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2017-04-08猫の惑星8 このエントリーを含むブックマーク

お待ちください。

  “当然捣乱,抢迷叶的便是他们;快走!他们久已派下人看着你的行迹,只要你离开迷林远了,他们便要抢;他们死了人,抢我的迷叶作为报复,快走!”

  “人和迷叶的价值恰相等,啊?”

  “死了便是死了,活着的总得吃迷叶!快走!”

  我忽然想起来,也许因为我受了猫人的传染,也许因为他这两句话打动了我的心,我一定得和他要些国魂。假如有朝一日我离开大蝎——我们俩不是好朋友——我拿什么吃饭呢?他请人参观我洗澡得钱,我有分润一些的权利。设若不是在这种环境之下,自然我不会想到这个,但是环境既是如此,我不能不作个准备——死了便是死了,活着的总得吃迷叶!有理!

  离迷林不远了,我站住了。“大蝎,你这两天的工夫一共收了多少钱?”

  大蝎愣了,一转圆眼珠:“五十块国魂,还有两块假的;快走!”

  我向后转,开步走。他追上来:“一百,一百!”我还是往前走。他一直添到一千。我知道这两天参观的人一共不下几百,决不能只收入一千,但是谁有那么大的工夫作这种把戏。“好吧,大蝎,分给我五百。不然,咱们再见!”大蝎准知道:多和我争执一分钟,他便多丢一些迷叶;他随着一对眼泪答应了个“好!”

  “以后再有不告诉我而拿我生财的事,我放火烧你的迷林。”我拿出火柴盒拍了拍!

  他也答应了。

  到了迷林,一个人也没有,大概我来到了之前,他们早有侦探报告,全跑了。迷林外边上的那二三十棵树,已差不多全光了。大蝎喊了声,倒在树下。

  迷林很好看了:叶已长得比手掌还大一些,厚,深绿,叶缘上镶着一圈金红的边;那最肥美的叶起了些花斑,象一林各色的大花。日光由银灰的空中透过,使这些花叶的颜色更深厚静美一些,没有照眼的光泽,而是使人越看越爱看,越看心中越觉得舒适,好象是看一张旧的图画,颜色还很鲜明,可是纸上那层浮光已被年代给减除了去。

  迷林的外边一天到晚站着许多许多参观的人。不,不是参观的,因为他们全闭着眼;鼻子支出多远,闻着那点浓美的叶味;嘴张着,流涎最短的也有二尺来长。稍微有点风的时候,大家全不转身,只用脖子追那股小风,以便吸取风中所含着的香味,好象些雨后的蜗牛轻慢的作着项部运动。偶尔落下一片熟透的大叶,大家虽然闭着眼,可是似乎能用鼻子闻到响声——一片叶子落地的那点响声——立刻全睁开眼,嘴唇一齐吧唧起来;但是大蝎在他们决定过来拾起那片宝贝之前,总是一团毛似的赶到将它捡起来;四围一声怨鬼似的叹息!

  大蝎调了五百名兵来保护迷林,可是兵们全驻扎在二里以外,因为他们要是离近了迷林,他们便先下手抢劫。但是不能不调来他们,猫国的风俗以收获迷叶为最重大的事,必须调兵保护;兵们不替任何人保护任何东西是人人知道的,可是不调他们来作不负保护责任的保护是公然污辱将士,大蝎是个漂亮人物,自然不愿被人指摘,所以调兵是当然的事,可是安置在二里以外以免兵馋自乱。风稍微大一点,而且是往兵营那面刮,大蝎立刻便令后退半里或一里,以免兵们随风而至,抢劫一空。兵们为何服从他的命令,还是因为有我在那里;没有我,兵早就哗变了。“外国人咳嗽一声,吓倒猫国五百兵”是个谚语。

  五百名兵之外,真正保护迷林的是大蝎的二十名家将。这二十位都是深明大义,忠诚可靠的人;但是有时候一高兴,也许把大蝎捆起来,而把迷林抢了。到底还是因为我在那里,他们因此不敢高兴,所以能保持着忠诚可靠。

  大蝎真要忙死了:看着家将,不许偷食一片迷叶;看着风向,好下令退兵;看着林外参观的,以免丢失一个半个的落叶。他现在已经一气吃到三十片迷叶了。据说,一气吃过四十片迷叶,便可以三天不睡,可是第四天便要呜呼哀哉。迷叶这种东西是吃少了有精神而不愿干事;吃多了能干事而不久便死。大蝎无法,多吃迷叶,明知必死,但是不能因为怕死而少吃;虽然他极怕死,可怜的大蝎!

  我的晚饭减少了。晚上少吃,夜间可以警醒,大蝎以对猫人的方法来对待我了。迷林只仗着我一人保护,所以我得夜间警醒着,所以我得少吃晚饭,功高者受下赏,这又是猫人的逻辑。我把一份饭和家伙全摔了,第二天我的饭食又照常丰满了,我现在算知道怎样对待猫人了,虽然我心中觉得很不安。

  刮了一天的小风,这是我经验中的第一次。我初到此地的时候,一点风没有;迷叶变红的时候,不过偶然有阵小风;继续的刮一天,这是头一回。迷叶带着各种颜色轻轻的摆动,十分好看。大蝎和家将们,在迷林的中心一夜间赶造成一个大木架,至少有四五丈高。这原来是为我预备的。这小风是猫国有名的迷风,迷风一到,天气便要变了。猫国的节气只有两个,上半年是静季,没风。下半年是动季,有风也有雨。

  早晨我在梦中听见一片响声,正在我的小屋外边。爬出来一看,大蝎在前。二十名家将在后,排成一队。大蝎的耳上插着一根鹰尾翎,手中拿着一根长木棍。二十名家将手中都拿着一些东西,似乎是乐器。见我出来,他将木棍往地上一戳,二十名家将一齐把乐器举起。木棍在空中一摇,乐器响了。有的吹,有的打,二十件乐器放出不同的声音,吹的是谁也没有和谁调和的趋向,尖的与粗的一样难听,而且一样的拉长,直到家将的眼珠几乎弩出来,才换一口气;换气后再吹,身子前后俯仰了几次,可是不肯换气,直到快憋死为止,有两名居然憋得倒在地上,可是还吹。猫国的音乐是讲究声音长而大的。打的都是象梆子的木器,一劲的打,没有拍节,没有停顿。吹的声音越尖,打的声音越紧,好象是随着吹打而丧了命是最痛快而光荣的事。吹打了三通,大蝎的木棍一扬,音乐停止。二十名家将全蹲在地上喘气。大蝎将耳上的翎毛拔下,很恭敬的向我走来说:“时间已到,请你上台,替神明监视着收迷叶。”我似乎被那阵音乐给催眠过去,或者更正确的说是被震晕了,心中本要笑,可是不由的随着大蝎走去。他把翎毛插在我的耳上,在前领路,我随着他,二十名音乐家又在我的后面。到了迷林中心的高架子,大蝎爬上去,向天祷告了一会儿,下面的音乐又作起来。他爬下来,请我上去。我仿佛忘了我是成人,象个贪玩的小孩被一件玩物给迷住,小猴似的爬了上去。大蝎看我上到了最高处,将木棍一挥,二十名音乐家全四下散开,在林边隔着相当的距离站好,面向着树。大蝎跑了。好大半天,他带来不少的兵。他们每个人拿着一根大棍,耳上插着一个鸟毛。走到林外,大队站住,大蝎往高架上一指,兵们把棍举起,大概是向我致敬。事后我才明白,我原来是在高架上作大神的代表,来替大蝎——他一定是大神所宠爱的贵人了——保护迷叶,兵们摘叶的时候,若私藏或偷吃一片,大蝎告诉他们,我便会用张手雷霹了他们。张手雷便是那把“艺术”。那二十名音乐家原来便是监视员,有人作弊,便吹打乐器,大蝎听到音乐便好请我放张手雷。

  敬完了神,大蝎下令叫兵们两人一组散开,一人上树去摘,一人在下面等着把摘下来的整理好。离我最近的那些株树没有人摘,因为大蝎告诉他们:这些株离大神的代表太近,代表的鼻子一出气,他们便要瘫软在地上,一辈子不能再起来,所以这必须留着大蝎自己来摘。猫兵似乎也都被大蝎催眠过去,全分头去工作。大蝎大概又一气吃了三十片带花斑的上等迷叶,穿梭似的来回巡视,木棍老预备着往兵们的头上捶。听说每次收迷叶,地主必须捶死一两个猫兵;把死猫兵埋在树下,来年便可丰收。有时候,地主没预备好外国人作大神的代表,兵们便把地主埋在树下,抢了树叶,把树刨了都作成军器——就是木棍;用这种军器的是猫人视为最厉害的军队。

  我大鹦鹉似的在架上拳着身,未免要发笑,我算干什么的呢?但是我不愿破坏了猫国的风俗,我来是为看他们的一切,不能不逢场作戏,必须加入他们的团体,不管他们的行为是怎样的可笑。好在有些小风,不至十分热,况且我还叫大蝎给我送来个我自己编的盖饭食的草盖暂当草帽,我总不致被阳光给晒晕过去。

  猫兵与普通的猫人一点分别也没有,设若他们没那根木棍与耳上的鸟翎。这木棍与鸟翎自然会使他们比普通人的地位优越,可是在受了大蝎的催眠时,他们大概还比普通人要多受一点苦。象眠后的蚕吃桑叶,不大的工夫,我在上面已能看见原来被密叶遮住的树干。再过了一刻,猫兵已全在树尖上了。较比离我近一些的,全一手摘叶,一手遮着眼,大概是怕看见我而有害于他们的。

  原来猫人并不是不能干事,我心中想,假如有个好的领袖,禁止了吃迷叶,这群人也可以很有用的。假如我把大蝎赶跑,替他作地主,作将领……但这只是空想,我不敢决定什么,我到底还不深知猫人。我正在这么想,我看见(因为树叶稀薄了我很能看清下面)大蝎的木棍照着一个猫兵的头去了。我知道就是我跳下去不致受伤,也来不及止住他的棍子了;但是我必须跳下去,在我眼中大蝎是比那群兵还可恶的,就是来不及救那个兵,我也得给大蝎个厉害。我爬到离地两丈多高的地方,跳了下去。跑过去,那个兵已躺在地上,大蝎正下令,把他埋在地下。一个不深明白他四围人们的心理的,是往往由善意而有害于人的。我这一跳,在猫兵们以为我是下来放张手雷,我跳在地上,只听霹咚噗咚四下里许多兵全掉下树来,大概跌伤的不在少数,因为四面全悲苦的叫着。我顾不得看他们,便一手捉住大蝎。他呢,也以为我是看他责罚猫兵而来帮助他,因为我这一早晨处处顺从着他,他自然的想到我完全是他的爪牙了。我捉住了他,他莫名其妙了,大概他一点也不觉得打死猫兵是不对的事。我问大蝎,“为什么打死人?”

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2017-04-07猫の惑星7 このエントリーを含むブックマーク

お待ちください。

  使半死的猫人说话,向个外国人说话,是天下最难的事;我知道,一定叫他出声是等于杀人的,他必会不久的也被吓死。可怜的猫人!我放了他。再看,那几个倒着的,身上当然都受了伤,都在地上爬呢,爬得很快。我没去追他们。有两个是完全不动了。

 arakawa今にも死にそうなネコ人間に話させることは、外国人に話させることは、この世で最も難しいことだった。僕はわかっていた。彼に声を出させることは殺人と同等であり、彼は間も無くショックのあまり死ぬに決まっているのだと。可哀想なネコ人間!僕は彼を放してやった。再度見てみると、倒れている何人かはもちろん怪我をしていて、皆地上を這っている。とても速く這っている。僕は彼らを追わなかった。2人は完全に動かなかった。

  危险我是不怕的:不过,这确是惹了祸。知道猫人的法律是什么样的怪东西?吓死人和杀死人纵然在法律上有分别,从良心上看还不是一样?我想不出主意来。找大蝎去,解铃还是系铃人,他必定有办法。但是,大蝎决不会说实话,设若我去求他;等他来找我吧。假如我乘此机会去找那只飞机,看看我的亡友的尸骨,大蝎的迷林或者会有危险,他必定会找我去;那时我再审问他,他不说实话,我就不回来!要挟?对这不讲信用,不以扯谎为可耻的人,还有什么别的好办法呢?

 僕は危険を恐れない。しかし、これが災いを招いた。ネコ人間の法律を知ることはどんなに怪しいものなのだろう?たとえ人を驚かせて殺すことと、人を殺すことが法律上区別されていたとしても、良心から見ればやはり一緒ではないか?僕はどうすればいいか思いつかない。ダーシエを訪ねて行く。問題を引き起こした人がその問題を解決すべきである。彼にはきっと手段があるに違いない。しかし、ダーシエは決して本当のことを話さない。もしも僕が彼に頼みに行っても。彼が僕を探しに来るのを待とう。もしも僕がこの機会にロケットを探しに行き、亡き友の遺骨を見れば、ダーシエの迷いの森はもしかしたら危険な目に遭うかもしれない。彼はきっと僕を探しに来るだろう。その時僕が再び尋問しても、彼が本当のことを話さなければ、僕は戻ってこない!脅迫か?この信用を重視せず、嘘をつくことを恥ずかしいこととしない人に対して、何か他にいい方法はあるだろうか?

  把手枪带好,我便垂头丧气的沿着河岸走。太阳很热了,我知道我缺乏东西,妈的迷叶!没它我不能抵抗太阳光与这河上的毒雾。

 拳銃をしっかり持ち、僕は肩を落としながら川岸に沿って歩いた。太陽は暑く、僕はものが不足していることに気付いた。ちくしょう迷いの葉だ!それがないと僕は太陽の光とこの川の毒霧を防げない。

  猫国里不会出圣人,我只好咒骂猫人来解除我自己的不光荣吧。我居然想去由那两个死猫人手里搜取迷叶了!回到迷林,谁能拦住我去折下一大枝子呢?懒得跑那几步路!果然,他们手中还拿着迷叶,有一片是已咬去一半的。我全掳了过来。吃了一片,沿着河岸走下去。

 ネコの国に聖人はいない。僕はネコ人間を罵ることで、自分自身の不名誉を忘れるしかなかった。僕は思いがけなくも、2人の死んだネコ人間の手から迷いの葉を探し出すことを思いついた!迷いの森に戻り、僕が大きな枝を折りに行くことを誰が止めることができるだろう?あの道を走るのは怠い!案の定彼らの手にはまだ迷いの葉が握られていたが、1枚はすでに半分噛み切られていた。僕は全て奪ってきた。1枚食べ、川岸に沿って歩き続けた。

  走了许久,我看见了那深灰色的小山。我知道这离飞机坠落的地方不远了,可是我不知道那里离河岸有几里,和在河的哪一边上。真热,我又吃了两片迷叶还觉不出凉快来。没有树,找不到个有阴凉的地方休息一会儿。但是我决定前进,非找到那飞机不可。

 長い間歩くと、濃い灰色の小山が見えた。僕はここがロケットが墜落した場所から遠くないことがわかったが、そこが川岸からどれほどあり、川のどちら側にあるのかは知らなかった。本当に暑い。僕はまた迷いの葉を2枚食べたが、涼しさは感じなかった。木はなく、少し休憩する日陰の涼しい場所は探し出せなかった。しかし僕は前に進むことに決めた。あのロケットを絶対に探さなくてはいけない。

  正在这个当儿,后面喊了一声,我听得出来,大蝎的声儿。我不理他,还往前走。跑路的本事他比我强,被他追上了。我想抓住他的头皮把他的实话摇晃出来,但是我一看他那个样子,不好意思动手了。他的猪嘴肿着,头上破了一块,身上许多抓伤,遍体象是水洗过的,细毛全粘在皮肤上,不十分不象个成精的水老鼠。我吓死了人,他挨了打,我想想猫人不敢欺侮外人,可是对他们自己是勇于争斗的。他们的谁是谁非与我无关,不过对吓死的受伤的和挨打的大蝎,我一视同仁的起了同情心。大蝎张了几次嘴才说出一句话来:快回去,迷林被抢了!

