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2018-05-08紅楼夢あらすじ(授業用) このエントリーを含むブックマーク

紅楼夢あらすじ

 女媧(じょか:中国の伝説上の女神、頭は人間で体は蛇)が天を作ったとき、三万六千五百個の石を使ったという。最後に残った一個は修行によって魂を得た石で、天の一部としては使われなかった。ある日通りかかった道士によって「莫失莫忘、仙寿恒昌」の8文字を刻まれ、「通霊宝玉」として地上に降りることになった。紅楼夢の主人公、賈宝玉が生まれた時に口に含んでいた五色の透き通った美しい玉がこれである。

 賈宝玉(かほうぎょく)の生まれた賈府は裕福な貴族である金陵四大家族(賈・史・王・薛家を指し、賈府を頂点とする金陵省で権勢を誇った封建官僚集団)のひとつで、賈家の兄弟家族はそれぞれ栄国府と寧国府という二つの豪邸を構えており、宝玉は栄国府の貴公子であった。

 栄国府と寧国府には宝玉のいとこなどにあたる、年ごろが似通った美少女が多く暮らしている。賈宝玉は詩や恋愛には興味があるが、官職を得るための勉強を嫌い、「女の子は水で出来た体、男は泥で出来た体」と言って、もっぱら一族の美少女・美女たちを相手に遊びに興じ、風流な生活を送っていた。

 家庭の事情で賈家にやって来た林黛玉(りんたいぎょく)は、手を触れれば折れそうな華奢な美少女である。詩歌に秀で機知に富むが、病弱かつ繊細、神経質で、極めて感受性が強い。彼女は宝玉を愛するが、プライドの高さゆえに気持ちをうまく伝えられない。宝玉もまた林黛玉に惹かれながらも、ささいな嫉妬から大喧嘩をしてしまう。病弱な林黛玉は悲しみの中でこの世を去る。

 賈宝玉の従姉にあたる薛宝釵(せつほうさ)は黛玉とは対照的に豊満な肉体を持つ良妻賢母型の女性で、性格はおおらか、周りを明るくするような華やかな容姿である。しかし人当たりのよい彼女にも、人と距離を置き深くかかわろうとしない一面もあった。美しい金の髪飾り(宝釵)を持って生まれ宝釵と美しい玉(宝玉)を持って生まれた賈宝玉は「金と玉の縁」で結ばれているとして結婚することになる。

 このまま優雅な暮らしが続くかと見えた賈家だが、最後は権勢を嵩にきて民衆を苦しめた罪で家産を没収されて没落し、人々も離散していく。

 物語は、賈宝玉・林黛玉・薛宝釵の三人を中心に展開し、富貴な賈家一族と彼らに仕える侍女、遠戚の老女(劉ばあさん)などの人間関係が複雑に交錯しながら、封建時代の貴族の成立、日々の暮らし、そして没落までをきめ細やかな筆致で描いている。

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2018-05-07三国演義あらすじ(授業用) このエントリーを含むブックマーク

三国演義あらすじ

東漢(後漢)の末年、朝廷は腐敗し、毎年のように起こる災害のため庶民は飢饉にあえいでいた。乱世に乗じて張角を首領とする黄巾軍が謀反を起こし、朝廷は志願兵を募って黄巾の乱を平定することとした。

ある日、一人の男が志願兵募集の立て札を眺めていると、声をかける者があった。二人は互いの憂国の思いを確かめ、意気投合して私兵を募り朝廷のために働こうと決めた。この二人は漢王室の末裔でありながら今は草鞋や莚を売って細々と生計を立てて母を養っている劉備(玄徳)と、肉屋を営み財をなした張飛(翼徳)である。二人が酒屋で話し合っているところに見事な髭を蓄えた大男が通りかかり、意気投合して命運を共にすることになった。この男こそ関羽(雲長)である。三人は張飛の家の裏にある桃園で義兄弟の契りを結ぶ。まさに満開の桃の花の下で「同年同月同日に生まれることはできなかったが、同年同月同日に死のう」と誓った三人は、年齢の順に劉備を長兄とし、関羽がそれに続き、張飛が末弟となった。

彼らは兵や馬を集めて訓練し、またそれぞれの武器もあつらえた。劉備は「雌雄双剣(しゆうそうけん)」、関羽は「青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)」、張飛は「蛇矛(じゃぼう)」である。三人は各地を転戦して黄巾軍を破り、大いに戦功をあげたが朝廷は彼らを厚く遇せず、不遇の日々を送っていた。劉備は地方の警察署長を命じられ、民に慕われていたが、賄賂を要求する都の役人に陥れられ、関羽、張飛とともに任地を捨てて逃亡した。

朝廷では宦官と皇帝外戚の権力争いが頂点に達し、朝権は董卓のほしいままにされていた。董卓の暗殺に失敗した曹操は天下の諸侯にその誅滅を呼びかける。これに応じた諸侯のなかで、江南の地の利を得た孫権と、諸葛孔明を三顧の礼をもって参謀とした劉備とが頭角を現す。ここから蜀(漢)の劉備、呉の孫権、魏の曹操の三国鼎立の情勢が形成された。

なかなか優勢に立てない劉備であったが、呉と連合して赤壁で曹操の軍船を焼き討ちにし、曹操の軍は大敗を喫した。しかし呉と蜀は荊州の帰属をめぐって争いが絶えず、これがために関羽、張飛が相次いで死ぬに及び、劉備は孔明の反対を押し切って呉を討つべく大軍を起こすが惨敗を喫する。劉備は白帝城に病を得て動けなくなり、諸葛孔明に言った。「もし阿斗(劉備の息子、劉禅)が皇帝の器であれば補佐してやってほしい。そうでなければ息子を廃してあなた自身が皇帝となってくれ」と遺言した。

 孔明は劉備の子劉禅を帝位につけ、呉と和解し、中原の奪回を目ざしてしばしば打って出るが、ついに志を果たさぬまま五丈原で病没した。蜀はその30年後に魏に滅ぼされ、呉も、魏の禅譲を受けたかつての孔明の好敵手司馬懿(しばい)の子孫の建てた晋によって滅び、天下は晋によって統一された。

 三国演義では各地で繰り広げられる戦闘場面の描写、それぞれの軍師の知略による兵法や駆け引きが主な見どころとなっている。

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2018-05-06水滸伝あらすじ(授業用) このエントリーを含むブックマーク

◆『水滸伝』縁起

 およそ千年前、宋の四代皇帝仁宗の頃のことである。宋の都、東京では疫病が蔓延した。朝廷は疫病を鎮めるため道教の本山である龍虎山の法主、嗣漢天師(しかんてんし)に祈祷をさせることにし、洪信代将軍を使者として龍虎山に派遣した。洪信が迎えに来ると、嗣漢天師は一人で雲に乗り都に向かった。龍虎山に残された洪信は、唐の時代に百八人の魔王を封じ込めたと伝えられる伏魔殿という祠をどうしても見たくなり、道士たちに命じてその入り口を開けさせ、中にあった石碑をどけて穴を掘らせると、たちまち黒雲がわき上がって天罡星三十六柱、地煞星七十二柱の魔王たちが金の光となって四方八方へ飛び散った。やがてこの百八柱の魔王たちは何度か輪廻転生を繰り返し、ついに同じ時代に人間に生まれ変わり、数奇な運命に導かれて梁山泊に結集する。

◆英雄豪傑たちが梁山泊に結集するまで

 百八人の英雄豪傑が梁山泊に登ったいきさつは様々である。ある者は冤罪を着せられ、またある者はやむにやまれぬ事情で殺人を犯し、さらに戦いを好み自ら進んで仲間に入ったやくざ者、あるいは腕っぷしを見込まれて誘拐まがいに無理やり引き入れられた者、戦に敗れた官軍から寝返って梁山泊入りを決意した者など、一人一人が異なる事情を抱えている。物語の前半は彼らがいかにして梁山泊の仲間入りをすることになったかを登場人物紹介のように描いている。

