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2012-03-07温家宝 政府活動報告日本語要旨 このエントリーを含むブックマーク

 ■中国の経済・社会発展は依然多くの困難や試練に直面

 わが国の経済・社会発展は依然多くの困難や試練に直面している。

 世界的には、世界経済の回復過程は困難で曲折し、世界金融危機は拡大を続け、一部の国の債務危機は短期間に緩和は難しい。主要国は失業率が高止まりし、成長の原動力を欠いている。新興国はインフレと経済成長の鈍化という二重の圧力に直面している。主要通貨の相場は激しく変動し、大口商品価格は大きく揺れ動いている。国際的に保護貿易、保護投資主義が強まっている。

 国内的には、体制的・構造的矛盾、発展の不均衡・不協調・持続不可能性の問題が一層緊迫化し、解決が困難になっている。経済運営には再び多くの新たな状況や問題が生じている。その主なものとして、経済成長の下押し圧力が存在し、物価水準が依然高く、不動産市場の調整は正念場にあり、農業の安定的発展と農民の持続的な所得増加が一段と困難になり、雇用総数圧力と構造的矛盾が併存し、零細企業を中心に一部企業の経営が一段と困難になり、一部業種で過剰生産能力の問題が顕在化し、エネルギー消費総量が急速に増えている。長期的矛盾と短期的問題が絡み合い、構造的要素と周期的要素が影響し合い、国内問題と国際問題が関連し合い、マクロコントロールは一段と複雑な局面に直面している。

 政府活動には欠点や不足点がまだいくつか存在する。省エネ・排出削減、物価抑制目標はまだ達成されていない。土地収用と立ち退き、生産の安全性、食品と薬品の安全性、所得分配などは依然問題が目立ち、大衆からの訴えが大きい。政府の管理とサービス水準は向上が待たれ、クリーンな政治の建設は早急に強化を要する。

 われわれは国家と人民に対して強く責任を負う精神で、一段と力強い措置を講じ、問題を的確に解決し、各取り組みのより良い達成に務めなければならない。人民の重大な委託に背いては断じてならない。

 第11期全国人民代表大会(全人代)第5回会議が本日午前9時に人民大会堂で開幕し、温家宝総理が政府活動報告を行った。

 温総理は「今年は第12次五カ年計画を引き続き推し進める重要な1年であるとともに、今期指導部の任期最終年でもある。われわれは謹んで職責を尽くし、鋭意進取し、難関を突破し、断じて怠らず、人民の満足する成果を示さねばならない」と指摘。今年の経済・社会発展の主要目標として▽国内総生産(GDP)成長率7.5%▽都市部に900万人以上の新規雇用を創出し、都市部の登録失業率を4.6%以内に抑制▽消費社物価指数の上げ幅を4%前後に抑制▽輸出入総額を10%前後増やし、国際収支状況を引き続き改善----を挙げたうえで「産業構造調整、独自開発、省エネ・排出削減の面で新たな進展を遂げ、都市部と農村部の住民所得の実際の伸びと経済成長の調和を維持しなければならない」と強調した。

 温総理は「各方面の状況を総合的に考慮し、今年も引き続き積極的な財政政策と穏健な金融政策を継続し、情勢の変化に基づき適時、適度に事前調整や微調整を行い、政策の的確性、柔軟性、先見性を一段と高めなければならない」と指摘。

 「積極的な財政政策を継続する。財政赤字と国債の適度な規模を保つ。今年は財政赤字は8000億元に設定し、GDP比は1.5%前後に引き下げる。うち中央財政の赤字が5500億元、地方債の代理発行が2500億元だ。財政支出構造を最適化し、重点を際立たせる。民生分野を一段と重視し、教育、文化、医療衛生、雇用、社会保障、中低所得者向け住宅供給事業への拠出を増やす。弱い部分の強化を一段と重視し、『三農』(農業の振興、農村経済の成長、農民の所得増と負担減)、未発達地区、技術革新、省エネ、環境保護、水利、地質・鉱物探査などへの支援を強化する。勤勉節約を一段と重視し、『三公経費』(海外出張費、公用車経費、接待費)を厳格に規制し、会議や文書の簡素化に力を入れ、公用車制度改革を深化し、行政コストをさらに引き下げる」と表明した。