 まさにその時、後ろから叫び声が聞こえた。ダーシエの声だ。僕は気にせずまた歩き出したが、彼は僕よりも走ることに長けているため、追いつかれてしまった。僕は彼の頭を掴み、本当の話を揺さぶり出したかったが、彼の様子を一目見ると無下に手を出すことはできなかった。彼の口は腫れていて、頭は割れている。体には沢山の引っ掻き傷があり、全身水洗いしたように毛は全て皮膚にくっついている。妖怪になった水ネズミのようだった。僕が人を驚かせて殺したから、彼は殴られた。僕はネコ人間には外国人を欺く勇気はないと思ったが、彼らは自分たちに対して戦う争いには勇敢であった。彼らの誰が合っていて誰が間違っているのかは僕とは無関係であるが、ショック死した者や怪我をした者と殴られたダーシエに対しては、僕は全て平等に同情した。ダーシエは何回か口を開きやっと一言話し出した。早く戻れ、迷いの森が奪われた!

  我笑了,同情心被这一句话给驱逐得净尽。他要是因挨打而请我给他报仇,虽然也不是什么好事,可是从一个中国人的心理看,我一定立刻随他回去。迷林被抢了,谁愿当这资本家走狗呢!抢了便抢了,与我有什么关系。“快回去,迷林被抢了!”大蝎的眼珠差一点弩出来。迷林似乎是一切,他的命分文不值。

 僕は笑った。同情心はこの一言によってすっかりなくなった。彼がもし殴られたことで僕.に彼の仇を討つように頼んだなら、いいこととは言えないが、1人の中国人の心理から見て、僕はすぐに彼について戻っただろう。迷いの森が奪われた。誰がこの資本家の手先になるものか!奪うなら奪えばいい。僕には何も関係ない。「早く戻れ、迷いの森が奪われた!」ダーシエの目はもう少しで飛び出そうだった。迷いの森がすべてで、彼の命は少しの値打ちもないようであった。

  “先告诉我早晨的事,我便随你回去。”我说。

 「まず朝のことを話してくれたら君について戻ろう」。と僕は言った。

  大蝎几乎气死过去,脖子伸了几伸,咽下一大团气去:“迷林被抢了!”他要有那个胆子,他一定会登时把我掐死!我也打定了主意:他不说实话,我便不动。

 ダーシエは怒りのあまり、首をいくらか伸ばして、大きく息を吸って「迷いの森が奪われた!」彼に度胸があれば、彼はたちまち僕を絞め殺しただろう!僕も考えを決めた。彼が本当のことを話さないのなら、僕は動かない。

  结果还是各自得到一半的胜利:登时跟他回去,在路上他诉说一切。

 結果はやはり各自が半分の勝利を得た。すぐに彼と戻り、道中彼は全てを打ち明けた。

  大蝎说了实话:那些参观的人是他由城里请来的,都是上等社会的人。上等社会的人当然不能起得那么早,可是看洗澡是太稀罕的事,况且大蝎允许供给他们最肥美的迷叶。每人给他十块“国魂”——猫国的一种钱名——作为参观费,迷叶每人两片——上等肥美多浆的迷叶——不另算钱。

ダーシエは本当のことを話した。あの見物していた人は彼が城から招いた人で、皆上級社会の人である。上級社会の人は当然それほど早く起きることはできないが、入浴するのを見るのはごく珍しいことである。その上ダーシエが彼らに最もよく肥えた迷いの葉を提供するのを許したのである。1人ずつ彼に「国魂」(ネコの国の貨幣の名称)を10枚見学費用として支払えば、迷いの葉を1人2枚、しかも高級でよく肥えていて液体が多い迷いの葉をもらえる。他に代金はいらない。

  好小子,我心里说,你拿我当作私产去陈列呀!但是大蝎还没等我发作,便很委婉的说明:“你看,国魂是国魂,把别人家的国魂弄在自己的手里,高尚的行为!我虽然没有和你商议过,”他走得很快,但是并不妨碍他委曲婉转的陈说,“可是我这点高尚的行为,你一定不会反对的。你照常的洗澡,我借此得些国魂,他们得以开眼,面面有益的事,有益的事!”“那吓死的人谁负责任?”

 こいつめ、僕は心の中で言った。お前は僕を私有財産として陳列するのか!しかしダーシエは僕が怒り出す前に遠回しに説明をした。「ほら、国魂は国魂だ、他人の国魂を手に入れるのは高尚な行為である!君には相談しなかったが」。彼は歩くのが速いが、彼の遠回しな述懐を妨げてはいなかった。「しかし、私がこの高尚な行為に君は反対するはずがない。君はいつも通りに風呂に入り、私はその時に国魂を手に入れる。彼らは見聞を広めることができる。誰にとっても有益なことである。有益なことなのだ!」「あのショック死した人は誰が責任を負うんだ?」

  “你吓死的,没事!我要是打死人,”大蝎喘着说,“我只须损失一些迷叶,迷叶是一切,法律不过是几行刻在石头上的字;有迷叶,打死人也不算一回事。你打死人,没人管,猫国的法律管不着外国人,连‘一’个迷叶也不用费;我自恨不是个外国人。你要是在乡下打死人,放在那儿不用管,给那白尾巴鹰一些点心;要是在城里打死人,只须到法厅报告一声,法官还要很客气的给你道谢。”大蝎似乎非常的羡慕我,眼中好象含着点泪。我的眼中也要落泪,可怜的猫人,生命何在?公理何在?

 「君が驚かせて死なせたのなら問題はない!もし私が殺したら」ダーシエは息を切らしながら言った。「私はいくつか迷いの葉を失わなければならない。迷いの葉は全てだ。法律はただ石に刻まれた数行の字にすぎない。迷いの葉があれば人を殺しても問題にはならない。君が人を殺しても取り締まる者はいない。ネコの国の法律は外国人には適用されない。1枚の迷いの葉も必要ない。私は外国人でないことを恨む。君がもし田舎で人を殺したら、そこに放ってかまう必要はない。あの白い尾の鷹に少し餌をやる。もし市内で人を殺したら、ただ裁判所に一言報告するだけでいい。それでも裁判官は君に礼儀正しく礼を言うだろう」。ダーシエは僕をとても羨んでいるようで、まるで涙を浮かべているようだった。僕も涙がこぼれそうだった。可哀想なネコ人間、命はどこにあるのだろう?道理はどこにあるのだろう?

  “那两个死去的也是有势力的人。他们的家属不和你捣乱吗?”

 「あの死んだ2人も勢力がある人だった。彼らの家族は騒いだりはしなかったのか?」

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2017-04-06猫の惑星6 編集前 このエントリーを含むブックマーク

修正前

猫 城 记

老 舍

大蝎的嘴闭上了一会儿。猫人的嘴永远张着,鼻子不大管呼吸的工作,偶尔闭上表示得意或深思。他的回答是:现在种树的人只有几十个了,都是强有力的人——政客军官诗人兼地主。他们不能不种树,不种便丢失了一切势力。作政治需要迷叶,不然便见不到皇帝。作军官需要迷树,它是军饷。作诗必定要迷叶,它能使人白天作梦。总之,迷叶是万能的,有了它便可以横行一世。“横行”是上等猫人口中最高尚的一个字。

ダーシエは少しの間口を閉じた。ネコ人間の口は永遠に開いていて、鼻は呼吸につかわれていない、たまに閉じるとき、満足や深く考えていることを表す。彼の答えでは、現在木を育てる人は何十人しかいなくなり、みんな有力者――政治家や、将校、詩人兼地主である人などだ。彼らは木を育てずにはいられず、植えなければ一切の勢力を失う。政治をやるには迷いの葉が必要で、そうでなければ、すぐ皇帝に会えなくなる。将校をやるにも迷いの木が必要で、これが軍人の俸給だ。詩を作るのにも必ず迷いの葉が重要で、昼間人に夢を見せる。要するに、迷いの葉は万能で、これがあると、一生横行することが出来る。「横行」とは上等なネコ人間にとっては高尚な言葉なのである。 

设法保护迷林是大蝎与其他地主的首要工作。他们虽有兵,但不能替他们作事。猫兵是讲自由的,只要迷叶吃,不懂得服从命令。他们自己的兵常来抢他们,这在猫人心中——由大蝎的口气看得出——是最合逻辑的事。究竟谁来保护迷林呢?外国人。每个地主必须养着几个外国人作保护者。猫人的敬畏外国人是天性中的一个特点。他们的自由不能使五个兵在一块住三天而不出人命,和外人打仗是不可能的事。大蝎附带着说,很得意的,“自相残杀的本事,一天比一天大,杀人的方法差不多与作诗一样巧妙了”。

なんとかして迷いの林を保護するのは、ダーシエとその他の地主の最も重要な仕事だ。彼らは兵を持っているけれども、兵が代わりに仕事をすることは出来ない。ネコ人間兵は自由を愛し、迷いの葉を食べることしか考えられず、命令に服従することは理解しない。彼らの自分の兵は常に彼らに盗みを働き、これはネコ人間の心中では――ダーシエの口ぶりでわかるところ――最も論理に叶うことなのだ。いったい誰が迷いの林を保護するというのだ?外国人だ。どの地主も何人かの外国人を、保護者として、養う必要がある。ネコ人間の畏敬というのは外国人に対する生まれつきのひとつの特徴である。彼らの自由は、五人の兵が同じ場所で三日間住み、死者を出さないことはないというほどだ、外国人と戦争することは不可能なことだ。ダーシエは付け加えて話す、得意気に、「味方同士で殺し合う能力は日に日に大きくなり、殺人の方法は詩を作るのと変わらず、同じように巧妙だ」。

“杀人成了一种艺术,”我说。猫语中没有“艺术”,经我解释了半天,他还是不能明白,但是他记住这两个中国字。

「殺人は一種の芸術となる。」と僕は言う。ネコ語に「芸術」はなく、長いことかけて説明したが、彼はまだよくわかっていなかったが、この二文字の中国語を覚えた。 

在古代他们也与外国打过仗,而且打胜过,可是在最近五百年中,自相残杀的结果叫他们完全把打外国人的观念忘掉,而一致的对内。因此也就非常的怕外国人;不经外国人主持,他们的皇帝连迷叶也吃不到嘴。

古代では彼らも外国と戦争していたし、その上打ち勝ち、ここ五百年の間、味方同士で殺し合った結果彼らに完全に外国人と戦うという概念を忘れてしまい、みんな内部へ向かった。それもあって外国人を非常に恐れ、外国人の指示を得なければ、彼らの皇帝は迷いの葉すら食べられない。 

AA三年前来过一只飞机。哪里来的,猫人不晓得,可是记住了世界上有种没毛的大鸟。

 三年前に一機のロケットが来たことがある。どこから来たのか、ネコ人間は知らないが、世界には毛がない大きな鳥がいることを覚えた。

我的飞机来到,猫人知道是来了外国人。他们只能想到我是火星上的人,想不到火星之外还有别的星球。

僕のロケットが来て、ネコ人間は外国人が来たと知った。彼らは、ただ僕は火星の人だとしか考え至らず、火星の外に別の星があるとは思いつかなかったのだ。

大蝎与一群地主全跑到飞机那里去,为是得到个外国人来保护迷林。他们原有的外国保护者不知为什么全回了本国,所以必须另请新的。

 ダーシエと地主の一団はみんな飛行機のところまで走った、なぜかといえば来た外国人に迷いの林を守らせる。彼らはもともとの外国の保護者はどういうわけかみんな自国に帰ったので、そのため必ず他の新しい人に頼まなければならない。 

他们说好了:请到我之后,大家轮流奉养着,因为外国人在最近是很不易请到的。“请”我是他们的本意,谁知道我并没有长着猫脸,他们向来没见过象我这样的外国人。他们害怕的了不得;可是既而一看我是那么老实,他们决定由“请”改成“捉”了。他们是猫国的“人物”,所以心眼很多,而且遇到必要的时候也会冒一些险。现在想起来,设若我一开首便用武力,准可以把他们吓跑;可是幸而没用武力,因为就是一时把他们吓跑,他们决不会甘心罢休,况且我根本找不到食物。从另一方面说呢,这么被他们捉住,他们纵使还怕我,可是不会“敬”我了。果然,由公请我改成想独占了,大蝎与那一群地主全看出便宜来:捉住我,自然不必再与我讲什么条件,只要供给点吃食便行了,于是大家全变了心。背约毁誓是自由的一部分,大蝎觉得他的成功是非常可自傲的。

 彼らは話し合って決めた。僕を呼んだ後、みんなが順番に世話する。外国人は最近呼ぶことが簡単でないからだ。僕を「呼ぶ」のは彼らのもともとの意で、僕にネコの顔がついてないということを誰が知るだろう、彼らはこれまでずっと僕のような外国人にあった事がなかった。彼らはたいへん怖がったが、しばらくすると僕がこんなに大人しいのを見て、彼らは「呼ぶ」から「捉える」に変えた。彼らはネコの国の有力者だから、知恵は豊かで、その上必要な時は危険を犯すことが出来る。今思い出すと、もし僕が始めに暴力を用いていたら、きっと彼らはびっくりして逃げていただろう。しかし幸いにも、暴力を用いなかったため、一時彼らはびっくりして逃げたが、決しておとなしく引っ込んでいるということはない、さらに僕は全く食べ物が探せない。他の視点から言うと、このように彼らに捉らえられて、たとえ彼らが僕を恐れても、僕を「敬う」ことはしない。やはり、僕をみんなで招待するからひとりで独占するに変わり、ダーシエとあの地主の一団はみんな都合がいいとわかり、僕を捉えておけば、もちろん僕にどんな条件についても話し合う必要はなく、ただえさを与えるだけでよい、そこでみんなは完全に心を変えた。約束を破ったり、誓いを壊したりすることは自由の一部分である、ダーシエは成功が非常に自慢できるものだと思った。 

把我捆好,放在小船上,他们全绕着小道,上以天作顶的小屋那里去等我。他们怕水,不敢上船。设若半路中船翻了,自然只能归罪于我的不幸,与他们没关系。那个小屋离一片沙地不远,河流到沙地差不多就干了,船一定会停住不动。

僕をしっかりと縛り、小舟に乗せ、彼らは回り道をして、空を天井にした小屋に行き、僕を待っていた。彼らは水を恐れ、乗船できない。もし途中で船がひっくり返ったら、僕が不幸だったのだと罪をなすりつけ、自分とは関係ないことにしてしまうだろう。あの小屋は砂地から遠くはなく、砂地までの川はほぼ乾いていて、船は止まって動かなくなる。 

把我安置在小屋中,他们便回家去吃迷叶。他们的身边不能带着这个宝贝;走路带着迷叶是最危险的事;因此他们也就不常走路;此次的冒险是特别的牺牲。

 小屋の中に僕を置き、彼らは迷いの葉を食べに帰る。彼らはこの宝物を持ち歩くことができない。迷いの葉を身に着けて歩くことは、最も危険なことだ。だからいつもは出歩いておらず、今回の冒険は特別な犠牲を払っている。

大蝎的树林离小屋最近;可是也还需要那么大半天才想起去看我。吃完迷叶是得睡一会儿的。他准知道别人也不会快来。他到了,别人也到了,这完全出乎他的意料之外。“幸而有那艺术”,他指着我的手枪,似乎有些感激它。后来他把不易形容的东西都叫作“艺术”。

 ダーシエの林は小屋から最も近い。しかし、やはり僕を見に行こうと思いつくまでには、ずいぶん長い時間が必要だった。迷いの葉を食べ終わるとしばらく眠らなければいけないようだ。彼は必ず他の人が早く来られないことを知っている。彼が来たときに、他の人もきていることは、予想外なことだ。「幸いにもあの芸術がある」、と彼は僕の拳銃を指す、これに感謝しているようだ。それから彼は形容しがたいものすべて「芸術」と呼んだ。

我明白了一切,该问他了:那个脚镣是什么作的?他摇头,只告诉我,那是外国来的东西。“有好多外国来的东西,”他说:“很好用,可是我们不屑摹仿;我们是一切国中最古的国!”他把嘴闭上了一会儿:“走路总得带着手镯脚镣,很有用!”这也许是实话,也许是俏皮我呢。我问他天天晚上住在哪里,因为林中只有我那一间小洞,他一定另有个地方去睡觉。他似乎不愿意回答,跟我要一根艺术,就是将要拿去给皇帝看。我给了他一根火柴,也就没往下问他到底睡在哪里;在这种讲自由的社会中,人人必须保留着些秘密。

 僕はすべてわかり、あの足かせは何で作ったものなのか彼に聞いた。彼は頭を振り、あれは外国のものだと言うだけだ。「外国のものがほんとに多いものだ」彼は、「よく使っている、しかし私たちが、まねるに値しない。私たちは、最も古い国だ」彼は口を少し開けて、「外を歩くときどうしても腕輪と足かせをしなければいけない、非常に便利だ」。これもたぶん実話だろうが、僕をからかってもいるのだろう。僕は彼に夜はどこにいるのか尋ねた、なぜなら林の中は僕とトンネルしかないから、彼はきっとほかの場所に行き眠るのだ。彼は答えたくなさそうだが、僕と芸術が必要で、皇帝に持っていき見せなければならない。僕は彼にマッチを一本あげたが、下を向き、どこで眠るのか答えようとしない。このように自由を愛する社会の中で、人々は秘密を持っていなければいけない。