◆百八人の結集、官軍との戦闘と朝廷への帰順

 百八人の英雄豪傑が梁山泊に結集した日、空から火の玉が落ちてきた。火の玉が落ちた場所に埋まっていた一枚の石版には、なんと天罡星三十六柱、地煞星七十二柱の星名と豪傑たちの姓名が記されていた。つまり、梁山泊に集まった百八人の豪傑たちは星に導かれ、運命によって結集したことがわかった。石版の一位に名の記されていた宋江が領袖となった。

 朝廷はならず者の集まる梁山泊に脅威を抱き、何度も討伐しようとするが、そのたびに撃退されてしまう。そこで朝廷は彼らに召安(官位や金銀を与えて国の軍隊として働くこと)を提案する。もともと朝廷への忠義心が厚かった宋江が朝廷の求めに応じて帰順を決意し、梁山泊の英雄豪傑たちは朝廷のために働く軍隊となった。

◆度重なる戦い、悲劇的な結末

 朝廷は梁山泊の英雄豪傑たちに命じ、休む間もなく彼らを戦場に送り込んだ。隣国である遼からの侵略、国内では田虎、王慶、方臘の謀反が相次ぎ、さしもの強者たちも次々に戦のために命を落としていく。それでも彼らは四度の苛酷な戦いの全てに勝利をおさめた。

 七十人ちかくの仲間を失って都に凱旋した彼らを迎えたのは、歓呼の声ではなく彼らを恐れ疎んじる朝廷の役人たちであった。皇帝は宋江に高い官爵を与え楚州の司令官に任命したが、これを不満に思った朝廷の悪臣たちは宋江を毒殺しようと企む。宋江は自らの死を察したとき、腹心の部下で最も凶暴だった李逵が復讐することを恐れ、彼を呼んで毒酒を飲ませた。毒を盛られたことを知った李逵は、「おれは死んでも兄貴のために働きます」と涙を流して死を受け入れた。軍師だった呉用と弓の名手だった花栄は宋江の死を夢に見て、宋江の墓を訪れてその場で二人一緒に首を吊って死んだ。

 生き残った者のうち、戦で片腕をなくした武松は出家して僧侶となり天寿を全うした。また、朝廷の与えた官位を辞退して故郷に戻った者たちもいた。

 こうして梁山泊に集まった百八星は再び散り散りになって、天に帰り、あるいは地上で残された人生を過ごすことになったのである。

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2018-05-05西遊記あらすじ(授業用) このエントリーを含むブックマーク

西遊記あらすじ

〇この世の始まり

 時の流れを数えるのに用いる一「元」は十二万九千六百年、一元は十二「会」、一会は一万八百年である。十二会はそれぞれ子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥と呼ばれる。

この世の始まりは大いなる混沌であった。最初の一会が終わる頃、世界は4つの部洲に分かれた。東勝神(とうしょうしん)洲、西牛貨(さいごけ)洲、南贍部(なんせんぶ)洲、北倶蘆(ほっくる)洲である。

〇石猿の誕生

 東勝神洲の海の東、傲来(ごうらい)国の国境にそびえる花果山の頂上に乗った仙石が卵を産み、その卵から石猿が産まれた。卵が割れ、子猿が両目を見開くと金色の目が放たれ、まっすぐに天上に届いた。不思議に思った天帝は千里眼と順風耳を偵察に行かせたが、ただの猿であるとして捨て置くことにした。

〇水簾洞の美猴王

 石猿は仲間の猿たちときままに遊んで暮らしていた。ある日、滝の裏に隠された広々とした石の屋敷「水簾洞」を見つけ、猿たちの王となって美猴(びこう)王と名乗った。美猴王の気ままな暮らしは三百年も続いたが、ある日ふと自分もいつかは死んでしまうのだと考えて涙を流した。臣下の年老いた猿が、仏と仙人と聖人は輪廻をまぬがれて不老長寿を得るのだと進言するのを聞き、美猴王は不老不死を求めて筏に乗りこみ大海に乗り出した。

〇仙人修行

 南贍部洲を経て西牛貨洲に至った美猴王はついに霊台方寸山の洞窟に住む須菩提(しゅぼだい)祖師という仙人に出会って弟子入りし、師匠から「孫」の姓と「悟空(空を悟る)」という法名を与えられる。悟空は修行を経て不老長寿の術、七十二変化の術、觔斗雲を操って空を飛ぶ術を会得した。ある日、悟空は他の弟子たちに自分の仙術を見せびらかしているところを師匠に見られ、仙山から地上に戻されることになった。悟空は觔斗雲に乗って二十年ぶりに水簾洞に戻った。

〇混世魔王との戦い

 久しぶりに帰った水簾洞は混世魔王という妖魔に襲われて荒れはてていた。悟空は分身の術(身外身(しんがいしん)の法)で魔王を倒す。

〇如意金箍棒を手に入れる

 悟空は混世魔王から奪った武器を使って傲来国の宮殿の武器庫から大量の武器をかっぱらい、部下の猿たちを訓練して猿軍団を作る。自分にふさわしい武器が欲しくなった悟空は東海龍王から武器を得るため、龍宮(水晶宮)に出向いた。宝物庫にある天の川の底を突き固めたという神珍鉄で作った如意金箍棒と鎧兜一式を手に入れて帰った。

〇悟空、天界にのぼる

 龍宮から帰った悟空は以前に増して傍若無人に大暴れし、豪傑たちとも交流して牛魔王ら六人の王と義兄弟の契りを交わす。

 ある日、悟空は自分の寿命が尽きた夢を見た。怒った悟空が幽冥界にいる閻羅(閻魔)王ら十人の十代冥王のもとにおしかけて自分の生死簿を点検すると三百四十二年の寿命と書いてある。そこで墨で自分の名前ばかりか仲間の猿の名前まで消して幽冥界から飛び出したところで目が覚めた。

 一方、悟空に武器を持ち去られて虫がおさまらない龍王は玉帝(天帝)に悟空の所業を訴えることにした。玉帝のもとには冥界からも悟空討伐の上奏文が届いた。しかし玉帝は臣下である太白金星の「悟空を配下に置く」という提案を受け入れ、太白金星を迎えに行かせた。悟空は天界に上り弼馬温(ひつばおん)という役職に就くことを承諾する。

〇悟空、地上に戻り斉天大聖を名乗る

 悟空は天界で天馬たちの世話をしていたが弼馬温は下っ端の馬番だと知って激怒し、天界を去って水簾洞に戻った。悟空が帰って来たと知った独角鬼王が家来にしてほしいとやってきて、悟空に斉天(天に斉(ひと)しい)大聖を名乗るよう勧める。悟空は喜んで「斉天大聖」と書いた大きな旗を作らせて洞の入口に掲げた。

〇悟空、天界に戻る

 天界は悟空を捕らえるため、托塔李天王(たくとうりてんおう・毘沙門天)とその第三子である哪吒(なた)三太子を花果山に向かわせた。哪吒は悟空との戦いで腕を負傷し敗走し、天界に戻った。太白金星は悟空を懐柔するため斉天大聖に封ずることを玉帝に進言した。玉帝はふたたび太白金星の意見を入れ、太白金星を使わして悟空を再び天界に迎えた。

 悟空は天界で蟠桃園をとりしきる仕事が与えられたが、こっそり仙桃を食べてしまう。さらに西王母の宴会に忍び込み、宴会の準備をしていた者たちを仙術で眠らせて、存分に飲み食いして眠り込んでしまった。目が覚めて帰る途中で酔って道を間違え、太上老人の住まいに迷い込み、老君の金丹を見つけて全部食べてしまう。さすがの悟空も自分のしたことが恐ろしくなり、下界に逃げ帰ることにした。

〇天兵との戦いの末、悟空は捕らえられる

 玉帝は今度こそ悟空の仕業に我慢ならなくなり、天兵を総動員して悟空をとらえて処罰せよと命じた。十万の天兵が花果山を包囲し、激しい戦いが繰り広げられる。

 玉帝の甥である顕聖二郎真君(けんせいじろうしんくん)と悟空は変身の術を使いながら激しく渡り合う。天界から玉帝、老君、観音、西王母らが戦いの様子を見に南天門にやって来て、真君と悟空がやりあっているところだった。老君が左腕からひとつの輪(金剛琢・こんこうたく)を外し、悟空目がけてほうり投げると、狙いどおり脳天に当たって悟空は倒れる。何とか逃げようとするが、結局は捕まってしまい、天上へ護送され、斬妖台でこま切れの刑に処されることになった。