 第11期全国人民代表大会(全人代)第5回会議が5日午前9時に北京で開幕した。開会式には胡錦濤、温家宝、賈慶林、李長春、習近平、李克強、賀国強、周永康の各氏ら党と国家の指導者が出席した。

 午前9時、呉邦国全人代常務委員長が開幕を宣言。出席者全員が起立し、国歌を高らかに斉唱した。

 続いて温家宝総理が国務院を代表して政府活動報告を行った。政府活動報告は「2011年の活動を振り返る」「2012年の活動の全体計画」「2012年の主要任務」の3部構成。110分間の報告の間、会場は繰り返し熱烈な拍手に包まれた。

 議事日程に基づき、9日半の会期中、政府活動報告の聴取と審議、刑事訴訟法改正案草案の審議、第12期全人代の代表定数と選挙に関する決定草案の審議、全人代常務委員会活動報告の聴取と審議などが行われる。

 開会式では2011年の国民経済・社会発展計画の執行状況と2012年の国民経済・社会発展計画草案に関する報告、2011年の中央・地方予算執行状況と2012年の中央・地方予算草案に関する報告が審査・承認のため配布された。

 香港特別行政区の曽蔭権行政長官、澳門(マカオ)特別行政区の崔世安行政長官も列席し、議長団席に着座した。第11期全国政協第5回会議に出席する政協委員も列席。各国外交官も傍聴した。

 ■中国の発展は依然重要な戦略的チャンス期にある

 温総理は政府活動報告で次のように述べた。

 中国の発展は依然重要な戦略的チャンス期にある。われわれは決意を固め、有利な環境とプラス要素の運用に長じ、引き続き重要な戦略的チャンス期をしっかりと捉え、うまく用い、安定した比較的速い経済成長を促し、わが国の総合国力と国際的影響力を強化し続けなければならない。

 安定した比較的速い経済成長を比較的長期間継続するために有利な条件が少なからずある。工業化、都市化、農業近代化は急速に進行し、消費構造と産業構造の高度化には巨大な潜在的需要が眠っている。30年余りの改革開放を経て、わが国の発展は良好な物的基盤と体制上の環境を確立し、マクロコントロールのノウハウを蓄積し続け、企業は競争力とリスク対処能力を著しく高めている。東部地域は革新的発展能力を強化し、中・西部地域と東北の旧工業地帯は発展の潜在力を秩序良く解き放たれている。経済成長は従来からの優勢を依然保ち、労働力は豊富で質も高まっている。財政収支状況は良好で、金融システムは穏健に運行し、社会資金には割合余裕がある。世界の経済・政治構造には現在深い変化が生じており、時代の潮流は依然として平和、発展、協力であり、全体的に見てわが国の平和的発展に有利だ。

温家宝総理は政府活動報告で「今年度の活動を全面的に達成するには、引き続きテーマを際立たせ、主軸を貫き、全体計画と各方面への配慮を両立し、協調的に推進しなければならない。安定成長、物価抑制、構造調整、民生重視、改革強化、調和促進をより良く結びつけなければならない」と指摘。「安定成長とは、内需拡大と外需の安定を堅持し、実体経済の成長に力を入れ、落ち着いた経済運営を維持することだ。物価抑制とは、引き続き総合的措置を講じ、物価水準の基本的安定を保ち、物価の再上昇を防止することだ。構造調整とは、バックアップとコントロールを兼ね備え、経済成長の質と効率を高め、成長の協調性と持続可能性を強化することだ。民生重視とは、民生保障・改善を活動の根本的な出発点および着地点として堅持し、社会公正の促進を一段と重視し、人民大衆に実益をもたらす良い事、確かな事を的確に成し遂げることだ。改革強化とは、一層の決意と気力で改革開放を推進し、経済の長期的で健全な発展に影響する体制的、構造的な問題の解決に力を入れ、重点分野や要となる部分で新たな突破口を切り開くことだ。調和促進とは、改革、発展、安定の3者関係を正しく処理し、様々な問題や隠れたリスクを積極的、効果的に取り除き、局部の問題が全局の問題に変化することを防ぎ、社会の調和と安定を促進することだ」と説明した。