有家属没有呢?他点点头。“收了迷叶便回家,你与我一同去。”

他还有利用我的地方,我想,可是:“家在哪里?”“京城,大皇帝住在那里。有许多外国人,你可以看看你的朋友了。”

“我是由地球上来的,不认识火星上的人。”

“反正你是外国人,外国人与外国人都是朋友。”不必再给他解释;只希望快收完迷叶,好到猫城去看看。

家族がいるか聞くと、彼はうなずいた。「迷いの葉を受け取ったら家に帰る、君と私は一緒に行く」。彼はまだ僕の場所を使っているが、「家はどこだ?」と僕は思った。「都、大皇帝が住むところだ。多くの外国人もいる、君の友達に会える」。

「僕は地球から来た、火星の人は知らない」。

「いずれにせよ君は外国人だ、外国人と外国人はみんな友達だ」。再び彼に説明する必要はない。ただ早く迷いの葉を受け取り、ネコの町を見に行きたい。

我与大蝎的关系,据我看,永远不会成为好朋友的。据“我”看是如此;他也许有一片真心,不过我不能欣赏它;他——或任何猫人——设若有真心,那是完全以自己为中心的,为自己的利益而利用人似乎是他所以交友的主因。三四个月内,我一天也没忘了去看看我那亡友的尸骨,但是大蝎用尽方法阻止我去。这一方面看出他的自私;另一方面显露出猫人心中并没有“朋友”这个观念。自私,因为替他看护迷叶好象是我到火星来的唯一责任;没有“朋友”这个观念,因为他口口声声总是“死了,已经死了,干什么还看他去?”他第一不告诉我到那飞机堕落的地方的方向路径;第二,他老监视着我。其实我慢慢的寻找(我要是顺着河岸走,便不会找不到),总可以找到那个地方,但是每逢我走出迷林半里以外,他总是从天而降的截住我。截住了我,他并不强迫我回去;他能把以自己为中心的事说得使我替他伤心,好象听着寡妇述说自己的困难,一把鼻涕一把泪的使我不由的将自己的事搁在一旁。我想他一定背地里抿着嘴暗笑我是傻蛋,但是这个思想也不能使我心硬了。我几乎要佩服他了。我不完全相信他所说的了;我要自己去看看一切。可是,他早防备着这个。迷林里并不只是他一个人。但是他总不许他们与我接近。我只在远处看见过他们:我一奔过他们去,登时便不见了,这一定是遵行大蝎的命令。

 僕とダーシエの関係は、僕が見たところ、永遠に友達にはなることはないようなものだ。僕が見たように、彼も本心がありはず、ただ僕が彼を好きじゃないだけだが、彼――あるいはいかなるネコ人間も――もしも本心があるとしたら、完全に自己中心的なもので、自分の利益のために人を利用することが、彼らの交友の主な理由のようだ。三、四か月の間、僕は一日も親友の遺骨を見に行くことを忘れなかった、しかしダーシエはすべての方法を使って僕が行くのを阻止する。その一方で彼自身を見る。ある一面ではネコ人間の心中には「友達」という概念はない。利己的だ、彼の代わりに迷いの葉を見守ることは僕が火星に来た唯一の責任だからだ。「友達」という概念はない、彼の口はいつも「死んだ、もう死んだ、何をしにまた彼を見に行くのだ?」彼はまずロケットが墜落した場所への方向経路をおしえてくれない。次に、彼はいつも僕を見張っている。実際僕が探すのが遅く、(僕は川岸に添って歩かなければならず、探し出せない)、結局どこなのか探し出せても、迷いの林の中以外を歩く僕と毎回会い、彼はいつも空から降りてきて僕を止める。僕を止める、彼は僕が戻るように決して強制しない。自分中心のことは彼代わりに僕を悲しませて話す、まるで未亡人が自分の困難を話すようだ、鼻水や涙で自由でない僕のことは傍らに置いておく。彼はきっと陰で口をすぼめ僕は馬鹿だとほくそ笑んでいると思うが、この思いは僕の考えを固くできなかった。僕はもう少しで彼に感心するところだった。彼の言ったことを完全に信じてはいない。僕は自分ですべてを見に行かなければならない。しかし、彼は早く用心する。迷いの林の中は決して彼一人だけではない。でも彼はいつも彼らと僕が接近することを許さない。僕が遠くから彼らを見たことがあるだけだ。彼らが行くほうに速く走ったことがあるが、すぐ見えなくなった、これはきっとダーシエの命令に従っているのだ。

对于迷叶我决定不再吃。大蝎的劝告真是尽委婉恳挚的能事:不能不吃呀,不吃就会渴的,水不易得呀;况且还得洗澡呢,多么麻烦,我们是有经验的。不能不吃呀,别的吃食太贵呀;贵还在其次,不好吃呀。不能不吃呀,有毒气,不吃迷叶便会死的呀……我还是决定不再吃。他又一把鼻涕,一把泪了;我知道这是他的最后手段;我不能心软;因吃迷叶而把我变成个与猫人一样的人是大蝎的计划,我不能完全受他的摆弄;我已经是太老实了。我要恢复人的生活,要吃要喝要洗澡,我不甘心变成个半死的人。设若不吃迷叶而能一样的活着,合理的活着,哪怕是十天半个月呢,我便只活十天半个月也好,半死的活着,就是能活一万八千年我也不甘心干。我这么告诉大蝎了,他自然不能明白,他一定以为我的脑子是块石头。不论他怎想吧,我算打定了主意。

 迷いの葉については、僕は二度と食べないと決めた。ダーシエの忠告は本当に丁寧で誠意がこもったできる限りのことだった。食べずにはいられないのだ、食べないとのどが渇く、水は容易に得られないのだ。その上入浴もある、なんて面倒だ、僕たちは経験がある。食べずにいられないのだ、ほかのものを食べるのは高価だ。高いのはその次で、おいしくないのだ。食べずにはいられないのだ、毒ガスがある、迷いの葉を食べないと死んでしまう……僕はやはり二度と食べないと決めた。彼はまた鼻水、涙が出ている。僕はこれが彼の最後の手段だと知っている。僕は情にもろくなれない。迷いの葉を食べたことによって僕はネコ人間と同じ人に変わることがダーシエの計画だ、僕は完全に彼にもてあそばれることはない。すでにとてもお人よしなのだ。僕は人の生活を取り戻し、食べなければいけないし飲まなければいけない、風呂に入らなければいけない、すすんで半死の人になってはいけない。もし迷いの葉を食べなければ同じように生きて、合理的に生きる、恐ろしいことは十日半月だ、僕は十日半月ただ生きてきた、今にも死にそうに生きている、一万八千年生きることができたら僕も何もしようとしない。僕はこのように彼に言った、彼は自然にわからない、きっと僕の脳は石だと思っているだろう。彼がどう思うかは言わず、僕は考えを決めるつもりだ。

交涉了三天,没结果。只好拿手枪了。但是我还没忘了公平,把手枪放在地上告诉大蝎,“你打死我,我打死你,全是一样的,设若你一定叫我吃迷叶!你决定吧!”大蝎跑出两丈多远去。他不能打死我,枪在他手中还不如一根草棍在外国人手里;他要的是“我”,不是手枪。

三日間交渉したが、結果は出ない。ただ拳銃を持っているだけだ。しかし僕はまだ公平であることを忘れていない、拳銃を地面に置いてダーシエに言った、「お前が僕を打って殺すこと、僕がお前を打って殺すこと、どれも同じことだ、もしお前が僕に迷いの葉を必ず僕に食べさせてくれるなら!お前が決めろ!」二丈余り遠くへ逃げていった。彼が僕を打って死なせることはできない、拳銃が彼の手の中にあることは、一本の草の茎が外国人の手の中にあることにも及ばない。彼が必要なのは「僕」であり、拳銃ではない。

交涉了三天,没结果。只好拿手枪了。但是我还没忘了公平,把手枪放在地上告诉大蝎,“你打死我,我打死你,全是一样的,设若你一定叫我吃迷叶!你决定吧!”大蝎跑出两丈多远去。他不能打死我,枪在他手中还不如一根草棍在外国人手里;他要的是“我”,不是手枪。

折中的办法:我每天早晨吃一片迷叶,“一片,只是那么一小块宝贝,为是去毒气,”大蝎——请我把手枪带起去,又和我面对面的坐下——伸着一个短手指说。他供给我一顿晚饭。饮水是个困难问题。我建议:每天我去到河里洗个澡,同时带回一罐水来。他不认可。为什么天天跑那么远去洗澡,不聪明的事,况且还拿着罐子?为什么不舒舒服服的吃迷叶?“有福不会享”,我知道他一定要说这个,可是他并没说出口来。况且——这才是他的真意——他还得陪着我。我不用他陪着;他怕我偷跑了,这是他所最关切的。其实我真打算逃跑,他陪着我也不是没用吗?我就这么问他,他的嘴居然闭上了十来分钟,我以为我是把他吓死过去了。

“你不用陪着我,我决定不跑,我起誓!”我说。他轻轻摇了摇头:“小孩子才起誓玩呢!”

 

折衷策は、僕が毎日早朝にひとかけらの迷いの葉を食べること、「ひとかけら、これだけでもあんなに小さい宝物だ、毒ガスだ」、ダーシエ――僕に拳銃を持って行かせたてくれ、そして僕と向き合って座る――短い指を伸ばしながら言う。彼は僕に晩ご飯をくれる。飲み水は難しい問題だ。僕が毎日川に行き入浴する、そして一缶水を持って帰ってくると提案した。彼は認可しない。どうして毎日あんなに遠くまで行って入浴するのか、聡明ではないことだ、さらに缶を持つ?どうして迷いの葉を食べるのが嫌なのだ?「幸福は享受できない」、僕は彼がきっとこれを言うべきだと知っているが、彼は決して口に出さなかった。その上――これだけは彼の本当の気持ち――彼はやはり僕に付き添っている。彼は僕が逃げるのを恐れていた、これは彼が最も配慮しているところだ。実際僕は本当に逃げるつもりで、彼が僕についてくることも無駄ではないか?僕はこのように彼に尋ねた、彼の口は意外にも十分ほど閉じていて、僕は彼を死ぬほど脅していった。

 「僕についてこなくていい、僕は逃げないと決めた、誓うよ!」と僕は言った。彼は軽く頭を揺らした。「小さな子供の誓うといったら!」

我急了,这是脸对脸的污辱我。我揪住了他头上的细毛,这是第一次我要用武力;他并没想到,不然他早会跑出老远的去了。他实在没想到,因为他说的是实话。他牺牲了些细毛,也许带着一小块头皮,逃了出去,向我说明:在猫人历史上,起誓是通行的,可是在最近五百年中,起完誓不算的太多,于是除了闹着玩的时候,大家也就不再起誓;信用虽然不能算是坏事,可是从实利上看是不方便的,这种改革是显然的进步,大蝎一边摸着头皮一边并非不高兴的讲。因为根本是不应当遵守的,所以小孩子玩耍时起誓最有趣味,这是事实。

 僕は焦った、体と体は僕を辱める。僕は彼の頭の細い毛をしっかりつかむ、これが初めて僕が暴力を使わなければいけない時だった。彼は決して思いつかなかった、そうでなければ彼は早く遠くへ逃げていくことができた。彼は実は思いつかなかった、だから彼が言ったのは本当の話だ。彼は細い毛を犠牲にした、もしかすると少し頭皮もついていたかもしれない、逃げていき僕に向かって説明した。ネコ人間の歴史上、誓うことは通用する、しかしここ五百年の間、誓いを守りきったことは数えきれないほど多い、そこでふざけた遊びのときを除いて、みんなもう一度は誓わない。信用するが数えられないのは悪いことだ、しかし本当に都合の良いところから見ることは便利ではない、この種の改革は明らかな進歩だ、ダーシエは一方で頭皮をなで一方で喜んでいなくはない話をする。もともとは守るべきではないことだからだ、そのため小さな子供は遊ぶとき誓うことが面白く、これは事実なのだ。

“你有信用与否,不关我的事,我的誓到底还是誓!”我很强硬的说:“我决不偷跑,我什么时候要离开你,我自然直接告诉你。”

“还是不许我陪着?”大蝎犹疑不定的问。

“随便!”问题解决了。

 「お前に信用があるのかないのか、僕のことには関係ない、僕の誓いは最後まで誓う!」僕は強硬に言った。「僕は逃げないと決めた、お前から離れなければいけないときはいつでも、僕が自分から直接思えに言う」。

“还是不许我陪着?”ダーシエ犹疑不定的问。

 「まだついてくることが許せないのか?」ダーシエは決まらない問題にためらう。

 「勝手にしろ!」問題は解決した。

晚饭并不难吃,猫人本来很会烹调的,只是绿蝇太多,我去掐了些草叶编成几个盖儿,嘱咐送饭的猫人来把饭食盖上,猫人似乎很不以为然,而且觉得有点可笑。有大蝎的命令他不敢和我说话,只微微的对我摇头。我知道不清洁是猫人历史上的光荣;没法子使他明白。惭愧,还得用势力,每逢一看见饭食上没盖盖,我便告诉大蝎去交派。一个大错误:有一天居然没给送饭来;第二天送来的时候,东西全没有盖,而是盖着一层绿蝇。原来因为告诉大蝎去嘱咐送饭的仆人,使大蝎与仆人全看不起我了。伸手就打,是上等猫人的尊荣;也是下等猫人认为正当的态度。我怎样办?我不愿意打人。“人”在我心中是个最高贵的观念。但是设若不打,不但仅是没有人送饭,而且将要失去我在火星上的安全。没法子,只好牺牲了猫人一块(很小的一块,凭良心说)头皮。行了,草盖不再闲着了。这几乎使我落下泪来,什么样的历史进程能使人忘了人的尊贵呢?

 晩ご飯を食べることはべつに難しくない。ネコ人間はもともと料理するただ緑ハエがとても多く、僕は草の葉を摘み編んでいくつか蓋を作る、ご飯を運ぶネコ人間を来るように言いつけてご飯に蓋をする、ネコ人間はなぜかわかってないようで、しかもおかしいと思ったようだ。ダーシエの命令があると彼は僕と話そうとしない、ただかすかに僕にうなずく。僕は不清潔なことがネコ人間の歴史上で光栄なことだと知っている。方法はないが彼でわかる。恥ずかしい、やはり力を用いる、会うたびに見るとご飯の上に蓋はない、僕はダーシエに指図しに行くように言った。ひとつ大きな間違いが起きた、ある日なんとご飯が与えられず、二日目渡されるとき、ものにすべて蓋はなかった、そして一匹の緑ハエに覆いかぶさっていた。もともとダーシエがご飯を渡す召使に言いつけるように言ったから、ダーシエと召使を僕が見ていなかった。手を伸ばし叩く、これは上等なネコ人間の名誉だ。下等なネコ人間正当な態度だと思うことでもある。僕はどうすればいいだろうか?僕は人を殴りたくない。「人」は僕の心の中にある最も高貴な概念だ。しかし、殴らなかったら、ご飯を渡す人がいなくなるだけでなく、その上僕の火星での安全が失われるだろう。方法はない、ネコ人間のひとかけらの(とても小さなひとかけら、良心が言うように任せる)頭皮を犠牲にした。それから、草の蓋は二度と暇になることはなかった。これには危うく涙が出そうになった、どんなに歴史過程が人に人の尊敬すべきことを忘れさせるだろうか?