〇悟空、如来によって五行山に封じられる。

 しかし悟空は太上老君の仙丹を食べて不老不死となっていたおかげで、いくら殺そうとしても死なない。玉帝はとうとう如来(南無阿弥陀仏)に退治を頼むことにした。話を聞いた如来はすぐさま天界へ行き、自分の術に自信を持つ悟空に、わたしの右の手のひらから出られたら天宮を譲ろうと言う。悟空はさっそく觔斗雲に乗って遥か彼方の空へ飛んだ。やがて五本の柱が蒼天を支えているのが目に入り、ここが行き止まりだと思い、ここまで来た証拠にまんなかの柱に一筆書き、1本目の柱の根元に小便をひっかけて、もとの場所へと戻ってきた。天の尽きるところまで行ってきたという悟空に、如来は自分の右の手を見せると、その中指には悟空が書いた文字、そして親指のつけ根には猿の小便のにおいが残っていた。如来は掌を下に向けて悟空を押さえつけた。五本の指は木火土金水の五連山に変わり、「五行山」となった。こうして悟空は五行山に封じ込められてしまった。

 玉帝たちに別れを告げたあと、如来は慈悲心をもよおして土地神を呼び、悟空が餓えたときには鉄の団子を食わせ、 のどがかわいたときは溶かした銅のスープを飲ませるようにと命じた。罪業が消える日に誰かが現れ、救ってくれるまで、悟空は囚われの身になったのである。

〇沙悟浄、猪八戒、白龍

 観音たちはこの世の乱れを治めるための真経を取りに行く信者「三蔵法師」を探す旅をしていた。

観音たちがある日、流沙河(るさが)を通りかかると一匹の醜い妖魔に襲われた。妖魔は旅人が観音であるとわかると身の上話を始めた。もとは玉帝の車に従っていた捲簾(けんれん)大将であったが、蟠桃会で手をすべらせ玻璃の杯を壊してしまったため、下界に落とされた。餓えを満たすためにここを通る取経者を食べていたが、九人の取経者(玄奘の前世)の頭蓋骨だけが水に浮かんだので、それを紐に通して持っていると言う。

 観音は仏門に帰依することを勧め、その九つの頭蓋骨を首にかけ、取経者を待つように告げ、沙悟浄という法号を与えた。仏門に入った悟浄は、二度と殺生をせず、取経者が来るのをひたすら待つことになった。

 福陵山という高い山にも豚のような姿をした妖魔が一匹住んでいた。妖魔も観音に身の上を語った。もとは天の川の天蓬元帥だったが、酒に酔って嫦娥(じょうが、月に住む女神)にいたずらしたため下界に追放されることになった。ところが、地上に生まれ変わる時に間違って牝豚の胎内に投胎してしまい、こんな姿になってしまったとのこと。観音は罪をつぐなうために取経者の弟子になることを勧め、猪悟能という法号を与えた。こうして彼も取経者が来ることを待つことになった。

 さらに東に進むと、空中で一匹の龍が泣いているのが目に入った。この龍は西海龍王敖潤の息子であったが、火事をおこして宮殿の明珠を燃やしてしまったので死刑になるとのこと。これを聞いた観音は玉帝のもとへ行き、取経者の乗りものとしたいので彼を下賜してほしいと願い出る。玉帝は願いを聞き入れ、命を救われた龍太子は取経者がくるのを待つことになった。

 さらに東に進んで五行山に来ると、閉じ込められている悟空に出会った。悟空も観音の言うとおり仏門に帰依することを決め、取経者が来るのを待つことになった。

〇長安で玄奘が取経者に選ばれる

 観音は、十万八千里西方にある天竺国の大雷音寺にある大乗経典を持ち帰れば亡者は救われ、行った者は証果を求めて金身(仏)となるという。皇帝が取経者を求めたところ、玄奘が進み出た。皇帝はよろこび、玄奘を義弟として取経の旅に出すことにした。洪福寺へ戻った玄奘は、西方への道は虎や妖魔が多いと心配する弟子たちに、山門の奥の松が東を向いたらじき帰ってくると言い残して、皇帝から下賜された衣裳を身につけ、皇帝から通行手形と托鉢用の紫金の鉢盂、それに従者2人と馬一頭を賜った。そして三蔵の経典にちなみ、「三蔵」の雅号をいただき、郷土の土をひとつまみいれた別れの酒を飲みほして吉日に旅立ったのであった。

◆このあとは、玄奘(三蔵法師)と悟空、沙悟浄、猪八戒、白龍との出会いがあり、そして数々の妖魔との戦いが主な内容となる。

〇師弟は証果を得て、悟りに達する

 玄奘ら師弟四人は唐の都、長安に帰って来た。山門の奥の松が東に向いたのを見て弟子の僧たちも玄奘が帰任したことを知った。

 宮殿で経巻を皇帝に捧げ、三蔵は皇帝に経巻を手にいれるまでのいきさつを説明した。また、皇帝に悟空、沙悟浄、猪八戒、白龍を引き合わせた。通行手形を返し、日が暮れるころに三蔵一行は洪福寺に帰った。あくる朝、真経を誦してほしいとの皇帝の言葉に、三蔵は長安で最も清浄な寺院である鴈塔寺に赴いた。三蔵が真経を誦そうとしたとき、空中に八大金剛が姿をあらわして、西天に帰るよう厳かに告げると、三蔵と四人の弟子は空中に跳びあがり天の彼方へと飛び去った。

 彼らが霊山に着くと、如来は三蔵を栴檀功徳仏とし、悟空を闘戦勝仏、八戒を浄壇使者、悟浄を金身羅漢、白馬を八部天龍馬とした。白馬は金鱗の龍となり、悟空が頭をさわるとあの頭を締め付ける金箍が消えていた。

 三蔵たちは証果を得て悟りに達し、白馬もまた本来の姿に戻った。如来の説法を聞きに集まっていた諸神はみなみな合掌し、仏への帰依を願って「諸尊菩薩摩訶薩 摩訶般若波羅密」(この世に存在するものはすべて『空』であるという悟りに達した境地)と唱えるのであった。

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2018-04-18台灣醫院名稱 このエントリーを含むブックマーク