 温家宝総理は政府活動報告で、安定した比較的速い経済成長を促進し、消費需要を中心に内需を拡大し、投資構造をたゆまず最適化する方針を示した。

 ▽消費需要の拡大に力を入れる。

 ▽所得分配システムの調整を力強く推し進め、中低所得層の所得を増やし、住民の消費力を高める。消費刺激策を整備する。

 ▽高齢者の社会的扶養、家政、不動産管理、医療保健などサービス業の発展を力強く促す。

 ▽文化、観光、フィットネスなどの消費を後押しし、有給休暇制度をしっかりと実施する。

 ▽オンラインショッピングなど新しい消費形態を積極的に発展させる。

 ▽環境配慮型建材、節水サニタリー設備、エコカーなどのエコ消費をサポート、誘導する。

 ▽消費者信用の拡大。

 ▽都市部と農村部で流通システム、道路、駐車場などインフラ整備を強化する。

 ▽製品の品質と安全性の管理・監督を強化する。

 ▽消費環境を改善し、消費者の合法的権益を守る。

 ▽投資構造をたゆまず最適化する。

 ▽民間投資の奨励・誘導に関する国務院の新36条を真剣に実行し、運用可能な実施細則を打ち出す。

 ▽構造調整に対する政府投資の先導作用を強化する。実施中の重点プロジェクトを優先的に保証し、国の重大プロジェクトの着工を秩序良く進める。

 ▽土地、融資、省エネ、環境保護、安全、品質などで参入審査や検査をしっかりと行い、政府や国有の投資プロジェクトを中心に重大プロジェクトに対する管理・監督・検査を強化し、投資の質と効果を高める。

温家宝総理は政府活動報告で科学技術と教育による国家振興戦略と人材強国戦略を踏み込んで実施する方針を表明した。

 ▽教育の優先的発展を堅持。

 ▽すでに中央財政は全国財政的教育費について対国内総生産(GDP)比4%で予算を編成。地方財政も相応の手はずを整え、この目標の実現を確保しなければならない。

 ▽教育制度改革を踏み込んで推進。資質教育を全面的に実施。受験や教育分野の際立った問題を一歩一歩解決。

 ▽学校の民主管理を推進し、一歩一歩制度を整備。

 ▽義務教育のバランスのとれた発展を促進。中・西部、農村、僻地、民族地区、および都市部の未整備の学校に重点的にリソースを配分。

温家宝総理は政府活動報告で「民生をしっかりと保障し、改善する。民生の保障・改善を政府活動の重要な任務とする」と強調。以下の方針を表明した。

 ▽あらゆる手を尽くして雇用を拡大。

 ▽社会保障システムの整備を加速。

 ▽医薬・医療衛生事業改革の発展を力強く推進。

 ▽人口政策と計画出産政策を全面的に達成し、低出生率を維持。

 ▽不動産市場の規制と中低所得者向け住宅供給事業を引き続きしっかりと実施。

 ▽社会管理を強化・革新。

温家宝総理は政府活動報告で、経済成長パターンの転換を加速し、経済構造の戦略的調整を推進する必要性を指摘。以下の方針を表明した。

 ▽産業構造の最適化と高度化を促進し、戦略的新興産業の健全な発展を促進。

 ▽省エネ・排出削減と環境保護を推進。

 ▽地域経済の協調的発展を促進し、西部大開発の新たな10年間の政策を真剣に実行。中部地域台頭戦略の実施を強化し、東北部など旧工業地帯の振興を加速。東部地域のモデル転換と発展、国際競争・協力への一段と高いレベルでの参加を積極的にサポート。

 ▽都市化を積極的かつ穏当に推進し、都市部に転居するのであれ地元にとどまるのであれ、農民が安心して暮らし、楽しく働き、幸せに暮らせるようにする。

温家宝総理は政府活動報告で「重点分野の改革を踏み込んで推進しなければならない。一層の決意と勇気をもって引き続き経済体制や政治体制など各改革を全面的に推進し、発展上の難題を打開しなければならない」と指摘。改革の今年の重点課題として以下を挙げた。