早晨到河上去洗澡是到火星来的第一件美事。我总是在太阳出来以前便由迷林走到沙滩,相隔不过有一里多地。恰好足以出点汗,使四肢都活软过来。在沙上,水只刚漫过脚面,我一边踩水,一边等着日出。日出以前的景色是极静美的:灰空中还没有雾气,一些大星还能看得见,四处没有一点声音,除了沙上的流水有些微响。太阳出来,我才往河中去;走过沙滩,水越来越深,走出半里多地便没了胸,我就在那里痛快的游泳一回。以觉得腹中饿了为限,游泳的时间大概总在半点钟左右。饿了,便走到沙滩上去晒乾了身体。破裤子,手枪,火柴盒,全在一块大石上放着。我赤身在这大灰宇宙中。似乎完全无忧无虑,世界上最自然最自由的人。太阳渐渐热起来。河上起了雾,觉得有点闭闷;不错,大蝎没说谎,此地确有些毒瘴;这是该回去吃那片迷叶的时候了。

早朝川に行き入浴することは火星に来てから一つ目の美しいことだった。僕はいつも太陽が出てくる前に迷いの林を歩いて砂浜へ行く、一里余りも離れていない。ちょうどよく足から汗が出てきて、四肢すべてを生き生きと柔らかく使いやって来る。砂の上で、すぐに足を水に浸す、僕は立ち泳ぎをしつつ、日の出を待つ。日の出前の景色はとても静かできれいだ。灰色の空には霧がなく、大きな星が見える、あたり一面少しの声もない、砂の上の流水がかすかに響くのを除いて。太陽が出てくる、僕はただ川の中に行く。砂浜を歩く、水はどんどん深くなり、半里余り行くと水面は胸まではない、僕はそこで思いきり一回泳ぐ。腹が減ったと思う時を限度にする、泳ぐ時間はだいたいいつも三十分ほどだ。腹が減った、砂浜を歩き、体を太陽に充てて乾かす。破れたズボン、銃、マッチすべてを大きな石の上に置く。僕は大きな灰色の宇宙で裸になる。まったく心配することもなく思案することもない、世界で最も自然で最も自由な人だ。太陽がしだいに熱くなってきた。川に霧が出てきて、気分が滅入ってくる感じがある。間違いない、ダーシエはうそをついていない、この地は確かに毒気がある。これは迷いの葉を食べに帰る時間だ。

这点享受也不能长久的保持,又是大蝎的坏。大概在开始洗澡的第七天上吧,我刚一到沙滩上便看见远处有些黑影往来。我并未十分注意,依旧等着欣赏那日出的美景。东方渐渐发了灰红色。一会儿,一些散开的厚云全变成深紫的大花。忽然亮起来,星们不见了。云块全联成横片,紫色变成深橙,抹着一层薄薄的浅灰与水绿,带着亮的银灰边儿。横云裂开,橙色上加了些大黑斑,金的光脚极强的射起,金线在黑斑后面还透得过来。然后,一团血红从裂云中跳出,不很圆,似乎晃了几晃,固定了;不知什么时候裂云块变成了小碎片。联成一些金黄的鳞;河上亮了,起了金光。霞越变越薄越碎,渐渐的消灭,只剩下几缕浅桃红的薄纱;太阳升高了,全天空中变成银灰色,有的地方微微透出点蓝色来。只顾呆呆的看着,偶一转脸,喝!离河岸有十来丈远吧,猫人站成了一大队!我莫名其妙。也许有什么事,我想,不去管,我去洗我的。我往河水深处走,那一大队也往那边挪动。及至我跳在河里,我听见一片极惨的呼声。我沉浮了几次,在河岸浅处站起来看看,又是一声喊,那队猫人全往后退了几步。我明白了,这是参观洗澡呢。

この享受も長く続かなかった、またダーシエのせいだ。だいたい入浴を始めて七日のことだ、僕は砂浜についたばかりに特に黒い影が向かってくるのが見えた。僕は別に気にかけていなかった、相変わらず日の出の美しい景色鑑賞を待っていた。星たちが見えなくなった。雲のかたまりがすべて連なり横長になり、紫色が深い橙色に代わり、薄く淡い灰色と緑色を消し、明るいシルバーグレーをおびる。横雲は裂け、橙色の上に大きい黒斑が加わる、金の光の脚がとても強くさしている、金の糸は黒斑の後ろを通って近づいてくる。それから、真紅の丸が裂けた雲の中から飛び出し、丸くない、一瞬ちらりと見えまぶしい、固まった。裂けた雲のかたまりがいつ小さな破片になったのかわからない。連なって黄金のうろこを作る。川の上はまぶしく、金の光ができる。朝焼けは薄くばらばらに変わっていき、だんだんと消えてなくなる、淡い桃色の細い糸だけが残る。太陽が高く上り、空全体が灰色になる、ある場所はかすかな透き通る藍色が来る。ただぼんやりと見回して、偶然顔を向き替えると、あ!川岸から十丈ぐらい離れたところに、ネコ人間が立ちたい列を作っていた!僕は何が何だかさっぱりわからない。もしかすると何かあったのかもしれない、僕は思った、かまわない、僕は入浴に行く。川の水深の深いところまで歩く、あの隊列もそこへ移動する。僕が川の中ではねているときになって、僕はひとつのとても悲惨な声を聴いた。僕は何回か浮き沈みし、川岸の浅いところで立ち上がって見た、またわめいた、あの隊列のネコ人間はみな後ろへ数歩下がった。僕はわかった、これは入浴見物だ。

看洗澡,设若没看见过,也不算什么,我想。猫人决不是为看我的身体而来,赤体在他们看不是稀奇的事;他们也不穿衣服。一定是为看我怎样游泳。我是继续的泅水为他们开开眼界呢?还是停止呢?这倒不好决定。在这个当儿,我看见了大蝎,他离河岸最近,差不多离着那群人有一两丈远。这是表示他不怕我,我心中说。他又往前跳了几步,向我挥手,意思是叫我往河里跳。从我这三四个月的经验中,我可以想到,设若我要服从他的手势而往河里跳,他的脸面一定会增许多的光。但是我不能受这个,我生平最恨假外人的势力而欺侮自家人的。我向沙滩走去。大蝎又往前走了,离河岸差不多有四五丈,我从石上拿起手枪,向他比了一比。

入浴を見る、もしかするとみたことないのかもしれない、なにがだめなのだ、僕は思った。ネコ人間は決して僕の体を見るためにきたのではない、裸を見ることは彼らにとって珍しいことではない。彼らも服は着ていない。きっと僕がどのように泳ぐか見るために来たのだ。彼らの目に入るように僕は泳ぎを続けるべきか?それとも止めるか?これは好ましくない決定だ。ちょうどこの時、ダーシエが見えた、彼は川岸から最も近く、同じようにあの群団から一、二丈遠くに離れていた。これは彼が僕を恐れていないということを表している、と僕は心の中で言った。彼はさらに前に数歩飛び出し、僕に手招きした、考えは僕を川の中に飛び込ませることだ。ここ三、四か月の経験から僕は思いついた、もし僕が彼の合図に従い川に飛び込めば、彼の顔はきっと名誉が増すだろう。しかし僕はこれを受けることはできない、生まれてこの方暇な赤の他人も勢力を最も恨んだ。僕は砂浜に向かって歩いた。ダーシエも前に歩いてくる、川岸から四、五丈ぐらいある、僕は石の上から拳銃を持って彼に向って突きつけた。

我把大蝎拿住;看他这个笑,向来没看见过他笑得这么厉害。我越生气,他越笑,似乎猫人的笑是专为避免挨打预备着的。我问他叫人参观我洗澡是什么意思,他不说,只是一劲的媚笑。我知道他心中有鬼,但是不愿看他的贱样子,只告诉他:以后再有这种举动,留神你的头皮!

僕はダーシエを捕まえた。見ると彼は笑っている、これまで彼がこんなにひどく笑っているところは見たことがない。僕が怒るにつれて、彼はさらに笑う、ネコ人間の笑いはもっぱら殴る準備を避けるためのようだ。彼に僕が入浴するところを人に見物させるとはどういう言う考えか尋ねた、彼は言わない、ただへつらって笑うだけだ。僕は彼の心の中に悪巧みがあることを知っている、しかし彼の下卑た様子を見たくはない、ただ彼に言った。これからこのような行動がまたあれば、おまえの頭皮に気をつけろ!

第二天我依旧到河上去。还没到沙滩,我已看见黑忽忽的一群,比昨天的还多。我决定不动声色的洗我的澡,以便看看到底是怎么回事,回去再和大蝎算帐。太阳出来了,我站在水浅处,一边假装打水,一边看着他们。大蝎在那儿呢,带着个猫人,双手大概捧着一大堆迷叶,堆得顶住下巴。大蝎在前,拿迷叶的猫人在后,大蝎一伸手,那猫人一伸手,顺着那队猫人走;猫人手中的迷叶渐渐的减少了。我明白了,大蝎借着机会卖些迷叶,而且必定卖得很贵。

二日目僕は依然として川に行った。砂浜につかないうちにすでに黒い一群を見つけた、昨日のよりも多い。僕は黙って顔色一つ変えないで入浴することに決めた、最後まで見るためとは何事だ、帰って再びダーシエと鑑定する。太陽が出てきた、僕は浅瀬に立っていて、水をくむふりをしながら彼らを見ていた。ダーシエはあそこにいる、ネコ人間を引き連れ、両手はおそらく山ほどの迷いの葉を持ち、積み上げて居ついている。ダーシエが目にいて、迷いの葉を持ったネコ人間は後ろにいる、ダーシエが手を伸ばすと、あのネコ人間も手を伸ばし、あの隊のネコ人間に従い歩く。ネコ人間の手の中の迷いの葉はだんだん減っていく。僕は分かった、ダーシエはチャンスを利用して迷いの葉を売っているのだ、しかもとても高い金額で。

我本是个有点幽默的人,但是一时的怒气往往使人的行为失于偏急。猫人的怎样怕我——只因为我是个外国人——我是知道的;这一定全是大蝎的坏主意,我也知道。为惩罚大蝎一个人而使那群无辜的猫人联带的受点损失,不是我的本意。可是,在那时,怒气使我忘了一切体谅。我必须使大蝎知道我的厉害,不然,我永远不用再想安静的享受这早晨的运动。自然,设若猫人们也在早晨来游泳,我便无话可讲,这条河不是我独有的;不过,一个人泅水,几百人等着看,而且有借此作买卖的,我不能忍受。

僕は本来ユーモアがある人だ、しかし怒るとしばしば人の行為をおろそかにし焦りがちになる。ネコ人間がどんなに僕を恐れる――ただ僕が外国人だからというだけ――僕が知っていることだ。これはきっとすべてダーシエの悪知恵だ、僕もわかる。ダーシエ一人に懲罰を与えるためにあの罪がないネコ人間の連帯が損をする、僕の本意ではないが。しかし、あの時は、怒りが一切の思いやりを忘れさせた。必ずダーシエに僕の恐ろしさを知ってもらわなければいけない、さもなければ、僕は永遠に静かな楽しみこの早朝の運動の思いを使えない。同然である、もしネコ人間も早朝に泳ぎに来れば、僕が話せる話はない、この川僕ひとりのものではない。ただ、ひとりが泳ぐだけだ、何百人が見るのを待っている、さらに売買の場を作り利用している、僕は我慢できない。

我不想先捉住大蝎,他不告诉我实话;我必须捉住一个参观人,去问个分明。我先慢慢的往河岸那边退,背朝着他们,以免他们起疑。到了河岸,我想,我跑个百码,出其不备的捉住个猫人。

 僕はダーシエをまず捕まえようとは思わない、彼は僕に本当の話を言わない。必ずひとり見物人を捕まえなければならない、尋ねに行きはっきりする。僕はまずゆっくり川岸に行くとそこは後ろへ下がる、背中を彼らに向け、彼らが疑わないようにする。川岸につくと、僕は思った、僕が百ヤード走って、不意を突いてネコ人間を捉える。

到了河岸,刚一转过脸来,听见一声极惨的呼喊,比杀猪的声儿还难听。我的百码开始,眼前就如同忽然地震一般,那群猫人要各自逃命,又要往一处挤,跑的,倒的,忘了跑的,倒下又往起爬的,同时并举;一展眼,全没了,好象被风吹散的一些落叶,这里一小团,那里一小团,东边一个,西边两个,一边跑,一边喊,好象都失了魂。及至我的百码跑完,地上只躺着几个了,我捉了一个,一看,眼已闭上,没气了!我的后悔比闯了祸的恐怖大的多。我不应当这么利用自己的优越而杀了人。但是我并没呆住,好似不自觉的又捉住另一个,腿坏了,可是没死。在事后想起来,我真不佩服我自己,分明看见人家腿坏了,而还去捉住他审问;分明看见有一个已吓死,而还去捉个半死的,设若“不自觉”是可原谅的,人性本善便无可成立了。

川岸についた、すぐに体の向きを変えるやいなや、とてもひどい声が聞こえる。殺すブタの声よりも聴きがたい。僕の百ヤードが始まる、目の前は突然地震が起きたようだ、あの群のネコ人間はそれぞれ命からがら逃げ、また一か所にぎゅうぎゅうになり、走る、倒れる、走ることを忘れる、倒れて上へ這う、同時に並行して進んでいる。目を開くとすべてない、風が吹き散らした落ち葉のようだ、ここの小さな一団、あそこの小さな一団、東にひとつ、西に一つ、走ったり、わめいたり、まるでみんな魂をなくしてしまったようだ。百ヤード走り終わった頃になって、地面に数人倒れている、一人捕まえる、見ると、目が閉じている、死んでいた!僕の後悔は災難に不意に飛び込むことより大きかった。僕はこのように自分の優れているところを利用して人を殺した。しかし僕はけっして中断しなかった、無意識に他のものをまた捕まえた、脚が悪くなっている、しかし死んでいない。この後、僕は思いついた、僕は本当に自分に感心できない、はっきりとほかの人の脚が悪くなっているのが見える、また捕まえて尋問する。はっきりと一人すでに死んでいるのが見える、さらに死にかけているものを捉える、もし「無意識」が許されるなら、人間性の本来の善は成り立たなくなるだろう。

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2017-04-05猫星往還記5 編集前 このエントリーを含むブックマーク

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第二章

树林绿得多了。四围的灰空气也正不冷不热,不多不少的合适。灰气绿树正有一种诗意的温美。潮气中,细闻,不是臭的了,是一种浓厚的香甜,象熟透了的甜瓜。“痛快”不足以形容出我的心境。“麻醉”,对,“麻醉”!那两片树叶给我心中一些灰的力量,然后如鱼得水的把全身浸渍在灰气之中。

木々はとても青々としている。周りの灰色の空気もまさに冷たくもなく熱くもなく、多くもなく少なくもなくちょうどよい。灰色の空気の中にある青々とした木々はまさに一種の暖かくて美しい詩の趣を帯びている。湿気の中耳をひそめていく。臭いはしない。この臭いは濃厚で甘くておいしい臭いだ。熟して食べ頃の、マクウリの臭いのようだ。“胸がスカッとした”というのでは、私の心境は形容しがたい程だ。“麻酔だ”、そう“麻酔だ”!あの二つの木の葉は私の心の中に一つの灰の力を与えた。それから水を得た魚の様に全身を灰色の空気の中に沈めた。

我蹲在树旁。向来不喜蹲着;现在只有蹲着才觉得舒坦。

僕は木の傍らでしゃがみこんだ。しゃがむのは好きではない。今しかたなくしゃがんでようやく心地よいと感じた。

开始细看那个猫人;厌恶他的心似乎减去很多,有点觉得他可爱了。

あのネコ人間を覗き見し始める。彼を嫌う感情は薄れていき、少し彼のことを可愛いと感じる程だ。

所谓猫人者,并不是立着走,穿着衣服的大猫。他没有衣服。我笑了,把我上身的碎布条也拉下去,反正不冷,何苦挂着些零七八碎的呢。下身的还留着,这倒不是害羞,因为我得留着腰带,好挂着我的手枪。其实赤身佩带挂手枪也未尝不可,可是我还舍不得那盒火柴;必须留着裤子,以便有小袋装着那个小盒,万一将来再被他们上了脚镣呢。把靴子也脱下来扔在一边。

いわゆるネコ人間というのは両足で立って歩く、服を着た大きなネコではない。彼は衣服を持っていない。僕は笑って、僕が上に着ていた布切れを引きちぎった。どのみち寒くはない。わざわざごちゃごちゃしたものを着る必要はない。下半身はまだ身に付けている。これは恥ずかしいからではない。なぜなら、僕は腰にピストルを身に付けているからこちらのほうが便利なのだ。実際には、まる裸で腰にピストルをさすなんて今までしたことがない。しかし、僕は依然としてマッチの箱は捨てない。小袋を装着しやすいようにスカートをはかなければならないのだ。万が一将来また彼らに足かせをされたときのために。ブーツをそこらへんに投げて脱ぎ捨てた。

往回说,猫人不穿衣服。腰很长,很细,手脚都很短。手指脚指也都很短。(怪不得跑得快而作事那么慢呢,我想起他们给我上锁镣时的情景。)脖子不短,头能弯到背上去。脸很大,两个极圆极圆的眼睛,长得很低,留出很宽的一个脑门。脑门上全长着细毛,一直的和头发——也是很细冗——联上。鼻子和嘴联到一块,可不是象猫的那样俊秀,似乎象猪的,耳朵在脑瓢上,很小。身上都是细毛,很光润,近看是灰色的,远看有点绿,象灰羽毛纱的闪光。身腔是圆的,大概很便于横滚。胸前有四对小乳,八个小黑点。