Linkou Chang Gung Memorial Hospital 林口長庚紀念醫院

Mackay Memorial Hospital 馬偕紀念醫院

Hualien Tzu Chi Hospital 花蓮慈濟醫院

Taipei Chang Gung Memorial Hospital 台北長庚紀念醫院

Tri-Service General Hospital 三軍總醫院

Chung Shan Medical University Hospital 中山醫學大學附屬醫院

Changhua Christian Hospital 彰化基督教醫院

China Medical University Hospital 中國醫藥大學附設醫院

taipei veterans general hospital 台北榮民總醫院

Kaohsiung Chang Gung Memorial Hospital 高雄長庚醫院

Kaohsiung Medical University Chung-Ho Memorial Hospital 高雄醫學大學附設中和紀念醫院

Taoyuan Chang Gung Memorial Hospital 桃園長庚紀念醫院

Keelung Chang Gung Memorial Hospital 基隆長庚紀念醫院

Keelung Chang Gung Memorial Hospital LoversLake branch 基隆長庚紀念醫院 情人湖院區

Hsinchu Mackay Memorial Hospital 新竹馬偕紀念醫院

Tansui Mackay Memorial Hospital 淡水馬偕紀念醫院

Cardinal Tien Hospital 耕莘醫院

Cardinal Tien Hospital -An-kang Distrct 耕莘醫院 安康院區

CHENG HSIN GENERAL HOSPITAL 振興醫院

Tao-Yuan General Hospital,Ministry of Health and Welfare 衛生福利部桃園醫院

En Chu Kong Hospital 恩主公醫院

Fu Jen Catholic University Hospital 天主教輔仁大學附設醫院

CHENG CHING HOSPITAL 澄清醫院

Taipei Show Chwan Hospital 秀傳醫院

Tungs' Taichung MetroHarbor Hospital 童綜合醫院

LINSHIN Hospital 林新醫院

Asia University Hospital 亞洲大學附屬醫院

Taichung Hospital, Ministry of Health and Welfare 衛生福利部臺中醫院

Chiayi Chang Gung Memorial Hospital 嘉義長庚醫院

China Medical University Beigang Hospital 中國醫藥大學北港附設醫院

Chia-Yi Christian Hospital 嘉義基督教醫院

Taichung Veterans General Hospital 臺中榮民總醫院

St. MARTIN DE PORRES Hospital (Chia yi branch) 天主教聖馬爾定醫院 嘉義院區

E-da Hospital 義大醫院

E-da Cancer Hospital 義大癌治療醫院

E-da Dachang Hospital 義大大昌醫院

Kaohsiung Municipal Hsiaokang Hospital 高雄市立小港醫院

Pingtung General Hospital, Ministry of Health and Welfare 衛生福利部屏東醫院

Antai Hospital 安泰醫院

National Taiwan University Hospital 國立臺灣大學醫學院附設醫院

Shin Kong Wu Ho-Su Memorial Hospital 新光吳火獅紀念醫院

Taipei Medical University Hospital 臺北醫學大學附設醫院

Shuang Ho Hospital, Ministry of Health and Welfare 衛生福利部雙和醫院

Wanfang Hospital 台北市立萬芳醫院

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2017-04-08猫の惑星8 このエントリーを含むブックマーク

お待ちください。

  “当然捣乱,抢迷叶的便是他们;快走!他们久已派下人看着你的行迹,只要你离开迷林远了,他们便要抢;他们死了人,抢我的迷叶作为报复,快走!”

  “人和迷叶的价值恰相等,啊?”

  “死了便是死了,活着的总得吃迷叶!快走!”

  我忽然想起来,也许因为我受了猫人的传染,也许因为他这两句话打动了我的心,我一定得和他要些国魂。假如有朝一日我离开大蝎——我们俩不是好朋友——我拿什么吃饭呢?他请人参观我洗澡得钱,我有分润一些的权利。设若不是在这种环境之下,自然我不会想到这个,但是环境既是如此,我不能不作个准备——死了便是死了,活着的总得吃迷叶!有理!

  离迷林不远了,我站住了。“大蝎,你这两天的工夫一共收了多少钱?”

  大蝎愣了,一转圆眼珠:“五十块国魂,还有两块假的;快走!”

  我向后转,开步走。他追上来:“一百,一百!”我还是往前走。他一直添到一千。我知道这两天参观的人一共不下几百,决不能只收入一千,但是谁有那么大的工夫作这种把戏。“好吧,大蝎,分给我五百。不然,咱们再见!”大蝎准知道:多和我争执一分钟,他便多丢一些迷叶;他随着一对眼泪答应了个“好!”

  “以后再有不告诉我而拿我生财的事,我放火烧你的迷林。”我拿出火柴盒拍了拍!

  他也答应了。

  到了迷林,一个人也没有,大概我来到了之前,他们早有侦探报告,全跑了。迷林外边上的那二三十棵树,已差不多全光了。大蝎喊了声,倒在树下。

  迷林很好看了:叶已长得比手掌还大一些,厚,深绿,叶缘上镶着一圈金红的边;那最肥美的叶起了些花斑,象一林各色的大花。日光由银灰的空中透过,使这些花叶的颜色更深厚静美一些,没有照眼的光泽,而是使人越看越爱看,越看心中越觉得舒适,好象是看一张旧的图画,颜色还很鲜明,可是纸上那层浮光已被年代给减除了去。

  迷林的外边一天到晚站着许多许多参观的人。不,不是参观的,因为他们全闭着眼;鼻子支出多远,闻着那点浓美的叶味;嘴张着,流涎最短的也有二尺来长。稍微有点风的时候,大家全不转身,只用脖子追那股小风,以便吸取风中所含着的香味,好象些雨后的蜗牛轻慢的作着项部运动。偶尔落下一片熟透的大叶,大家虽然闭着眼,可是似乎能用鼻子闻到响声——一片叶子落地的那点响声——立刻全睁开眼,嘴唇一齐吧唧起来;但是大蝎在他们决定过来拾起那片宝贝之前,总是一团毛似的赶到将它捡起来;四围一声怨鬼似的叹息!

  大蝎调了五百名兵来保护迷林,可是兵们全驻扎在二里以外,因为他们要是离近了迷林,他们便先下手抢劫。但是不能不调来他们,猫国的风俗以收获迷叶为最重大的事,必须调兵保护;兵们不替任何人保护任何东西是人人知道的,可是不调他们来作不负保护责任的保护是公然污辱将士,大蝎是个漂亮人物,自然不愿被人指摘,所以调兵是当然的事,可是安置在二里以外以免兵馋自乱。风稍微大一点,而且是往兵营那面刮,大蝎立刻便令后退半里或一里,以免兵们随风而至,抢劫一空。兵们为何服从他的命令,还是因为有我在那里;没有我,兵早就哗变了。“外国人咳嗽一声,吓倒猫国五百兵”是个谚语。

  五百名兵之外,真正保护迷林的是大蝎的二十名家将。这二十位都是深明大义,忠诚可靠的人;但是有时候一高兴,也许把大蝎捆起来,而把迷林抢了。到底还是因为我在那里,他们因此不敢高兴,所以能保持着忠诚可靠。

  大蝎真要忙死了:看着家将,不许偷食一片迷叶;看着风向,好下令退兵;看着林外参观的,以免丢失一个半个的落叶。他现在已经一气吃到三十片迷叶了。据说,一气吃过四十片迷叶,便可以三天不睡,可是第四天便要呜呼哀哉。迷叶这种东西是吃少了有精神而不愿干事;吃多了能干事而不久便死。大蝎无法,多吃迷叶,明知必死,但是不能因为怕死而少吃;虽然他极怕死,可怜的大蝎!

  我的晚饭减少了。晚上少吃,夜间可以警醒,大蝎以对猫人的方法来对待我了。迷林只仗着我一人保护,所以我得夜间警醒着,所以我得少吃晚饭,功高者受下赏,这又是猫人的逻辑。我把一份饭和家伙全摔了,第二天我的饭食又照常丰满了,我现在算知道怎样对待猫人了,虽然我心中觉得很不安。

  刮了一天的小风,这是我经验中的第一次。我初到此地的时候,一点风没有;迷叶变红的时候,不过偶然有阵小风;继续的刮一天,这是头一回。迷叶带着各种颜色轻轻的摆动,十分好看。大蝎和家将们,在迷林的中心一夜间赶造成一个大木架,至少有四五丈高。这原来是为我预备的。这小风是猫国有名的迷风,迷风一到,天气便要变了。猫国的节气只有两个,上半年是静季,没风。下半年是动季,有风也有雨。

  早晨我在梦中听见一片响声,正在我的小屋外边。爬出来一看,大蝎在前。二十名家将在后,排成一队。大蝎的耳上插着一根鹰尾翎,手中拿着一根长木棍。二十名家将手中都拿着一些东西,似乎是乐器。见我出来,他将木棍往地上一戳,二十名家将一齐把乐器举起。木棍在空中一摇,乐器响了。有的吹,有的打,二十件乐器放出不同的声音,吹的是谁也没有和谁调和的趋向,尖的与粗的一样难听,而且一样的拉长,直到家将的眼珠几乎弩出来,才换一口气;换气后再吹,身子前后俯仰了几次,可是不肯换气,直到快憋死为止,有两名居然憋得倒在地上,可是还吹。猫国的音乐是讲究声音长而大的。打的都是象梆子的木器,一劲的打,没有拍节,没有停顿。吹的声音越尖,打的声音越紧,好象是随着吹打而丧了命是最痛快而光荣的事。吹打了三通,大蝎的木棍一扬,音乐停止。二十名家将全蹲在地上喘气。大蝎将耳上的翎毛拔下,很恭敬的向我走来说:“时间已到,请你上台,替神明监视着收迷叶。”我似乎被那阵音乐给催眠过去,或者更正确的说是被震晕了,心中本要笑,可是不由的随着大蝎走去。他把翎毛插在我的耳上,在前领路,我随着他,二十名音乐家又在我的后面。到了迷林中心的高架子,大蝎爬上去,向天祷告了一会儿,下面的音乐又作起来。他爬下来,请我上去。我仿佛忘了我是成人,象个贪玩的小孩被一件玩物给迷住,小猴似的爬了上去。大蝎看我上到了最高处,将木棍一挥,二十名音乐家全四下散开,在林边隔着相当的距离站好,面向着树。大蝎跑了。好大半天,他带来不少的兵。他们每个人拿着一根大棍,耳上插着一个鸟毛。走到林外,大队站住,大蝎往高架上一指,兵们把棍举起,大概是向我致敬。事后我才明白,我原来是在高架上作大神的代表,来替大蝎——他一定是大神所宠爱的贵人了——保护迷叶,兵们摘叶的时候,若私藏或偷吃一片,大蝎告诉他们,我便会用张手雷霹了他们。张手雷便是那把“艺术”。那二十名音乐家原来便是监视员,有人作弊,便吹打乐器,大蝎听到音乐便好请我放张手雷。