 (1)財政・税制・金融体制改革を深化。

 (2)様々な資本形態の経済の共同発展を推進。

 (3)価格改革を深化。

 (4)所得分配制度改革を深化。

 (5)政府関連の非営利性事業機関の仕分け改革を積極的かつ堅実に推進。

 (6)政府改革を加速。社会主義民主を拡大し、民主的選挙、民主的政策決定、民主的管理、民主的監督を法に基づき実行し、人民の知る権利、参与権、意見表明権、監督権を保障する。法による国家統治という基本策を全面的に貫徹し、憲法と法律の権威を守り、尊重する。各種の紀律・法律違反事件を断固として取り調べ、処分し、腐敗分子を厳しく懲罰する。(

温家宝総理は政府活動報告で「対外開放の質と水準を高め、開放型経済の新たな構造を形成すべく努力しなければならない」と指摘。以下の方針を表明した。

 ▽貿易の安定的発展を維持。増値税(付加価値税)の輸出還付政策を安定させ、貿易融資と信用保険を拡大し、税関、品質検査、外国為替方面の監督・管理・サービスを改善する。受注減、コスト上昇、摩擦増加など企業の様々な困難や圧力の克服を支援する。

 ▽外資導入の質を高める。新たに改定した「外商投資産業指導目録」を実施し、先端的産業、ハイテク産業、省エネ・環境保護産業、現代的サービス業、中・西部地区への一層の投資へと外資を誘導する。

 ▽海外進出戦略を実施する。エネルギー、原材料、農業、製造業、サービス業、インフラなど各分野の国外での投資協力やM&Aの秩序ある展開へと各種資本形態の企業を誘導する。

 ▽世界経済ガバナンスと地域協力に参加する。先進国との経済・貿易関係の安定的発展の維持、発展途上国との互恵協力の全面的な深化と発展に努める。自由貿易圏の構築と地域経済統合のプロセスを引き続き推進する。20カ国・地域(G20)など世界経済ガバナンス体制の構築に積極的に参与し、主要国とマクロ経済政策の協調を強化し、各種形式の保護主義に反対し、ドーハ・ラウンドや国際金融システム改革で引き続き建設的な役割を果たす。

温家宝総理は政府活動報告で「新世紀、新段階の軍の歴史的使命の全面的履行に着眼し、軍の革命化・近代化・正規化を全面的に強化し、情報化環境下の局地戦争に打ち勝つ能力を核として、多様化する軍事任務を遂行する能力をたゆまず高めていかなければならない」と強調した。

温家宝総理は政府活動報告で「民族区域自治制度を堅持、整備し、中央の少数民族・民族地区発展支援策を真剣に貫徹実施し、人口の少ない民族の発展支援計画、僻地振興・所得増推進計画、少数民族事業発展計画の実施に力を入れなければならない。平等・団結・互助・調和という社会主義民族関係を揺るがず強固にし、発展させなければならない」と強調した。

温家宝総理は政府活動報告で「引き続き中央の対台湾工作の大方針を堅持し、両岸関係発展の政治的、経済的、文化的、民意的基盤を強化し、両岸関係の平和的発展に新局面を切り開かなければならない」と述べた。

温家宝総理は政府活動報告で「われわれは『一国二制度』『香港人が香港を治める』『澳門(マカオ)人が澳門を治める』『高度の自治』の方針を揺るがず貫徹し、香港と澳門の経済発展、民生改善、民主推進を全力で支持する」と表明した。

議事日程に基づき、9日半の会期中、政府活動報告の聴取と審議、刑事訴訟法改正案草案の審議、第12期全人代の代表定数と選挙に関する決定草案の審議、全人代常務委員会活動報告の聴取と審議などが行われる。

 開会式では2011年の国民経済・社会発展計画の執行状況と2012年の国民経済・社会発展計画草案に関する報告、2011年の中央・地方予算執行状況と2012年の中央・地方予算草案に関する報告が審査・承認のため配布された。

 香港特別行政区の曽蔭権行政長官、澳門(マカオ)特別行政区の崔世安行政長官も列席し、議長団席に着座した。第11期全国政協第5回会議に出席する政協委員も列。各国外交官も傍聴した。

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