もう一度言うが、ネコ人間は服を着ない。腰が長く、とても細く、手足は全て短い。手足の指も全てとても短いのだ。(彼らは走ることが出来ない上に何をするのも遅い。僕は彼らが僕に足かせをした情景を思い浮かべ不思議に思う。)首は短くなく、頭は背中の上まで曲げられる。顔は大きく、両目は極めて丸く、背の高さは低い。とても広いおでこも持っている。おでこ全体には細い毛が頭と同じように生えていて余分に細く柔らかい。鼻と口は繋がっていて、もちろんネコのように知的で美しい。まるでイノシシのようで、脳の上にありとても小さい。全身には細い毛があり、つやが良くすべすべしている。近くで見ると灰色をしていて、遠くから見ると少し緑色に見えて、灰色の羽毛の織物のようにきらきら光っている。体が丸っこいのはだいたい寝転がるのに都合がよいからであろう。胸部には四組の乳房があり、八個の黒い小さな点がある。

他的内部构造怎样,我无从知道。

彼の内側の仕組みがどのようなものなのか、僕には知る手立てがない。

他的举动最奇怪的,据我看是他的慢中有快,快中有慢,使我猜不透他的立意何在;我只觉得他是非常的善疑。他的手脚永不安静着,脚与手一样的灵便;用手脚似乎较用其他感官的时候多,东摸摸,西摸摸,老动着;还不是摸,是触,好象蚂蚁的触角。

彼の言動は特に奇妙なのだ。僕が見たところによると、ゆっくりした動きの中に素早さがあったかと思えば、素早さの中にゆっくりした動きがあるのだ。なので、彼の考えがどこにあるのか僕に考えを見抜かせない。僕はただ彼が非常に疑い深いところがあると感じた。彼の手足はいつもせわしなく、足と手をよく使いこなしている。手を使ってまるで色々なところを撫でて、頻繁に動かしているようだ。いや、撫でるというのではない。触っている姿はまるでアリの触覚の様だ。

究竟他把我拉到此地,喂我树叶,是什么意思呢?我不由的,也许是那两片树叶的作用,要问了。可是怎样问呢?言语不通。

一体彼は僕をこの地に連れてきて、木の葉を食べさせて、何を考えているのだろうか。僕は従わない。もしかしたら、二枚の木の葉の作用があるのかもしれない、ぜひ尋ねてみたい。しかし、どのように尋ねたらよいだろうか。言葉が通じないのが難点だ。

三四个月的工夫,我学会了猫话。马来话是可以在半年内学会的,猫语还要简单的多。四五百字来回颠倒便可以讲说一切。自然许多事与道理是不能就这么讲明白的,猫人有办法:不讲。形容词与副词不多,名词也不富裕。凡是象迷树的全是迷树:大迷树,小迷树,圆迷树,尖迷树,洋迷树,大洋迷树……其实这是些决不相同的树。迷树的叶便是那能使人麻醉的宝贝。代名词是不大用的,根本没有关系代名词。一种极儿气的语言。其实只记住些名词便够谈话的了,动词是多半可以用手势帮忙的。他们也有文字,一些小楼小塔似的东西,很不好认;普通的猫人至多只能记得十来个。

  三、四か月の時間を費やしたかいあって、僕はネコ語をマスターした。マレー語は半年程でマスターできるが、ネコ語はやはり簡単なものが多い。4,5百の字を使いこなして一切の会話をする。自然と多くのことや理論はこのように話しを明白にするのは不可能であるが、ネコ人間にはそれを補う方法がある。それは、そのようなことについて話さないことだ。形容詞と副詞は多くなく、名詞も豊富ではない。ほとんど迷いの木のようなものはすべて迷いの木になるのだ。大きい迷いの木、小さい迷いの木、丸い迷いの木、尖った迷いの木、外国の迷いの木、大洋の迷いの木……実際これらは決して同じではないのだ。迷いの葉は人を酔わす貴重なものとしてネコ人間に使われている。代名詞はそんなに使わず、基本的に関係代名詞はない。一種の劣っている言語ともいえる。実際ただしっかり記憶したこれらの名詞はお互いに話すのに十分便利である。動詞は大半を占めており、せわしなく手振りを用いることができる。彼らは文字も使っている。小さい建物か小さい塔がどのようなものなのかを区別見分けられない。普通の猫人間多くてもせいぜい十個くらいの字しか書くことが出来ない。

大蝎——这是我的猫朋友的名字——认识许多字,还会作诗。把一些好听的名词堆在一处,不用有任何简单的思想,便可以成一首猫诗。宝贝叶宝贝花宝贝山宝贝猫宝贝肚子……这是大蝎的“读史有感”。猫人有历史,两万多年的文明。会讲话了,我明白过来一切。大蝎是猫国的重要人物,大地主兼政客、诗人与军官。大地主,因为他有一大片迷树,迷叶是猫人食物的食物。他为什么养着我,与这迷叶大有关系。据他说,他拿出几块历史来作证——书都是石头做的,二尺见方半寸来厚一块,每块上有十来个极复杂的字——五百年前,他们是种地收粮,不懂什么叫迷叶。忽然有个外国人把它带到猫国来。最初只有上等人吃得起,后来他们把迷树也搬运了来,于是大家全吃入了瘾。不到五十年的工夫,不吃它的人是例外了。吃迷叶是多么舒服,多么省事的;可是有一样,吃了之后虽然精神焕发,可是手脚不爱动,于是种地的不种了,作工的不作了,大家闲散起来。政府下了令:禁止再吃迷叶。下令的第一天午时,皇后瘾得打了皇帝三个嘴巴子——大蝎搬开一块历史——皇帝也瘾得直落泪。当天下午又下了令:定迷叶为“国食”。在猫史上没有比这件事再光荣再仁慈的,大蝎说。

 ダーシエ―これは僕のネコ人間の友達の名前である。多くの文字を知っていて、詩を作ることもできる。聞こえの良い名詞を連ねては、いかなる簡単な思想も用いず、一つのネコの詩をたやすく作ることが出来る。宝のような願い、宝のような花、宝のような山、宝のようなネコ、宝のようなお腹……これがダーシエの“歴史の感覚を身に付ける”である。ネコ人間には歴史があり、二万年あまりの文明がある。会話することが出来て、僕は一切がはっきりしてきた。ダーシエはネコの国の重要な人物で、大地の主であり、政客でもあり、詩人でもあり、将校でもある。大地の主、なぜなら、彼は一つの大きな迷いの木を持っていて、ミーイエはネコ人間の大事な食物であるからだ。彼はなぜ僕を保護するのか。このミーイエが大きく関係しているのか。彼の話に基づいて彼が出したいくつかの歴史の本をこの話の証拠としたのである――本の全ては石で造られ、二尺の半分ほどの厚みで、それらには十文字位ずつ極めて複雑な文字が記されている。――五百年前、彼らは食糧を得るために畑仕事をし、何をミーイエと呼んだのか分からなかったという。急に外国人がネコの国にやってきた。最初は上の人しか食べることができなかったミーイエを、彼らは森から持ち出すようになってしまった。そこで、みんなミーイエを食べることに夢中になった。五十年の月日が経たないうちに、ミーイエを食べない人が例外というくらいに広まった。ミーイエを食べることはなんと心地よいことか、そしてなんと手間の省けることか。しかし、同じようにミーイエを食べたあと精神が奮い起こされたにもかかわらず、手足はうまく動かない。そこで、畑仕事が出来なくなり、収穫も減り、みんなぶらぶらして何もしなくなった。そこで政府は命令を下した。これよりミーイエを食べることを禁止したのだ。命令が下った一日目のお昼位に、皇后は夢中になって皇帝の頬を三回びんたした。――ダーシエは歴史の本の置き場所を移した――皇帝も夢中でずっと涙を流した。その日の午後また命令が下った。ミーイエを“国の食物”と定めた。ネコ人間の歴史上他と比べられない程、この事件は栄誉があり、慈悲深いことであったとダーシエは語った。

自从迷叶定为国食以后的四百多年,猫国文明的进展比以前加速了好几倍。吃了迷叶不喜肉体的劳动,自然可以多作些精神事业。诗艺,举个例说,比以前进步多了;两万年来的诗人,没有一个用过“宝贝肚子”的。

 自らミーイエを国の食べ物と定めた後、四百年あまりは、ネコの国の文明の発展は依然と比べて何倍も加速した。ミーイエを食べると、体の動きは善くなくなる。すると自然に精神に異常をきたした動作が増えてくる。詩の技術は、例えを挙げて話せば、以前と比べてとても発展した。二万年来の詩人は“貴重なお腹”という言葉を使わない。

可是,这并不是说政治上与社会上便没有了纷争。在三百年前,迷树的种植是普遍的。可是人们越吃越懒,慢慢的连树也懒得种了。又恰巧遇上一年大水——大蝎的灰脸似乎有点发白,原来猫人最怕水——把树林冲去了很多。没有别的东西吃,猫人是可以忍着的;没有迷叶,可不能再懒了。到处起了抢劫。抢案太多了,于是政府又下了最合人道的命令:抢迷叶吃者无罪。这三百年来是抢劫的时代;并不是坏事,抢劫是最足以表现个人自由的,而自由又是猫人自有史以来的最高理想。

 しかし、三百年まえでは迷いの木の種をまくことは普通であった。しかし、人々は食べれば食べる程だるくなり、次第に木を植え続けることもなくなってきた。洪水は起きた一年――ダーシエの灰色の顔がまるで顔から血の気が引くように見えた。もともと、ネコ人間が最も恐れるのは水だ――林を水が押し流してしまった。食べるものが何もなくてもネコ人間は我慢できる。しかし、ミーイエがないとまただらけてしまう。そして、強盗が起きるようになった。強盗は増えた。そこで政府はまたもっとも人の道や理屈にかなった命令を下した。ミーイエを盗んで食べたものは無罪である。この三百年来で強盗の時代であった。しかし、悪いことではない。強盗は最も個人の自由を十分に表現できる。その上、この自由もまたネコ人間の持つ歴史上で最高に理想的であるのだ。

(按:猫语中的“自由”,并不与中国话中的相同。猫人所谓自由者是欺侮别人,不合作,捣乱……男男授受不亲即由此而来,一个自由人是不许别人接触他的,彼此见面不握手或互吻,而是把头向后扭一扭表示敬意。)

 (ネコ語の中の自由というのは、中国語で言う自由と同じではない。ネコ人間のいわゆる自由な人というのは、他人を侮ること、協力しあわない、騒動を起こすことを意味する……男は受け取りを親しくしないというのはこれに由来する。一人の自由な人が他人である彼に接触することを許さず、お互いに面と向かって握手や挨拶のキスをすることもない。ただ頭を後ろにして相手に敬意を示すくらいである。)

“那么,你为什么还种树呢?”我用猫语问——按着真正猫语的形式,这句话应当是:脖子一扭(表示“那么”),用手一指(你),眼球转两转(为什么),种(动词)树?“还”字没法表示。

 “あのようにあなたはなぜ依然として木を植えているのか?”

僕はネコ語を使って訪ねた――ネコ語の形式に基づいて、この言葉を話すのは当然だ。首をひねって(“あのような”を示して)、手の指一本を使って指さす(あなた)、目を二回まわす(どうして)、植える(動作を表す)、木を?“依然として”の字は表す方法がない。

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2017-04-04猫星往還記4 このエントリーを含むブックマーク

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 また喉が渇いてきた。腹も空いている。たとえ鳥や獣のように夜の闇の中で食べ物を探すことを厭わないとしても、僕にはその能力さえないのだった。幸い、寒くはない。ここでは昼夜を問わず裸で過ごしても風邪をひいたりはすまい。僕は小屋の壁にもたれて座り、星空を眺めた。遠くにあの林が見える。何も考えられたくない。きっと、どんなにバカバカしいことを考えても涙があふれてくるだろう。孤独はそれほど苦痛よりも耐えがたいものなのだ。 

 僕はずいぶん長いことそこに座っていた。瞼がだんだん重たくなってきたが、思い切って眠ってしまうこともできない。しばし目を閉じてはハッと気づいて無理に目をこじ開け、そしてまた眠りに落ちそうになる。一瞬、黒い影が見えたような気がしたが、確かめる間もなく姿を消した。神経が高ぶっているための幻覚だろうと自分の臆病を責め、また目を閉じた。だが閉じたばかりの目をまた開いた。やはり安心はできない。ほら!、また黒い影がよぎった。見たと思ったらすぐに消えた。髪がゾワゾワと逆立ち始めた。僕には火星で化け物を捕獲する計画なんてありやしないのだ。もう目を閉じる勇気はなかった。

 ずいぶん長いこと何の動きもなかった。ためしに薄目を開けて様子をうかがってみた。来た、あの黒い影だ。

 もう怖くない。あれは幽霊であるはずがない。猫人間だ。やつらは視力が特に発達していて、遠くからでも僕の目が開いたり閉じたりしているのを見ることができるに違いない。緊張と嬉しさで息が止まりそうになりながら僕は待った。目の前まで近づきさえすれば何とかなる気がした。しかし何を根拠に自分が猫人間よりも優れているような気がするのか。拳銃を持っているから? お笑い草だ。

 ここでは時間には何の価値もない。まるで何世紀も経ったかと思われた頃、やつはようやく近くまで来た。一歩進むのに15分、あるいは1時間もかかったかもしれない。その一歩一歩には彼らが歴史的に受け継いできた慎重さがあった。東へ一歩踏み出し、西へ一歩進み、背を丸め、軽く背伸びし、左に向きを変え、後ずさりし、一片の雪のように地に伏せて匍匐前進し、また背を丸める……。子猫が夜の闇の中でネズミを狩る練習をするときもこんなふうだろう。非常に興味深い。

 身動きどころか、いきなり目を開くだけでやつは一瞬で逃げうせてしまうかもしれない。僕は身じろぎもせず糸のように細く開けた目の隙間から相手の動きをうかがっていた。

 相手に悪意はないらしい。僕に攻撃されることを恐れているだけだ。丸腰でたった一人でやってきたところを見ると、僕を殺そうという気もないに違いない。どうすれば僕が敵意を持っていないことを分からせることができるだろう。動かないのが一番だ、じっとしていれば、少なくともやつが驚いて逃げることもない。

 やつはとうとう体温を感じられるほど僕に近づいて来て、リレー選手がバトンを待っているときのような姿勢のまま僕の目の前で手を二回振った。僕がわずかに頷くと慌てて手を引っ込め、今にも走り出しそうな様子を見せたが逃げることなく僕をみつめている。僕はまた軽く頷いた。やつはじっとしたままだ。ごくゆっくりと両手を挙げ、手のひらを広げて見せた。どうやらこの「手話」が通じたようで、やつは頷き、駆けだす準備をしていた足を元に戻した。掌を上に向けたままあいさつ代わりに指を曲げてみた。やつはまた頷いた。少し腰を伸ばして相手を見たが逃げ出す様子はない。こんなふうにひどく辛く馬鹿げた時間が少なくとも半時間は続き、僕はやっと立ち上がることができた。

 時間を無駄に費やすこと即ち仕事なら、猫人間ほど仕事ができる者はいない。やつと僕は一体どれほどの時間を費やして手真似をし、頷き、口を曲げ、鼻にしわを寄せ、体の全ての筋肉を総動員して互いに加害する意図がないことを示したことだろう。もちろんさらに一時間かけることも、いや、ひょっとしたら一週間かかったかもしれない。もし遠くにもう一つの黒い影が現れなかったら。その人影に先に気づいたのは猫人間だった。僕が気づいたときには猫人間はすでに四、五歩ほど走り始め、走りながら僕に向かって手招きしていた。僕もやつを追って走った。

 猫人間は物音ひとつ立てず素早く走った。僕は喉の渇きと空腹でいくらも走らないうちに目がチカチカしてきた。だが、僕はほとんど直感的に、追ってくる猫人間に追いつかれたらお互いに良いことは何もないとわかっていた。この新しい友人と最後まで離れないほうがいい。彼は僕の火星探検のいい助手なのだ。追手が背後に迫ってきたに違いない。彼の足にはさらに力が入ってきた。それからしばらくは何とか頑張ったが、最後にはどうにも頑張り切れなくなり、心臓が口から飛び出しそうになった。後ろから声が聞こえる。長く鋭いうなり声だ。猫人間たちも焦っているに違いない。でなければ軽々しくあんな声を上げることはないだろう。もう地面に倒れ込むほかはない。あと一歩でも走れば、僕は口から血を吐いてそのまま死んでしまうに決まっている。最後に残されたわずかな力を振り絞り、拳銃を取り出した。地に倒れ、どこに向かって撃ったかさえわからないまま、僕は銃声も聞かずに気を失った。 