  敬完了神,大蝎下令叫兵们两人一组散开,一人上树去摘,一人在下面等着把摘下来的整理好。离我最近的那些株树没有人摘,因为大蝎告诉他们:这些株离大神的代表太近,代表的鼻子一出气,他们便要瘫软在地上,一辈子不能再起来,所以这必须留着大蝎自己来摘。猫兵似乎也都被大蝎催眠过去,全分头去工作。大蝎大概又一气吃了三十片带花斑的上等迷叶,穿梭似的来回巡视,木棍老预备着往兵们的头上捶。听说每次收迷叶,地主必须捶死一两个猫兵;把死猫兵埋在树下,来年便可丰收。有时候,地主没预备好外国人作大神的代表,兵们便把地主埋在树下,抢了树叶,把树刨了都作成军器——就是木棍;用这种军器的是猫人视为最厉害的军队。

  我大鹦鹉似的在架上拳着身,未免要发笑,我算干什么的呢?但是我不愿破坏了猫国的风俗,我来是为看他们的一切,不能不逢场作戏,必须加入他们的团体,不管他们的行为是怎样的可笑。好在有些小风,不至十分热,况且我还叫大蝎给我送来个我自己编的盖饭食的草盖暂当草帽,我总不致被阳光给晒晕过去。

  猫兵与普通的猫人一点分别也没有,设若他们没那根木棍与耳上的鸟翎。这木棍与鸟翎自然会使他们比普通人的地位优越,可是在受了大蝎的催眠时,他们大概还比普通人要多受一点苦。象眠后的蚕吃桑叶,不大的工夫,我在上面已能看见原来被密叶遮住的树干。再过了一刻,猫兵已全在树尖上了。较比离我近一些的,全一手摘叶,一手遮着眼,大概是怕看见我而有害于他们的。

  原来猫人并不是不能干事,我心中想,假如有个好的领袖,禁止了吃迷叶,这群人也可以很有用的。假如我把大蝎赶跑,替他作地主,作将领……但这只是空想,我不敢决定什么,我到底还不深知猫人。我正在这么想,我看见(因为树叶稀薄了我很能看清下面)大蝎的木棍照着一个猫兵的头去了。我知道就是我跳下去不致受伤,也来不及止住他的棍子了;但是我必须跳下去,在我眼中大蝎是比那群兵还可恶的,就是来不及救那个兵,我也得给大蝎个厉害。我爬到离地两丈多高的地方,跳了下去。跑过去,那个兵已躺在地上,大蝎正下令,把他埋在地下。一个不深明白他四围人们的心理的,是往往由善意而有害于人的。我这一跳,在猫兵们以为我是下来放张手雷,我跳在地上,只听霹咚噗咚四下里许多兵全掉下树来,大概跌伤的不在少数,因为四面全悲苦的叫着。我顾不得看他们,便一手捉住大蝎。他呢,也以为我是看他责罚猫兵而来帮助他,因为我这一早晨处处顺从着他,他自然的想到我完全是他的爪牙了。我捉住了他,他莫名其妙了,大概他一点也不觉得打死猫兵是不对的事。我问大蝎,“为什么打死人?”

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2017-04-07猫の惑星7 このエントリーを含むブックマーク

お待ちください。

  使半死的猫人说话,向个外国人说话,是天下最难的事;我知道,一定叫他出声是等于杀人的,他必会不久的也被吓死。可怜的猫人!我放了他。再看,那几个倒着的,身上当然都受了伤,都在地上爬呢,爬得很快。我没去追他们。有两个是完全不动了。

 arakawa今にも死にそうなネコ人間に話させることは、外国人に話させることは、この世で最も難しいことだった。僕はわかっていた。彼に声を出させることは殺人と同等であり、彼は間も無くショックのあまり死ぬに決まっているのだと。可哀想なネコ人間!僕は彼を放してやった。再度見てみると、倒れている何人かはもちろん怪我をしていて、皆地上を這っている。とても速く這っている。僕は彼らを追わなかった。2人は完全に動かなかった。

  危险我是不怕的:不过,这确是惹了祸。知道猫人的法律是什么样的怪东西?吓死人和杀死人纵然在法律上有分别,从良心上看还不是一样?我想不出主意来。找大蝎去,解铃还是系铃人,他必定有办法。但是,大蝎决不会说实话,设若我去求他;等他来找我吧。假如我乘此机会去找那只飞机,看看我的亡友的尸骨,大蝎的迷林或者会有危险,他必定会找我去;那时我再审问他,他不说实话,我就不回来!要挟?对这不讲信用,不以扯谎为可耻的人,还有什么别的好办法呢?

 僕は危険を恐れない。しかし、これが災いを招いた。ネコ人間の法律を知ることはどんなに怪しいものなのだろう?たとえ人を驚かせて殺すことと、人を殺すことが法律上区別されていたとしても、良心から見ればやはり一緒ではないか?僕はどうすればいいか思いつかない。ダーシエを訪ねて行く。問題を引き起こした人がその問題を解決すべきである。彼にはきっと手段があるに違いない。しかし、ダーシエは決して本当のことを話さない。もしも僕が彼に頼みに行っても。彼が僕を探しに来るのを待とう。もしも僕がこの機会にロケットを探しに行き、亡き友の遺骨を見れば、ダーシエの迷いの森はもしかしたら危険な目に遭うかもしれない。彼はきっと僕を探しに来るだろう。その時僕が再び尋問しても、彼が本当のことを話さなければ、僕は戻ってこない!脅迫か?この信用を重視せず、嘘をつくことを恥ずかしいこととしない人に対して、何か他にいい方法はあるだろうか?

  把手枪带好,我便垂头丧气的沿着河岸走。太阳很热了,我知道我缺乏东西,妈的迷叶!没它我不能抵抗太阳光与这河上的毒雾。

 拳銃をしっかり持ち、僕は肩を落としながら川岸に沿って歩いた。太陽は暑く、僕はものが不足していることに気付いた。ちくしょう迷いの葉だ!それがないと僕は太陽の光とこの川の毒霧を防げない。

  猫国里不会出圣人,我只好咒骂猫人来解除我自己的不光荣吧。我居然想去由那两个死猫人手里搜取迷叶了!回到迷林,谁能拦住我去折下一大枝子呢?懒得跑那几步路!果然,他们手中还拿着迷叶,有一片是已咬去一半的。我全掳了过来。吃了一片,沿着河岸走下去。

 ネコの国に聖人はいない。僕はネコ人間を罵ることで、自分自身の不名誉を忘れるしかなかった。僕は思いがけなくも、2人の死んだネコ人間の手から迷いの葉を探し出すことを思いついた!迷いの森に戻り、僕が大きな枝を折りに行くことを誰が止めることができるだろう?あの道を走るのは怠い!案の定彼らの手にはまだ迷いの葉が握られていたが、1枚はすでに半分噛み切られていた。僕は全て奪ってきた。1枚食べ、川岸に沿って歩き続けた。

  走了许久,我看见了那深灰色的小山。我知道这离飞机坠落的地方不远了,可是我不知道那里离河岸有几里,和在河的哪一边上。真热,我又吃了两片迷叶还觉不出凉快来。没有树,找不到个有阴凉的地方休息一会儿。但是我决定前进,非找到那飞机不可。

 長い間歩くと、濃い灰色の小山が見えた。僕はここがロケットが墜落した場所から遠くないことがわかったが、そこが川岸からどれほどあり、川のどちら側にあるのかは知らなかった。本当に暑い。僕はまた迷いの葉を2枚食べたが、涼しさは感じなかった。木はなく、少し休憩する日陰の涼しい場所は探し出せなかった。しかし僕は前に進むことに決めた。あのロケットを絶対に探さなくてはいけない。

  正在这个当儿,后面喊了一声,我听得出来,大蝎的声儿。我不理他,还往前走。跑路的本事他比我强,被他追上了。我想抓住他的头皮把他的实话摇晃出来,但是我一看他那个样子,不好意思动手了。他的猪嘴肿着,头上破了一块,身上许多抓伤,遍体象是水洗过的,细毛全粘在皮肤上,不十分不象个成精的水老鼠。我吓死了人,他挨了打,我想想猫人不敢欺侮外人,可是对他们自己是勇于争斗的。他们的谁是谁非与我无关,不过对吓死的受伤的和挨打的大蝎,我一视同仁的起了同情心。大蝎张了几次嘴才说出一句话来:快回去,迷林被抢了!

