>hillwellさん たしかに「血」もxie3とxuei4の二通りの発音があります。「xie3yi4」と「xuei4ye4」なら、まったく違うものに聞こえますね。

anmimianmimi2005/03/20 04:48あ、中華幫に来られてたんですね、今頃気づきました(汗)。発音の違う単語、ワンタンだけは台湾ではあんまり食べないせいか今まで気づかなかったんですけどね(笑)ここまで詳しい解説、私の周りには説明できる人はいないと思うのでほんと勉強になりました。