 次に目を開けたときは部屋の中にいた。灰色、赤い光の輪、そして床。ロケット、血の跡、ロープ……。僕はまた目を閉じた。

  何日も経ってからわかったことだが、僕はあの猫人間に死んだ犬のように引きずられて彼の家に運び込まれたらしい。もし彼からそう聞かされなければ、僕はどうしてここに来たのかもわからなかっただろう。火星の土は滑らかで美しく、僕の体には擦り傷ひとつついていない。僕を追ってきた猫人間は銃声に肝をつぶして逃げた。おそらく三日間は足を止めずに走り続けただろう。小型拳銃に充填した十二発の弾丸――、これが僕を火星でその名を知らぬ者のない英雄にした。

 僕はずっと眠り続けた。もしハエに咬まれて目を醒まさなかったら、そのまま永久に眠り続けていたかもしれない。「ハエ」と呼ばせてもらうが、本当の名は知らない。見た目は小さな緑色の蝶によく似ていて美しいが、ハエより何倍も憎らしい悪さをする。そこら中にいて手をちょっと上げるだけで緑の葉の一群が飛びかかってくる。

 体がすっかりこわばっていた。床の上で寝ていたせいだ。猫人間の辞書には「ベッド」という言葉はないのだろう。片手は緑のハエを追い払い、もう一方の手は体をさすり、両目はあたりを見回した。屋内にはこれといった物はない。寝床はむき出しの地面で、寝室で最も大事なものが省略されている。洗面器でもあれば体を拭けるのだが。長いこと寝ていたせいで体中がぐっしょりと汗で濡れている。周りには何もない。欲しい物がない以上、壁や天井を眺めるしかない。全て泥作りで装飾らしきものは何も施されておらず四方の壁からは嫌な臭いがする。それがこの部屋の全てだ。壁には地面から三尺ほどの高さに穴が穿ってあるが、これが入口だろう。窓がどうしても必要なら入口が窓も兼ねることになる。

 僕の拳銃は猫人間に持ち去られもしなかったし、途中で落とすこともなかった。まさに奇跡だ。拳銃を身につけ、僕は小さな穴から外に這い出した。なるほど窓があっても役には立たないはずだ。家は森の中にあった。たぶん昨夜見たあの森だろう。こんもりと茂った木の葉でいくら強い日差しでも届かないし、まして陽光は灰色の空気に遮られている。道理で猫人間は視力がすぐれているわけだ。林の中も涼しさは感じられず、湿って熱気がこもっている。陽の光は見えず、熱気だけが灰色の空気にまとわりついているようだ。風はない。

 僕はあたりを見て歩いた。湧き水か川があれば体を洗いたいのだが見つからなかった。ここにあるのは木の葉と湿気と異臭だけだ。

 猫人間が木の上に座っている。もちろん彼はとっくに僕を見つけていただろう。だが、僕が目を向けると木の葉の中に隠れようとする。僕はいささか腹を立てた。客に対してそのやり方は何だ。飲み食いもさせずただ臭い部屋をあてがうだけとは。僕は自分が彼の客であると考えている。僕は自分の意思でここに来たわけではなく、彼が僕を招いたのだ。何を遠慮することがあるだろう。近寄って行くと彼は木の一番上まで登った。僕はかまわずに木に登り、大きな枝をつかんで力いっぱい揺らした。彼は叫び声を上げた。何を言っているのかわからなかったが、枝を揺らす手を止めて地面に跳び降り、彼が下りてくるのを待った。もはや逃げられないと観念したらしく、耳を伏せ、ケンカに負けた猫のようにゆっくりと下りてきた。僕は口を指さして顎を上げ、口をパクパクさせて食べ物と飲み物を要求した。言いたい事を理解したらしく、木の上を指さしている。果物を食べろということか。ひょっとすると猫人間は穀物を食べないのかもしれないと僕は勝手な推測をした。だが果実は見えない。彼はまた木に登って慎重に数枚の木の葉をちぎって、そのうちの一枚を口の中に放り込み、残りを地面に落としてから、僕と木の葉を順に指さした。 

 まるで羊に餌を与えるようなやり方は我慢できない。僕は木の葉を拾いにいかなかった。猫人間は顔を強くしかめた。怒っているように見える。なぜ怒っているのか僕にはもちろん分からない。僕が怒っている理由も彼には見当がつかないかもしれない。このまま意地を張り続ければきっとよくない結果になる。それでは何の意味もないし、互いに分かり合うことはできない、と僕は思った。

  しかし僕は自分から木の葉を拾って食べるのはごめんだ。彼に僕のところまで持ってくるように手真似で伝えてみたがわからないようだ。先ほどまでの怒りは疑いに変わってきた。まさか火星でも「男女七歳にして席を同じゅうせず」が通用するのか。いや今まで考えたことがなかったが奴は女だったのか。どちらとも判断がつかない。ふむ、男と男の間では物のやり取りをしない決まりなのか。だがそんなことなど誰が知るか(この推測は当たっていた。ここに何日か滞在してこの事実が証明された)。よかろう、互いに理解しあえないからといって意地の張り合いをしていても無意味だ。僕は木の葉を拾い上げて習慣的に手の平でほこりを払った。実のところ手はひどく汚れていて、ロケットの残骸でできた切り傷にはまだ血の跡が残っていたのだが。

 口に一片を入れると、良い香りとたっぷりの水分が広がった。不慣れで食べ方がわからず、口の端から汁が滴り落ちる。すると猫人間の手足が少し動いた。僕がこぼした汁を啜りたそうな様子だ。この葉はきっと貴重なものに違いない。しかしこの広い林で、どうして一枚や二枚の葉っぱがそれほど大切なのだろう。まあいい、気にしないでおこう、ここでは珍しいことばかりなのだ。一気に二枚の葉を食べ終わると、少しめまいがしたが決して悪い気分ではない。甘美な汁が胃の中に送り込まれただけで、ある種の痺れが全身に広がり、自分でも驚くほど体のこわばりがほぐれた。腹は軽い痺れとともに満たされ、夢心地だ。眠りたいが眠れないような、頭がぼうっとしてくすぐったいような、ほろ酔いにも似た刺激を感じた。手の中には木の葉がもう一枚残っている。手も目覚めたばかりのときのように力なく心地よい。腕を挙げる力も入らない。笑いたい気分だが、自分の顔に笑いが浮かんでいるかどうかわからない。僕は一本の太い木の幹にもたれ、しばらく目を閉じた。間もなく、頭を二回ほど振って酔いは醒めた。全身の毛穴まで緊張がほぐれて微笑みそうだ。もし毛穴が笑えるとすればだが。飢えも渇きも全く感じなくなっていた。体を洗う必要もなくなった。泥と汗と血が肉体に実に気持ちよく貼りついて、一生このまま洗わなくても心地よく思えた。

――<次の日>に続く

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2017-04-03猫星往還記3 このエントリーを含むブックマーク

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 水はあまり入っていなかった。一滴も残さず飲み干し、僕は宝の石缶を抱えていた。一息つくと、ある考えが浮かんだ。地球に戻れるときにはこの入れ物を持って帰ろう。かなわぬ望みか? 僕は腑抜けたように時間を忘れて石缶のふちを眺めていた。

 頭上を飛び去る鳥の群れの短い鳴き声で僕は我に返った。仰ぎ見ると空には薄紅色の霞がかかり、灰色の靄はまだ残るものの、空がやや高く感じられ、見通しがよくなってきた。壁の上方には一筋の光が射し、日暮れが近いことを物語っていた。

 僕は何をすべきだろうか。地球上で効果的な計画がこの土地では通用しそうにない。僕は自分の相手について全くの無知なのだ。どうやって対策を決められるだろう。ロビンソン・クルーソーだって僕のような苦境には立たされず、自分の思い通りにできた。僕は猫人間の群れから脱出しなければならないのだ。猫人間の歴史など誰が読んだことがあるというのか。

 だが僕がまずすべきことは足かせを外すことだ。これが最初の仕事である。僕はそれまで足に巻き付いているものが何なのかを見る余裕もなかった。おそらく足かせは鉄でできていると思い込んでいたせいだろう。仔細に観察してみると鉄ではなく白鉛鉱の色をしている。僕の拳銃を取り上げなかったことに対する解答はこれだ。火星には鉄がないのだ。猫人間はあまりに慎重すぎて、見たことのない物に触る危険を冒すのを恐れ触れることさえできなかったのだ。足かせに触ってみると、鉄ではないが硬かった。力をこめて外そうと試みたがびくともしない。何でできているんだ? 好奇心と早く逃げなければという焦りが心中で交錯した。銃口で何度か叩いてみると金属音はしたが、鉄を叩いたときの音とは違う。銀か、それとも鉛か。鉄より軟らかい物ならたぶん何とか切断できる。石缶を割って切片の鋭い角で削って切り離すとか――この石缶を地球に持ち帰ろうという計画はすっかり忘れていた。石缶を持ち上げて壁にぶつけようとしたが思いとどまった。万一、外にいる者が目を醒ましたら? 外にはきっと見張りがいるはずだと僕は思った。いや、さっき銃を撃ったが別に何も起こらなかったじゃないか。そう思ってから急に恐くなった。もしさっきの銃声で猫人間の群れがやって来ていたら一体どうなっていただろう。しかし誰も来なかったからには勇気を出そう。石缶が手から放たれ、小さな石片が欠け落ちた。小さいだけに切れ味がいい。僕は作業を開始した。

 「点滴石を穿つ」の例え通りいつかは結果がでるだろう。だが、金属製の足かせを短時間のうちに削って外そうというのはあまりに楽観的すぎたようだ。経験の多くは「間違い」から生まれるが、僕は単に楽観的すぎて間違ってしまう。地球から持ってきた経験はここではさほどの価値はなさそうだ。しばらくこすってみたが何の役にも立たない。足かせはびくともせず、石の欠片でダイヤモンドを切削しているようだった。

 何か助けになる物が万が一にでも見つからないかと、体に貼りついているぼろぼろの布きれや靴や髪の毛まで探ってみた。僕はすでに智慧のない動物になってしまったようだ。あ!、ズボンのポケットにマッチが1箱あった。小さな鉄の箱だ。しつこく探さなければ、すっかり忘れていたものだ。たばこは吸わないのでマッチを持ち歩く習慣はなかった。なぜこいつを持っていたのか思い出せない。そうだ、思い出した。ある友人が僕にくれたものだ。僕が宇宙探検に出ると聞きつけ、急いでロケット発射場まで見送りに来てくれたのだが、何も餞別がないと言ってこのマッチ箱を僕のポケットに押し込んだのだ。「小さい箱だからロケットの重量に影響しないとは思うけど」と彼は言っていた。思い出した。何年も前のことのようだ。半月におよぶ飛行は人の心を冷静沈着に保つものではなかった。

 僕はマッチの小箱をもてあそびながら、半月前のことを思い出そうとした。目の前に絶望しかない以上、過去の甘美な思い出に浸るしかない。人生は様々な方向から慰めを見つけだせるものだ。

 空が暗くなり始め、腹が減ってきた。マッチを1本擦って周りに食べられるものはないか探した。火が消えるとさらにもう1本に火をつけ、おかしなことだが何の気なしにマッチを足かせに近づけて燃えるかどうか試してみた。いきなりジーっという音がして足首には崩し字の「四」の形をした白い灰だけが残った。ひどくいい臭いが鼻を通りぬけ、僕は吐きそうになった。猫人間が化学物質を作ることができるとは思いもよらないことだった。

 運命を自らの手に取り戻さなければ手足の枷が外れても何の意味もない。だが僕は気落ちすることはなかった。少なくとも猫人間の代わりにこの洞窟を見張っている義務はない。拳銃とマッチ箱をポケットにしまい込み、僕は焼切った縄をしっかりつかんで壁を登り始めた。壁から頭を出すと外は濃い灰色で、夜の闇ではなく煤塵の混じった熱い靄に覆われているようだ。壁を越えて地面に飛び降りた。どこへ行こうか。壁の中にいた時の勇気は八割がた失われていた。人家もなければ明かりもなく、音も聞こえない。遠くに――もしかしたら遠くないかもしれないが距離感がつかめない――林があるようだ。林の中へ入る勇気はあるか。どんな獣がいるのかもわからない。

 僕は顔を上げて星を見たが、大きいのがいくつか見えるだけで、灰色の空にはわずかに赤い光が射していた。

――<次の日>に続く。   

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2017-04-02猫星往還記2  このエントリーを含むブックマーク

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 僕は何度か「早くしてくれ!」と言いかけてはやめた。猫人間の性格や習慣など全く知らなかったが、この数分間で直感的にやつらは宇宙で最も残忍だと確信した。残忍な者は「あっさり」という言葉を知らない。ノコギリをゆっくりと引くことこそが楽しみなのだ。話しかけたところで何の意味があろうか。爪と肉の間に針を刺され、鼻から灯油を流し込まれる覚悟はできていた――火星に針や灯油があればの話だが。

 涙がこぼれてきたのは恐怖からではなく故郷を思い出したからだ。希望に満ちた偉大な国、暴力も酷刑もなく死体を啄ばむ鷹もいない我が祖国。僕はあの希望に満ちた土地を再び見ることも、まともな人生を送ることも永遠に不可能になった。たとえ火星で生き永らえたとしても、僕が享受できるものは苦痛だけなのではなかろうか。

 足にも何本かの手がかかった。やつらは一言も発せず、ただ生暖かい息を僕の背中や腿に吹きかける。僕はまるでヘビにまとわりつかれているような不快さを感じた。

 ガチャっという音がした。何年もの静寂を破ったかのように格別にはっきりと響いた。その音が今でも時おり聞こえる。僕は足首に枷をはめられた。きっとこういう目にあうと予測はしていたが、ひどくきつい足枷のせいで足の感覚が急速に失われていった。僕が何の罪を犯したというのか。やつらは何を考えているのだ。思いつかない。考えなくていい。猫の顔をしたやつらの社会では理性は無用の長物だ。まして感情などあるはずもない。考える必要などないのだ。

 手首も鎖でつながれた。しかしやつらは何故か僕の腕や足から手を離さずに掴んだままでいる。過剰な慎重さは――これが尋常でない残忍さの理由だろう――暗黒の中で生きるためは必要なことだ。僕はやつらが僕を縛りあげたら熱い手を離してくれることを期待したが、それはいささか贅沢な望みであったようだ。

 首にも二本の手が伸びてきた。後ろを見るなということだ。だが僕にはやつらを見る余裕などなかった。人間には――どんなに悪いやつにも――多少の自尊心はある。僕はやつらを見くびりすぎていた。これは過剰な慎重さの表れかもしれないし、最悪の場合には首の後ろには何本ものナイフがギラギラを光っているかもしれないのだ。

 まだ歩き出さないのか、と僕は思った。そう思ったとたん、やつらは自分たちも時には素早く動けることを故意に示すかのように、僕の足にひと蹴り喰らわせて歩けと命じた。枷をきつくはめられて足が痺れていたせいで僕は思わず転びそうになったが、柔らかい鈎のような手が僕の肋骨に食い込んで支えた。背後からは猫が相手を威嚇するときに発するような「フーッ」という声が何度も上がった。これはおそらく猫人間の笑い声だろう。獲物をいたぶって喜んでいるに違いない。僕は全身汗だくになった。急ぐ必要があるなら、やつらは僕を担いでいくことも十分に可能だし、是非そうして欲しかった。僕はもはや一歩も前に進めなくなっていたのだ。しかしそれこそ僕をどうしても歩枷なければならない理由だった――「理由」の二文字をこんなふうに用いても無礼でなければだが。

 汗で目を開けることもできず、手は後ろで縛られている。首を振って汗のしずくを振り払うこともできない。やつらの手が首にも食い込んでいるのだ。僕は硬直したまま歩いた。いや、歩くとはいえないが、跳ねる、足を引きずる、つまずく、身をよじる、等々の動作を一語で表現できる言葉が見つからない。