 まさにその時、後ろから叫び声が聞こえた。ダーシエの声だ。僕は気にせずまた歩き出したが、彼は僕よりも走ることに長けているため、追いつかれてしまった。僕は彼の頭を掴み、本当の話を揺さぶり出したかったが、彼の様子を一目見ると無下に手を出すことはできなかった。彼の口は腫れていて、頭は割れている。体には沢山の引っ掻き傷があり、全身水洗いしたように毛は全て皮膚にくっついている。妖怪になった水ネズミのようだった。僕が人を驚かせて殺したから、彼は殴られた。僕はネコ人間には外国人を欺く勇気はないと思ったが、彼らは自分たちに対して戦う争いには勇敢であった。彼らの誰が合っていて誰が間違っているのかは僕とは無関係であるが、ショック死した者や怪我をした者と殴られたダーシエに対しては、僕は全て平等に同情した。ダーシエは何回か口を開きやっと一言話し出した。早く戻れ、迷いの森が奪われた!

  我笑了,同情心被这一句话给驱逐得净尽。他要是因挨打而请我给他报仇,虽然也不是什么好事,可是从一个中国人的心理看,我一定立刻随他回去。迷林被抢了,谁愿当这资本家走狗呢!抢了便抢了,与我有什么关系。“快回去,迷林被抢了!”大蝎的眼珠差一点弩出来。迷林似乎是一切,他的命分文不值。

 僕は笑った。同情心はこの一言によってすっかりなくなった。彼がもし殴られたことで僕.に彼の仇を討つように頼んだなら、いいこととは言えないが、1人の中国人の心理から見て、僕はすぐに彼について戻っただろう。迷いの森が奪われた。誰がこの資本家の手先になるものか!奪うなら奪えばいい。僕には何も関係ない。「早く戻れ、迷いの森が奪われた!」ダーシエの目はもう少しで飛び出そうだった。迷いの森がすべてで、彼の命は少しの値打ちもないようであった。

  “先告诉我早晨的事,我便随你回去。”我说。

 「まず朝のことを話してくれたら君について戻ろう」。と僕は言った。

  大蝎几乎气死过去,脖子伸了几伸,咽下一大团气去:“迷林被抢了!”他要有那个胆子,他一定会登时把我掐死!我也打定了主意:他不说实话,我便不动。

 ダーシエは怒りのあまり、首をいくらか伸ばして、大きく息を吸って「迷いの森が奪われた!」彼に度胸があれば、彼はたちまち僕を絞め殺しただろう!僕も考えを決めた。彼が本当のことを話さないのなら、僕は動かない。

  结果还是各自得到一半的胜利:登时跟他回去,在路上他诉说一切。

 結果はやはり各自が半分の勝利を得た。すぐに彼と戻り、道中彼は全てを打ち明けた。

  大蝎说了实话:那些参观的人是他由城里请来的,都是上等社会的人。上等社会的人当然不能起得那么早,可是看洗澡是太稀罕的事,况且大蝎允许供给他们最肥美的迷叶。每人给他十块“国魂”——猫国的一种钱名——作为参观费,迷叶每人两片——上等肥美多浆的迷叶——不另算钱。

ダーシエは本当のことを話した。あの見物していた人は彼が城から招いた人で、皆上級社会の人である。上級社会の人は当然それほど早く起きることはできないが、入浴するのを見るのはごく珍しいことである。その上ダーシエが彼らに最もよく肥えた迷いの葉を提供するのを許したのである。1人ずつ彼に「国魂」(ネコの国の貨幣の名称)を10枚見学費用として支払えば、迷いの葉を1人2枚、しかも高級でよく肥えていて液体が多い迷いの葉をもらえる。他に代金はいらない。

  好小子,我心里说,你拿我当作私产去陈列呀!但是大蝎还没等我发作,便很委婉的说明:“你看,国魂是国魂,把别人家的国魂弄在自己的手里,高尚的行为!我虽然没有和你商议过,”他走得很快,但是并不妨碍他委曲婉转的陈说,“可是我这点高尚的行为,你一定不会反对的。你照常的洗澡,我借此得些国魂,他们得以开眼,面面有益的事,有益的事!”“那吓死的人谁负责任?”

 こいつめ、僕は心の中で言った。お前は僕を私有財産として陳列するのか!しかしダーシエは僕が怒り出す前に遠回しに説明をした。「ほら、国魂は国魂だ、他人の国魂を手に入れるのは高尚な行為である!君には相談しなかったが」。彼は歩くのが速いが、彼の遠回しな述懐を妨げてはいなかった。「しかし、私がこの高尚な行為に君は反対するはずがない。君はいつも通りに風呂に入り、私はその時に国魂を手に入れる。彼らは見聞を広めることができる。誰にとっても有益なことである。有益なことなのだ!」「あのショック死した人は誰が責任を負うんだ?」

  “你吓死的,没事!我要是打死人,”大蝎喘着说,“我只须损失一些迷叶,迷叶是一切,法律不过是几行刻在石头上的字;有迷叶,打死人也不算一回事。你打死人,没人管,猫国的法律管不着外国人,连‘一’个迷叶也不用费;我自恨不是个外国人。你要是在乡下打死人,放在那儿不用管,给那白尾巴鹰一些点心;要是在城里打死人,只须到法厅报告一声,法官还要很客气的给你道谢。”大蝎似乎非常的羡慕我,眼中好象含着点泪。我的眼中也要落泪,可怜的猫人,生命何在?公理何在?

 「君が驚かせて死なせたのなら問題はない!もし私が殺したら」ダーシエは息を切らしながら言った。「私はいくつか迷いの葉を失わなければならない。迷いの葉は全てだ。法律はただ石に刻まれた数行の字にすぎない。迷いの葉があれば人を殺しても問題にはならない。君が人を殺しても取り締まる者はいない。ネコの国の法律は外国人には適用されない。1枚の迷いの葉も必要ない。私は外国人でないことを恨む。君がもし田舎で人を殺したら、そこに放ってかまう必要はない。あの白い尾の鷹に少し餌をやる。もし市内で人を殺したら、ただ裁判所に一言報告するだけでいい。それでも裁判官は君に礼儀正しく礼を言うだろう」。ダーシエは僕をとても羨んでいるようで、まるで涙を浮かべているようだった。僕も涙がこぼれそうだった。可哀想なネコ人間、命はどこにあるのだろう?道理はどこにあるのだろう?

  “那两个死去的也是有势力的人。他们的家属不和你捣乱吗?”

 「あの死んだ2人も勢力がある人だった。彼らの家族は騒いだりはしなかったのか?」

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2017-04-06猫の惑星6 編集前 このエントリーを含むブックマーク

修正前

猫 城 记

老 舍

大蝎的嘴闭上了一会儿。猫人的嘴永远张着,鼻子不大管呼吸的工作,偶尔闭上表示得意或深思。他的回答是:现在种树的人只有几十个了,都是强有力的人——政客军官诗人兼地主。他们不能不种树,不种便丢失了一切势力。作政治需要迷叶,不然便见不到皇帝。作军官需要迷树,它是军饷。作诗必定要迷叶,它能使人白天作梦。总之,迷叶是万能的,有了它便可以横行一世。“横行”是上等猫人口中最高尚的一个字。

ダーシエは少しの間口を閉じた。ネコ人間の口は永遠に開いていて、鼻は呼吸につかわれていない、たまに閉じるとき、満足や深く考えていることを表す。彼の答えでは、現在木を育てる人は何十人しかいなくなり、みんな有力者――政治家や、将校、詩人兼地主である人などだ。彼らは木を育てずにはいられず、植えなければ一切の勢力を失う。政治をやるには迷いの葉が必要で、そうでなければ、すぐ皇帝に会えなくなる。将校をやるにも迷いの木が必要で、これが軍人の俸給だ。詩を作るのにも必ず迷いの葉が重要で、昼間人に夢を見せる。要するに、迷いの葉は万能で、これがあると、一生横行することが出来る。「横行」とは上等なネコ人間にとっては高尚な言葉なのである。 

设法保护迷林是大蝎与其他地主的首要工作。他们虽有兵,但不能替他们作事。猫兵是讲自由的,只要迷叶吃,不懂得服从命令。他们自己的兵常来抢他们,这在猫人心中——由大蝎的口气看得出——是最合逻辑的事。究竟谁来保护迷林呢?外国人。每个地主必须养着几个外国人作保护者。猫人的敬畏外国人是天性中的一个特点。他们的自由不能使五个兵在一块住三天而不出人命,和外人打仗是不可能的事。大蝎附带着说,很得意的,“自相残杀的本事,一天比一天大,杀人的方法差不多与作诗一样巧妙了”。

なんとかして迷いの林を保護するのは、ダーシエとその他の地主の最も重要な仕事だ。彼らは兵を持っているけれども、兵が代わりに仕事をすることは出来ない。ネコ人間兵は自由を愛し、迷いの葉を食べることしか考えられず、命令に服従することは理解しない。彼らの自分の兵は常に彼らに盗みを働き、これはネコ人間の心中では――ダーシエの口ぶりでわかるところ――最も論理に叶うことなのだ。いったい誰が迷いの林を保護するというのだ?外国人だ。どの地主も何人かの外国人を、保護者として、養う必要がある。ネコ人間の畏敬というのは外国人に対する生まれつきのひとつの特徴である。彼らの自由は、五人の兵が同じ場所で三日間住み、死者を出さないことはないというほどだ、外国人と戦争することは不可能なことだ。ダーシエは付け加えて話す、得意気に、「味方同士で殺し合う能力は日に日に大きくなり、殺人の方法は詩を作るのと変わらず、同じように巧妙だ」。

“杀人成了一种艺术,”我说。猫语中没有“艺术”,经我解释了半天,他还是不能明白,但是他记住这两个中国字。

「殺人は一種の芸術となる。」と僕は言う。ネコ語に「芸術」はなく、長いことかけて説明したが、彼はまだよくわかっていなかったが、この二文字の中国語を覚えた。 

在古代他们也与外国打过仗,而且打胜过,可是在最近五百年中,自相残杀的结果叫他们完全把打外国人的观念忘掉,而一致的对内。因此也就非常的怕外国人;不经外国人主持,他们的皇帝连迷叶也吃不到嘴。

古代では彼らも外国と戦争していたし、その上打ち勝ち、ここ五百年の間、味方同士で殺し合った結果彼らに完全に外国人と戦うという概念を忘れてしまい、みんな内部へ向かった。それもあって外国人を非常に恐れ、外国人の指示を得なければ、彼らの皇帝は迷いの葉すら食べられない。 

AA三年前来过一只飞机。哪里来的,猫人不晓得,可是记住了世界上有种没毛的大鸟。

 三年前に一機のロケットが来たことがある。どこから来たのか、ネコ人間は知らないが、世界には毛がない大きな鳥がいることを覚えた。

我的飞机来到,猫人知道是来了外国人。他们只能想到我是火星上的人,想不到火星之外还有别的星球。

僕のロケットが来て、ネコ人間は外国人が来たと知った。彼らは、ただ僕は火星の人だとしか考え至らず、火星の外に別の星があるとは思いつかなかったのだ。

大蝎与一群地主全跑到飞机那里去,为是得到个外国人来保护迷林。他们原有的外国保护者不知为什么全回了本国,所以必须另请新的。

 ダーシエと地主の一団はみんな飛行機のところまで走った、なぜかといえば来た外国人に迷いの林を守らせる。彼らはもともとの外国の保護者はどういうわけかみんな自国に帰ったので、そのため必ず他の新しい人に頼まなければならない。 

他们说好了:请到我之后,大家轮流奉养着,因为外国人在最近是很不易请到的。“请”我是他们的本意,谁知道我并没有长着猫脸,他们向来没见过象我这样的外国人。他们害怕的了不得;可是既而一看我是那么老实,他们决定由“请”改成“捉”了。他们是猫国的“人物”,所以心眼很多,而且遇到必要的时候也会冒一些险。现在想起来,设若我一开首便用武力,准可以把他们吓跑;可是幸而没用武力,因为就是一时把他们吓跑,他们决不会甘心罢休,况且我根本找不到食物。从另一方面说呢,这么被他们捉住,他们纵使还怕我,可是不会“敬”我了。果然,由公请我改成想独占了,大蝎与那一群地主全看出便宜来:捉住我,自然不必再与我讲什么条件,只要供给点吃食便行了,于是大家全变了心。背约毁誓是自由的一部分,大蝎觉得他的成功是非常可自傲的。

 彼らは話し合って決めた。僕を呼んだ後、みんなが順番に世話する。外国人は最近呼ぶことが簡単でないからだ。僕を「呼ぶ」のは彼らのもともとの意で、僕にネコの顔がついてないということを誰が知るだろう、彼らはこれまでずっと僕のような外国人にあった事がなかった。彼らはたいへん怖がったが、しばらくすると僕がこんなに大人しいのを見て、彼らは「呼ぶ」から「捉える」に変えた。彼らはネコの国の有力者だから、知恵は豊かで、その上必要な時は危険を犯すことが出来る。今思い出すと、もし僕が始めに暴力を用いていたら、きっと彼らはびっくりして逃げていただろう。しかし幸いにも、暴力を用いなかったため、一時彼らはびっくりして逃げたが、決しておとなしく引っ込んでいるということはない、さらに僕は全く食べ物が探せない。他の視点から言うと、このように彼らに捉らえられて、たとえ彼らが僕を恐れても、僕を「敬う」ことはしない。やはり、僕をみんなで招待するからひとりで独占するに変わり、ダーシエとあの地主の一団はみんな都合がいいとわかり、僕を捉えておけば、もちろん僕にどんな条件についても話し合う必要はなく、ただえさを与えるだけでよい、そこでみんなは完全に心を変えた。約束を破ったり、誓いを壊したりすることは自由の一部分である、ダーシエは成功が非常に自慢できるものだと思った。 

把我捆好,放在小船上,他们全绕着小道,上以天作顶的小屋那里去等我。他们怕水,不敢上船。设若半路中船翻了,自然只能归罪于我的不幸,与他们没关系。那个小屋离一片沙地不远,河流到沙地差不多就干了,船一定会停住不动。

僕をしっかりと縛り、小舟に乗せ、彼らは回り道をして、空を天井にした小屋に行き、僕を待っていた。彼らは水を恐れ、乗船できない。もし途中で船がひっくり返ったら、僕が不幸だったのだと罪をなすりつけ、自分とは関係ないことにしてしまうだろう。あの小屋は砂地から遠くはなく、砂地までの川はほぼ乾いていて、船は止まって動かなくなる。 

把我安置在小屋中,他们便回家去吃迷叶。他们的身边不能带着这个宝贝;走路带着迷叶是最危险的事;因此他们也就不常走路;此次的冒险是特别的牺牲。

 小屋の中に僕を置き、彼らは迷いの葉を食べに帰る。彼らはこの宝物を持ち歩くことができない。迷いの葉を身に着けて歩くことは、最も危険なことだ。だからいつもは出歩いておらず、今回の冒険は特別な犠牲を払っている。