 数歩も行かないうちに奇声が聞こえてきた――幸い、耳までは塞がれてはいなかったのだ。鷹の群れが一斉に「ギャーッ」っと鳴いた。その声は戦場で一斉攻撃を開始するときの「突っ込めー!」という叫びに酷似している。もちろん標的は友人の……。僕は自分を恨んだ。もう少し早く取りかかっていれば友人を埋葬できたかもしれない。僕は自分を責めた。お前は何故ただぼんやりと眺めていたんだ! 友よ、たとえ僕が生き永らえて再びここを訪れることがあっても、きっと君の骨のかけらさえ拾ってやれない! 僕の人生の甘美な記憶の全てをもってしても、この悲痛と後悔の念を消し去ることはできない。この出来事を思い出すたびに僕は自分を人類で最も価値のない人間だと思うことになるだろう。

 悪夢の中にいるようだった。体は苦痛にあえいでいたが、頭はまだ他のことを考えることができた。僕は亡き友のことだけを考え、目を閉じて、あの鷹どもが彼の肉と僕の心を啄ばむ様子を想像した。どこまで来たのだろう。目を開けたとしても、何も見る気になれなかった。来た道を憶えておいてやつらから逃げようとまだ考えているのか。歩いているのか、飛び跳ねているのか、それとも転がっているのか、猫人間だけが知っている。僕はそんなことはどうでもよくなっていた。肉体はすでに自分のものではなく、ただひたすら顔中に汗を流し、重傷を負ってなお知覚を完全には失なっていないかのように自らの肉体がどこにあるかもわからず、ただ体のどこかで汗が噴き出ていることだけがわかった。命はすでに自分の手中にはないにもかかわらず、痛みや苦しみは感じない。

目の前が真っ暗になった。しばらくして僕は目を開けた。酒に酔ってようやく酔いが醒めたような心地だ。足枷をはめられたところがズキズキと痛む。無意識に手でさわろうとしたが、手首はまだ鎖でつながれたままだ。目を開けてからかなり経っていたはずだが、このときになってようやく何かが見えた。僕は小舟の上にいた。いつ乗ったのか、どうやって乗ったのかは全く記憶になかったが、もうかなり前から乗っていたようだ。というのは、足首の感覚が徐々に戻って痛みを感じるようになっていたからだ。ためしに後ろを振り返ろうとすると首をつかんでいた二本の熱い手はすでになかった。振り返って見たが何もない。頭上には灰色の空が広がり、足元にはドロリとした濃い灰色の川があった。物音ひとつしない。しかし川の流れは速く、僕と一艘の小舟だけが川下に向かって流されていく。

  僕は一切の危険にかまうことなく、いや、このときは危険の二文字が脳裏に浮かぶこともなく、暑さや飢えや痛みよりも極度の疲労に抗えず――半月以上もロケットに乗っていたのだ――、何とか体を斜めにして横たわり眠りについた。手につながれた鎖が邪魔をして背を下にして仰向けに寝ることはできない。自分の運命を濁って熱気をおびた川に預け、僕はひたすら眠った。こんな状態でいい夢を見ようなどと考えられるだろうか。

  再び目を開けると小さな部屋の片隅にもたれて座っていた。部屋というより洞窟と呼んだ方がふさわしい。窓もドアもなく、四方を壁のようなものに囲まれ、床は雑草が生えたままのむき出しの地面、天井は小さく切り取られた銀灰色の空だった。両手は自由になっていたが、腰には太い縄が結ばれている。僕はこんなベルトを必要としていなかったが、片方の端は僕の腰に巻き付き、もう一方の端は見えなかった。あるいは壁の外側に結んであるのかもしれない。きっと上から吊るされてここまで降ろされたのだろう。意外なことに懐の拳銃はそのまま残されていた。

 どういうつもりなのだろう。誘拐か? 地球に身代金を要求するのか? まさかそんな面倒なこと! 怪獣を捕まえて馴らしてから動物園で見世物にするのだろうか、それとも生物研究所に送って解剖するのか。むしろそのほうが有り得る話だ。僕は笑った。どうやら精神にやや異常をきたしているようだ。ひどく喉が渇いた。なぜ拳銃が奪われなかったかという疑念と安堵も僕の唾液を分泌する役には立たない。何か救いはないかとあたりを見回すと、ちょうど反対側の壁の隅に石の缶があった。中に何が入っているのだろう。何でもいい、とにかく中を確かめなければ。本能は知性より聡明だ。足はまだつながれているから跳ぶしかない。痛みをこらえて立ち上がろうと何度も試したが、足が思うままにならず立てなかった。このまま座っていれば喉の渇きで胸が張り裂けそうだ。肉体の苦しみは精神の尊厳を奪い去る。這って行こう。洞窟はさほど広くない。地面を這って近くまで行けば、僕の運命を握る希望、あの宝の石缶に手が届く。しかし地に伏そうとしたとき、腰に巻かれた縄が僕に警報を発した。縄の長さが足りず寝そべることができないのだ。前に進もうとすれば宙づりになってしまう。絶望的だ。

 口の中の焼けつくような渇きが僕にひらめきを与えた。足を前にして仰向けに進もう。ひっくり返ったら起き上がれない甲虫の真似をするのだ。縄はきつく縛ってあるが、懸命にもがくとみぞおちのあたりにずり上がってくる。みぞおちは腰回りよりも細いから、胸のところまで縄が上がれば足があの缶に届くだろう。腹や胸に擦り傷ができても、この喉の渇きには代えられない。肋骨のあたりの皮膚が擦れて痛いが関係なく前進する。痛みなどに構っていられない。あ!、足先が宝の缶に触れた!

  足首にきつく枷をはめられているため、伸ばしたつま先は缶に触れるのに、足先を左右に広げられず缶を挟むことができない。少し足を上げるとつま先を少し開くことはできるのだが、それでは缶に届かなくなってしまう。絶望的だ。

 仰向けに寝て空を眺めるしかなかった。無意識に拳銃を手にした。喉がひどく渇いている。精巧な小型拳銃を見やり、目を閉じて滑らかな銃口をこめかみに当てた。指を引けばこの渇きから永遠に解放される。と考えたとき、いきなり脳内がパッと明るく閃いた。僕はすばやく座り直して壁の隅に向かい目の前にある太い縄に照準を合わせた。パン!、パン!という二発で縄には焼け焦げた塊ができた。狂ったように引き裂き食いちぎって、とうとう縄を切ることができた。喜びのあまり足枷をはめられていることも忘れて急に立ち上がったせいで転倒してしまったが、ついでにそのままの姿勢で石缶のところまで這って行った。缶を手に取ると内側がキラリと光った。水だ! 水だと思うが、もしかしたら……、いや、もうそんなことに構っていられない。缶は分厚く飲みにくかった。だが口にするとひんやりと冷たい甘露であった。努力は必ず報われる。僕は人生の真理をひとつ悟ったような気がした。


―――<次の日>に続く

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2017-04-01猫星往還記1 このエントリーを含むブックマーク

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 ロケットは粉々になった。僕の友人は、――昔からの学友で、半月あまりロケットを操縦してくれた友人は――、元の形をとどめる骨すら残さずに逝ってしまった。僕は? まだ生きているのか? なぜ死ななかったんだ? 神のみぞ知るだ。悲しんでいる暇などなかった。

 僕たちの目的地は火星だった。死んでしまった友人の計算では、ロケットは故障する前に火星の大気圏に突入していたことは確かだ。それなら僕はいま火星にいるのだろうか。もし本当にそうなら亡き友の魂も救われる。火星に降り立った最初の中国人という名誉のためなら命を捧げた価値はあるだろう。しかしここは一体どこなのだ。ここが火星だと信じるほかはない。たとえそうでなくても、そうでなければならない。僕にはそれを証明する手立てもないのだから。もちろん、天文学的にこの惑星を特定することは可能だが、哀れな僕にとって天文学は古代エジプト文字と同じくらい縁のない代物だ。亡き友がここにいれば何の迷いもなく教えてくれたに違いない。だが彼は……。ああ、僕の親友、僕の幼馴染のあいつが……!

 ロケットは粉々になった。どうやって地球に帰ればいいのだろう。考えたくもない。僕に残されたのは乾いてボロボロになったホウレン草のように体にへばりつく服と、まだ胃の中にある携帯食料だけ。帰還計画どころか、ここでどう生き残るかすら想像したくない。言葉も通じず地理もわからない。火星に人類のような生き物は存在するのだろうか。問題があまりに多すぎて……。よそう、もう考えないことにしよう。「火星の漂流者」とでも呼べば少しは慰めになるだろうか。心配ごとからそれに立ち向かう勇気を引き去るとは、何と割に合わない計算だろう。

 もちろんこれは当時の状況を回想しながら書いているのである。あのときは頭が混乱していたせいで脈絡もなくいろいろな考えが浮かんできたのだが、今となってはそれを思い出すことができない。考えていたことは二つだけ――どうやって帰るか、どうやって生きのびるか。その他は、完全に冷静になればはっきりと思い出せるかもしれないが。たった二枚の板切れだけが海岸に打ち上げられ、船は完全に沈没してしまったように感じた。まずは穴を掘らなければならない。しかし僕は穴を掘ろうともせず、ただぼんやりと辺りを眺めていた。なぜあの肉塊を抱いて慟哭することをしなかったのか。なぜすぐに地面を掘り始めなかったのか。まるで夢からようやく醒めたばかりのように、自分の行動が意のままにならなかった。いま思えば、これはあるいは最近の心情に対する言い訳でもあり、自分に対する赦しであるのかもしれない。

 僕はぼんやりと周囲を眺めていた。不思議なことに、当時の光景をはっきりと憶えている。いつでも目を閉じさえすれば、あのとき見たものを思い浮かべることができ、色彩をともなって僕の目の前に立ち現れる。色彩の交わる境界線の影までくっきりと見える。この光景と、幼い頃に母に連れられて父の墓参りに行ったときの風景だけが、生涯ずっと忘れられない二枚の絵画である。

 特に何に注意を引かれたと言い表すことはできない。僕は周囲の物すべてに等しく「無関心な注意」を向けていた――もしこの言い方にいささかでも意味があるとすればだが。僕は雨の中の小さな木のように、ただ雨粒に打たれ、水滴が一粒落ちるたびに葉を震わせていた。灰色の空を見上げた。曇っているのではない、空気自体が灰色なのだ。日差しは決して弱くはないはずだ。その証拠に僕は暑さを感じていた。だが体に感じる暑さと日差しの明るさは比例せず、熱気は熱気だけで別個に存在し、眩い日の光はどこにもなかった。周囲の空気は手で触れることができそうなほど重たく淀み、熱をもって凝集し、灰色に沈んでいる。だが砂塵によるものではない。遠くの風景までよく見渡せるのだから、砂嵐が舞い上がっているわけではないことがわかる。陽光は灰色の空気の中で減弱して拡散する。そのために周囲はところどころ灰色で、ところどころ明るい銀灰色の宇宙の様相である。中国北部では夏の日照りには雨を降らせることのない灰色の雲が層をなして浮かぶことがある。雲のせいで陽光は弱まるが、気温は極めて高く、この土地と似ているところがある。しかしここの灰色はより暗く淀んでいる。低く垂れこめた雲が顔にべったりと張りつくようだ。夜中の豆腐屋の、熱気がこもった中にぼんやりと明かりがともっている光景が小型版のこの世界だと言ってもいい。この空気が僕を落ち着かなくさせる。遠くにある小さな山は空気よりも少し濃い灰色に見える。弱い日の光のために山頂は灰色に淡い紅が混じり、鳩の首すじのように艶を帯びて見える。

 灰色の国だ! 僕はそう思ったのを憶えている。その時はここに国があるかどうかも知らなかったのに。空を眺めていた目を足元に戻すと、そこには平原が広がっていた。灰色で、樹木も家も田畑もない、嫌気がさすほど真っ平な大地だ。草はあったが地面にへばりつくように生え、葉は大きいが直立する茎はない。土は肥えているようには見えない。なぜ耕そうとしないのだろう。

 そう遠くない場所から鷹のような鳥が飛び立った。灰色で尾だけが白い。点々とちりばめられた白い尾羽は灰色の空のちょっとしたアクセントとなってはいたが、それとて陰鬱な雰囲気を救うものではなく、どんよりした天空に死者を弔う紙銭が舞っているように見える。

 鷹はこちらに向かって飛んで来る。眺めているうちに急に胸が騒いだ。やつらは僕の友人を、あの塊を、見つけたのだ。遠くでまた何羽かが飛び立った。僕は慌てて地面を見まわした。だがスコップはおろか木の枝さえ見つからない。ロケットの部品を使うしかなさそうだ。鉄の棒でもあれば墓穴を掘ることができる。しかし鳥たちはもう僕の頭上で旋回している。ぼんやりしてはいられない。やつらは少しずつ高度を下げ、長く鋭い鳴き声が僕の頭の上まで迫ってきている。僕はロケットの部品を闇雲につかみ、無我夢中で引きはがそうとした。一羽の鳥が舞い降り、僕は必死に叫び声をあげた。硬い翼を何度か震わせ、両足が地面に着く直前に白い尾を上げて再び飛び去った。一羽が飛び去ったかと思うと、また二、三羽やって来て、カササギが獲物を捉えるときのような鳴き声をあげる。上空を飛んでいる鳥たちは声を前よりも長く伸ばした。下にいる仲間に待ってくれと哀願しているようだ。最後には「ギャーッ」と鳴きながら一斉に地面に降りて来た。掌がねばついている。ロケットの部品を無理やりに剥ぎ取ろうとしたせいで出血したに違いない。だが痛みは感じなかった。いくら力をこめて引っ張ってもだめだ。部品は外れない。僕は鳥の群れに向かって突っ込み、やつらを蹴散らしながら大声で叫んだ。翼をばたつかせてあちこちに逃げるが飛び立とうとする気配は見えない。一羽の鳥があの塊に近づき……啄ばんだ! 僕の目に赤い光が閃き、そいつに駆け寄って捕まえようとすると、他のやつらが次々に襲い掛かってきた。僕が狂ったように鳥たちを蹴散らすとギャーギャーと鳴きながら翼をばたつかせて避けるが、少しでも足を止めるとすぐに隙をついて血走った目で近寄ってきて、もう逃げようともせず僕の足を啄ばもうとする。

 僕は突然、腰に拳銃を下げていることを思い出した。まっすぐに立って体勢を整え、拳銃を取ろうとしたときだった。いつからそこにいたのだろう。ほんの七、八歩ほどの場所に大勢の人が立っている。僕の目にはっきりと映ったのは、猫の顔をした人間たちだった!

 拳銃を取り出すか、それとも少し待つか。二つの選択肢をめぐってありとあらゆる考えが頭の中に渦巻いた。この1分間、落ち着こうとすればするほど気持ちが乱れた。結局、僕は手をぶらりと下げて自分を笑った。火星は自分が望んで来た場所だ、ネコ人間たちに殺されることになっても自業自得だ。――とはいえこれは単なる想像にすぎない、彼らが最も慈悲深い人々ではないと何故わかる?、どうして僕が先に拳銃を出すべきなのか。ちょっとした善意は往々にして人を勇敢にさせる。僕は少しも怖くなくなった。吉か凶かは成り行きにまかせよう。いずれにせよ、僕から相手を挑発しないほうがいい。僕が動かないのを見て、やつらは少し前に出た。ゆっくりと、しかし意志的に、猫がネズミに狙いを定めたように前に進んでくる。

 鷹が一斉に飛び立った。それぞれの嘴に塊をくわえて……、僕は目をつぶった。まだ目を開かないうちに、いや実際には目を閉じるとすぐ、僕の両腕は何者かに捉えられた。ネコ人間の動きがこんなに素早いとは意外だ。しかもこんなにも身軽に。僕には足音さえ聞こえなかった。

 拳銃を出さなかったのは間違いだった。いや、僕の良心はそんな風に自分を責めはしなかった。冒険には危険がつきものだ。僕はますます心の平静を取り戻した。目を開けようとも思わなくなった。心中が平静であるからおのずとそうなったのであって、敵を油断させようとしたわけではない。やつらの僕の両腕をつかむ力は徐々に強くなってきた。僕に抵抗する様子がないのに握った腕の力は全く緩まない。疑い深いネコ人間どもめ。僕は精神的な優越感でますます傲慢になり、やつらと力比べをする気もなくなった。どちらの腕にも四、五本の猫の手がかかっている。柔らかいがしっかりと握っており、弾力を感じた。握るというよりタガをはめているように腕の肉に食い込んでいる。暴れても無意味だ。力を入れて振りほどこうとしてもやつらの手が僕の腕に食い込むだけだろう。そういうやつらなのだ。正当な理由もなく人を捕らえ、相手の出方を確かめもせず、極めて残酷な肉体的虐待を加えるやつらなのだ。肉体の苦痛が精神に影を落とすとしたら、恥ずかしいことだが、僕はこのとき確かに少し後悔していた。こういうやつらに対しては、もし僕の推測が正しければ、「先んじて人を制す」手段を取るべきだった。「パーン!」という銃声一発でやつらはあっという間に逃げたに違いないのだ。しかし事ここに至っては、後悔しても状況は良くならない。自分の公明正大さが仇となった以上、その名誉のもとに死ぬまでだ! 僕は目を開けた。やつらはみな僕の後ろにいた。僕が目を開けても自分たちを見られないようにと考えていたようだ。こういう陰険なやり方に僕は嫌悪感を抱いた。死ぬことなど恐いものか、僕は心の中で言った。「僕はすでにお前たちの手中に落ちた。殺すならさっさと殺せ。何をグズグズしている!」。思わず「何をグズグズ……」と言いかけてやめた。やつらに僕の言葉がわかるわけがない。腕はさらに締め付けられた。さっきのつぶやきのせいだ。やつらが僕の言葉を解したとしても言うだけ無駄だ、と僕は思った。僕は振り返りもせず、やつらの言いなりになっていたが、せめて縄で縛ってほしいと思った。僕の精神は肉体と同様に、柔らかく暖かく絡みついてくる気持ちの悪い束縛に我慢できなかった。

 上空の鷹はさらに多くなり、翼をまっすぐに広げて頭を下げ、地上に舞い降りて僕の幼なじみの……にありつく機会をうかがっている。僕の後ろにいるやつらはいったい何のお遊びをしているつもりなのだろう。なまくら刀でゆっくりと肉を切り刻むようなやり方には本当に耐えられない。だが僕はやはり頭をもたげて残虐な鳥たちを見た。数分間で僕の友人は跡形もなくなってしまうだろう。ああ、たった数分で人ひとりを平らげられるのか。それなら鳥を残酷だとは言えないかもしれない。亡き友が羨ましい。友よ、君はあっけなく死に、あっという間に消えていく。だが僕は一寸刻みに苛まれている。君は最高に幸せだ!

―――<次の日>に続く

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2017-03-31猫の惑星0 自序 このエントリーを含むブックマーク

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自序 

  

 私は自分の作品に序文を書いたことがない。面倒だから――これが一番もっともらしい理由だ。それだけでなく、言うべきことは全て作品の中で言い尽くしているのに、くどくど解説する必要あるだろうか。それに自画自賛はよくない。自己卑下も割に合わない。むしろ何も語らぬのがよい。 

  

 今回、現代書局が『猫の惑星』に序文を載せよという。なんと難しい注文だろう。シェークスピアを引用するにも本を開いて確認するほど記憶力が弱いし、自分の出自来歴を語れば長く嫌味になる。腹の半分に不平不満を抱えて泣いたり喚いたりしてもみっともないだけだ。―― もともと風采の上がらない人間なのに。どうすればいいか。 

  

 仕方ない、こんな風に言っておこうか。『猫の惑星』は悪夢だ、と。では、なぜこの作品を書いたのか。最大の理由は――腹がいっぱいになったから。だが出来栄えはよかった。というのも、二番目の姉の息子、私の甥っ子が親指を立てて称賛してくれたのだ。自分としては不満がないとは言えない。ユーモアに欠けている。しかし腹いっぱいで大笑いして腹の皮が裂けたら、それから先はどうやって物を食べればいいのか。不満はあるがどうしようもない。人はパンのみにて生きるにあらず。そうとも、ハムくらいつけてほしいものだ。 

 二番目の姉は悲観的すぎると言う。私が「猫人間は猫人間だ、我々とは関係ない、悲観的だろうとそうでなかろうと構わない」と言うと、彼女はしきりに頷いた。  

  

 甥っ子は私に「おじさんは何派の作家?、どの階級?、どういう立場で発言するの、もしかして脊椎動物?」と尋ねる。私は甥っ子にリンゴを5キロほど買ってやり、あいつの口を塞いだ。それ以上質問がなければ安心して寝ることができる。夢の中で見たことを、こんどは『犬の惑星』に書くことができるかもしれない。これを自序とする。 

年月日、目覚めたばかりではっきりしない。 

―――<次の日>に続く

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2017-02-23林語堂「翻訳を論ず」講義用レジュメ このエントリーを含むブックマーク

翻訳を論ず[1]

An essay on translation

林 語堂[2]

Lin Yu tang

翻訳にルールはない

 翻訳は一種の芸術→個人の芸術的資質とその芸術の分野における十分な訓練が必要。

第一に原文の表現と内容への徹底した理解

第二に極めて高い母語能力にもとづく流麗な文章表現

第三に翻訳の訓練を通じて会得した翻訳の基準とスキルに対する適切な考え方

翻訳の基準

 翻訳のスキル、規範、翻訳者のとるべき態度

原文の構造を保った翻訳(「欧文脈」)

「一語対応」の翻訳は可能か

芸術(詩歌や戯曲)の翻訳に関わる問題

翻訳の基準とスキルについて適切な見解を持つこと

「一語対応」させた「欧文脈」が望ましいというのは馬鹿げた迷信

翻訳は二言語における高度な能力を前提とするもの

翻訳の三基準について

 第一は忠実さの基準:翻訳者の原文に対する問題(原著者への責任)

第二は読みやすさの基準:訳者の中国語文に対する問題(読者への責任)

第三は美しさの基準:翻訳と芸術の問題(表現の芸術性への責任)

翻訳論について

経験談の域をこえず、事実をあげて学術的に分析したものはない

翻訳者と翻訳の対象となっているテクストの相互関係を検討すべき

言語心理の分析を立論の根拠とすること

語義の性質を検討し語対応で翻訳できるかどうかを判断する

テクストの性質を検討し、いかなる態度で翻訳するべきかを決定

忠実さの基準――最優先すべき責任

著者の思想や意図を曲げずに訳出すること

一語一語を原文どおりに並べる

翻訳者に原文の語句を斟酌して読みやすい訳文を作る権利はあるか

忠実さの四段階

✖死訳(逐語訳):原文の語句や構造を崇め奉りそのまま訳文に移そうとする

?直訳:

?意訳:

✖胡訳(超訳):すらすら読める美しい訳文を作るためなら何をしても構わない

・原文を完全に理解したうえで書き換える

・原文を精緻に読み解くことなく単なる印象のみで訳す

「直訳」、「意訳」とは?

直訳と逐語訳の違いは何か、意訳と超訳の違いは何か

翻訳の手順を示していない誤解を招きやすい表現

翻訳に適用される二種類の基準がある?

翻訳の自由さあるいは忠実さの度合いとは?

訳者の個性による致し方のない差異の範囲内にとどめるべき

翻訳に全く異なる適用基準が同時に存在すべきではない

「語訳」[8]と「文訳」[9]

 翻訳者が原文を理解し、翻訳する二つのやり方

語を主体とする「語訳」、文を主体とする「文訳」

語訳は語の単位で解釈し、翻訳する

語義は文脈と離れて独立した意味を持っていると考える

断片的で独立した語義を順番に並べていけば、最終的に文の意味を獲得できる

文訳は語義を固定的に見ることを恐れる。

語の意味は文脈の中でそのつど変化し、語は文において組織的に結びついている

文のなかで、語義は互いに新たな「総体としての意義」を形成する

総体的意義は柔軟な語義判断と語の関連性から得られる

原文の総体的意義を明確かつ精確に理解し訳出語の統語習慣により表現する

語から語へ移し替えられる部分はそのまま逐語訳でよい

逐語訳では自国の言語習慣にそぐわない部分は個々の語を犠牲にし、相応するあるいは最も近似した表現法を探る

原文の語を逐一訳すことよりも、むしろ元の意味を再現することを優先する。

忠実は語から語への対訳の謂いにあらず

 語義は用いられ方によって様々に変化することで文脈に一貫性を持たせる

機械的に逐語訳すると辞書的意味にこだわり前後の意味を無視することになる

簡単な語ほど用法は多岐にわたり一語ずつ分解して翻訳する方法は通用できない

慣用表現における語義の変化

テクストにおける語義の変化

語義は文全体に求めるほかなく、字面にこだわり辞書の定義に頼ってもわからない

翻訳者は原文の語義に対して透徹した理解が必要

語義の理解が文の理解の前提となることは確か

だが語義を固定した独立したものと捉えるべきではない

生きた、関連性のある、むりに分解することのできないものであると見るべき

辞書、字典の役割

 辞書に掲載されている定義を絶対視しないこと

しかし意味が不明確、曖昧な語により明確で正確な解説をしてくれる役割

語の様々な用法と成句や複合語をその見出し語のもとに列挙

その用法に依拠して語用において生じる語義の変化を分析

忠実さは精神の伝達[10]にある

忠実さは語から語への移し替えを指すのではない:第一の結論

翻訳者は原文の一語一語を全て理解する必要はある

一語一語を全て訳す必要はない

忠実さの二番目の定義は、原文の精神を伝えること

原文に用いられた語の精神や文の勢い、そして言外の意味に忠実に翻訳する

「語の精神」:語の論理的な定義に情感的な色彩をも包括する、語の暗示力

ことば:指示対象の表示、情感の伝達

絶対的な忠実さはあり得ない

 翻訳者によって到達できる忠実さは、相対的な忠実で絶対的な忠実さではない

音・意味・精神の美しさ、語勢と語気の形式的な美しさ

語義に気をとられて精神を忘れる

精神を伝えてはいるがスタイルを忘れる

作品の意義、精神、気勢、スタイル、音声の美しさ

すべてを同時に完全に訳出することは全く不可能

外国語に移そうとすれば相対的に最も近い語を選ぶしかない

色合いも個性も全く等しい語は存在しない

翻訳者は原文の意義を100%理解する

翻訳者自身の筆力に頼り自国語の性質と習慣をできる限り生かし、最も適切な訳文を探して表現し、原文の意味をほぼ満足のいく正確さで翻訳する

翻訳は一種のやむを得ないが有益な事業であること

翻訳者が求めることをゆるされるのは相対的な成功でしかない

自国の読者に対する責任

 読みやすさの問題、忠実さの第四義

翻訳者は一方では原作者に責任を負い、もう一方では自国の読者に責任を負う

理解しがたい文章を読者に与え苦痛を強いるのは読者に対して無責任

文体の心理

 文章を書く時の心理的な手順

分析的なものでなければならず、構成的なものではない

総体的な意味があって、その後に各部分に分かれる

ばらばらの語句を構成して総体的な意味を形成するわけではない

筆を執って書き始める前に言いたいことが先にある

語を優先して構成的な態度で翻訳するとまとまりを欠く

漢字をを書くときは文字全体の印象が頭の中にあるはず

翻訳は文を単位とする

 翻訳と作文の違い

元となる思想が書き手自身の心中に生じたか否か

翻訳者は原文の全体の意義を詳細かつ精確に体得して吸収し、文全体の意義にしたがって、目標言語のルールに則って翻訳する

翻訳者は中国語の書き方に完全に依拠すべきである

 表現しようとしている思想が外国のものである以上、外国語の影響を受ける

翻訳者が元の姿を完全に消し去ってしまうべきではない

文法構造に何らの不備もないが、不自然な文章

目標言語として違和感のある訳文を「欧化」(欧文脈)として誤魔化してはならない

四 美しさの問題

 翻訳と芸術の問題

翻訳は実用に供する以外に美的な面も同時に配慮すべき

翻訳を一種の芸術として捉えること

内容を伝えるのみならず、ことばの美しさに注意を払う

芸術の翻訳不可能性について

 Croceの「真実の芸術作品は翻訳できない」

Croce:芸術は「翻訳」できない、「再創作」できるだけである

詩は最も翻訳できない

最も素晴らしい詩(とりわけ叙情詩)はすべて翻訳不可能

作品に用いられた固有の語を離れてしまえば、魂は肉体を失ってさまよう

魂を失った肉体もまた生きながらえることはできない

絶対的な忠実さは不可能

翻訳の成否と芸術作品の二つの種類

作者の経験や思想から書かれたもの

芸術の美がことばそれ自体にあるもの

前者は原作で用いている個別言語に比較的依存していない

後者は原作の語それ自体に作品の思想がかたく結びつき引き離すことはできない。

後者の翻訳は決して成し得ない

何を言うかとどう言うか

 芸術作品の翻訳:原文のスタイルと内容のどちらも重視すること

何を言っているのか、どのように言っているのか

言わんとする事は何かよりも、どのように言っていたかだけが印象に残る場合

スタイルゆえに尊ばれる作品

吟遊詩人ホメーロスの『イーリアス』内容だけで文学とするには不足

文学作品として成功した理由はスタイルにある

芸術的文章の美しさがその内容よりむしろスタイルにある時翻訳は至難

芸術作品の翻訳ではその作品のスタイルと風格を見極めること

翻訳の際にはそれを極力再現するよう努めること

外的形式と内的形式の問題

 外的形式と内的形式(outer form and inner form)

外的形式:文の長短、繁簡、詩の定型など

内的形式:作風、文体など作者の個性と直接に関係するもの

理想主義、リアリズム、ファンタジック、エキセントリック、オプティミスティック、ペシミスティック ユーモラス、スノッブ……、などの様々な特徴

外的形式:いかに処理するかの工夫

内的形式:翻訳者の長年にわたる日常的な文学の経験と学識に頼る

原作の文学的センスと価値を完璧に理解したという確信を得てから翻訳

Croceの「翻訳は創作」説

 芸術作品の翻訳は一種の芸術活動

Croce[15]:「翻訳は創作」、not reproduction, but production

 美しい文章表現、これ以上はないほどの適切な訳文、十分に原作の価値に迫ることができる翻訳は、翻訳者が自らの手で生み出す

翻訳には既製品のルールはない。

翻訳には絶対的に正しいものもない。

同じ文を訳しても、様々な訳文が生まれる

翻訳における個性と自由さ

まさにこの意味において翻訳が芸術であるとされる。

以上

訳注

[1] 「論翻訳」:1932年に上海光華書局発行の呉天曙編『翻訳論』所収

[2]  林語堂(1895~1976)文学者。原名は和楽。福建省の人。上海セント・ジョーンズ大学卒業後、米国とドイツに留学。帰国後、北京大学および北京女子師範大学で教鞭を取るかたわら、魯迅らの語糸社に参加し文学の旧勢力に対抗した。1936年に渡米後ほとんど国外で生活し、次第に反中共・国民党支持の立場を明確にして、晩年は台湾に定住。

[3] 「面白みに満ち満ちている」の意

[4] 禍を他人に転嫁する

[5] 子厚は柳宗元の字、『封建論』により古文復興を唱えた。

[6] 清朝の通俗小説、日本における江戸を舞台にした捕物帖に相当するような内容

[7] 怪談話や不思議な物語を集めた小説集

[8]  原文は「字訳」。一語一語の単位で対応させて翻訳する方法

[9]  原文は「句訳」。文または文章の単位で翻訳する方法

[10]  精神の伝達:原文は「傳神」。「神」は精神であり、根本的な意義である。

[11] 陸游「遊山西村」。全文は「莫笑農家臘酒渾 豊年留客足鶏豚 山重水複疑無路 柳暗花明又一村 簫鼓追随春社近 衣冠簡朴古風存 従今若許閑乗月 挂杖無時夜叩門」

[12]  『詩経』に収録。各地方の歌謡を集めたもの。

[13]  中国に古くから伝わる、夫婦の情愛を描いた民間伝承の物語。

[14]  1865-1953。日本留学後、1902年に蔡元培らと愛国学社を創設。1903年「蘇報」事件により渡欧、1905年パリで同盟会参加、1907年パリで李石曾・張継らと『新世紀』発刊、辛亥革命後帰国、1924年国民党中央監察委員。

[15] ベネデット・クローチェ(Benedetto Croce、1866年2月25日 - 1952年11月20日)は、イタリアの哲学者・歴史学者。ヘーゲル哲学と生の哲学を結びつけ、イタリア精神界のみならず、ヨーロッパ思想界に大きな影響を与えた。The clearest formulation of that tradition is perhaps to be found in the Italian aesthetician Benedetto Croce (1902: 73) when he describes

…the relative possibility of translations; not as reproductions of the same original expressions

(which it would be vain to attempt) but as productions of similar expressions more or less nearly

resembling the originals. The translation called good is an approximation which has original value

as work of art and can stand by itself.

“Estetica come scienza dell'espressione e linguistica generale.”

『美学綱要』ISBN-10: 4805505753


全文の翻訳はここ↓にあります。

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