大蝎的树林离小屋最近;可是也还需要那么大半天才想起去看我。吃完迷叶是得睡一会儿的。他准知道别人也不会快来。他到了,别人也到了,这完全出乎他的意料之外。“幸而有那艺术”,他指着我的手枪,似乎有些感激它。后来他把不易形容的东西都叫作“艺术”。

 ダーシエの林は小屋から最も近い。しかし、やはり僕を見に行こうと思いつくまでには、ずいぶん長い時間が必要だった。迷いの葉を食べ終わるとしばらく眠らなければいけないようだ。彼は必ず他の人が早く来られないことを知っている。彼が来たときに、他の人もきていることは、予想外なことだ。「幸いにもあの芸術がある」、と彼は僕の拳銃を指す、これに感謝しているようだ。それから彼は形容しがたいものすべて「芸術」と呼んだ。

我明白了一切,该问他了:那个脚镣是什么作的?他摇头,只告诉我,那是外国来的东西。“有好多外国来的东西,”他说:“很好用,可是我们不屑摹仿;我们是一切国中最古的国!”他把嘴闭上了一会儿:“走路总得带着手镯脚镣,很有用!”这也许是实话,也许是俏皮我呢。我问他天天晚上住在哪里,因为林中只有我那一间小洞,他一定另有个地方去睡觉。他似乎不愿意回答,跟我要一根艺术,就是将要拿去给皇帝看。我给了他一根火柴,也就没往下问他到底睡在哪里;在这种讲自由的社会中,人人必须保留着些秘密。

 僕はすべてわかり、あの足かせは何で作ったものなのか彼に聞いた。彼は頭を振り、あれは外国のものだと言うだけだ。「外国のものがほんとに多いものだ」彼は、「よく使っている、しかし私たちが、まねるに値しない。私たちは、最も古い国だ」彼は口を少し開けて、「外を歩くときどうしても腕輪と足かせをしなければいけない、非常に便利だ」。これもたぶん実話だろうが、僕をからかってもいるのだろう。僕は彼に夜はどこにいるのか尋ねた、なぜなら林の中は僕とトンネルしかないから、彼はきっとほかの場所に行き眠るのだ。彼は答えたくなさそうだが、僕と芸術が必要で、皇帝に持っていき見せなければならない。僕は彼にマッチを一本あげたが、下を向き、どこで眠るのか答えようとしない。このように自由を愛する社会の中で、人々は秘密を持っていなければいけない。

有家属没有呢?他点点头。“收了迷叶便回家,你与我一同去。”

他还有利用我的地方,我想,可是:“家在哪里?”“京城,大皇帝住在那里。有许多外国人,你可以看看你的朋友了。”

“我是由地球上来的,不认识火星上的人。”

“反正你是外国人,外国人与外国人都是朋友。”不必再给他解释;只希望快收完迷叶,好到猫城去看看。

家族がいるか聞くと、彼はうなずいた。「迷いの葉を受け取ったら家に帰る、君と私は一緒に行く」。彼はまだ僕の場所を使っているが、「家はどこだ?」と僕は思った。「都、大皇帝が住むところだ。多くの外国人もいる、君の友達に会える」。

「僕は地球から来た、火星の人は知らない」。

「いずれにせよ君は外国人だ、外国人と外国人はみんな友達だ」。再び彼に説明する必要はない。ただ早く迷いの葉を受け取り、ネコの町を見に行きたい。

我与大蝎的关系,据我看,永远不会成为好朋友的。据“我”看是如此;他也许有一片真心,不过我不能欣赏它;他——或任何猫人——设若有真心,那是完全以自己为中心的,为自己的利益而利用人似乎是他所以交友的主因。三四个月内,我一天也没忘了去看看我那亡友的尸骨,但是大蝎用尽方法阻止我去。这一方面看出他的自私;另一方面显露出猫人心中并没有“朋友”这个观念。自私,因为替他看护迷叶好象是我到火星来的唯一责任;没有“朋友”这个观念,因为他口口声声总是“死了,已经死了,干什么还看他去?”他第一不告诉我到那飞机堕落的地方的方向路径;第二,他老监视着我。其实我慢慢的寻找(我要是顺着河岸走,便不会找不到),总可以找到那个地方,但是每逢我走出迷林半里以外,他总是从天而降的截住我。截住了我,他并不强迫我回去;他能把以自己为中心的事说得使我替他伤心,好象听着寡妇述说自己的困难,一把鼻涕一把泪的使我不由的将自己的事搁在一旁。我想他一定背地里抿着嘴暗笑我是傻蛋,但是这个思想也不能使我心硬了。我几乎要佩服他了。我不完全相信他所说的了;我要自己去看看一切。可是,他早防备着这个。迷林里并不只是他一个人。但是他总不许他们与我接近。我只在远处看见过他们:我一奔过他们去,登时便不见了,这一定是遵行大蝎的命令。

 僕とダーシエの関係は、僕が見たところ、永遠に友達にはなることはないようなものだ。僕が見たように、彼も本心がありはず、ただ僕が彼を好きじゃないだけだが、彼――あるいはいかなるネコ人間も――もしも本心があるとしたら、完全に自己中心的なもので、自分の利益のために人を利用することが、彼らの交友の主な理由のようだ。三、四か月の間、僕は一日も親友の遺骨を見に行くことを忘れなかった、しかしダーシエはすべての方法を使って僕が行くのを阻止する。その一方で彼自身を見る。ある一面ではネコ人間の心中には「友達」という概念はない。利己的だ、彼の代わりに迷いの葉を見守ることは僕が火星に来た唯一の責任だからだ。「友達」という概念はない、彼の口はいつも「死んだ、もう死んだ、何をしにまた彼を見に行くのだ?」彼はまずロケットが墜落した場所への方向経路をおしえてくれない。次に、彼はいつも僕を見張っている。実際僕が探すのが遅く、(僕は川岸に添って歩かなければならず、探し出せない)、結局どこなのか探し出せても、迷いの林の中以外を歩く僕と毎回会い、彼はいつも空から降りてきて僕を止める。僕を止める、彼は僕が戻るように決して強制しない。自分中心のことは彼代わりに僕を悲しませて話す、まるで未亡人が自分の困難を話すようだ、鼻水や涙で自由でない僕のことは傍らに置いておく。彼はきっと陰で口をすぼめ僕は馬鹿だとほくそ笑んでいると思うが、この思いは僕の考えを固くできなかった。僕はもう少しで彼に感心するところだった。彼の言ったことを完全に信じてはいない。僕は自分ですべてを見に行かなければならない。しかし、彼は早く用心する。迷いの林の中は決して彼一人だけではない。でも彼はいつも彼らと僕が接近することを許さない。僕が遠くから彼らを見たことがあるだけだ。彼らが行くほうに速く走ったことがあるが、すぐ見えなくなった、これはきっとダーシエの命令に従っているのだ。

对于迷叶我决定不再吃。大蝎的劝告真是尽委婉恳挚的能事:不能不吃呀,不吃就会渴的,水不易得呀;况且还得洗澡呢,多么麻烦,我们是有经验的。不能不吃呀,别的吃食太贵呀;贵还在其次,不好吃呀。不能不吃呀,有毒气,不吃迷叶便会死的呀……我还是决定不再吃。他又一把鼻涕,一把泪了;我知道这是他的最后手段;我不能心软;因吃迷叶而把我变成个与猫人一样的人是大蝎的计划,我不能完全受他的摆弄;我已经是太老实了。我要恢复人的生活,要吃要喝要洗澡,我不甘心变成个半死的人。设若不吃迷叶而能一样的活着,合理的活着,哪怕是十天半个月呢,我便只活十天半个月也好,半死的活着,就是能活一万八千年我也不甘心干。我这么告诉大蝎了,他自然不能明白,他一定以为我的脑子是块石头。不论他怎想吧,我算打定了主意。

 迷いの葉については、僕は二度と食べないと決めた。ダーシエの忠告は本当に丁寧で誠意がこもったできる限りのことだった。食べずにはいられないのだ、食べないとのどが渇く、水は容易に得られないのだ。その上入浴もある、なんて面倒だ、僕たちは経験がある。食べずにいられないのだ、ほかのものを食べるのは高価だ。高いのはその次で、おいしくないのだ。食べずにはいられないのだ、毒ガスがある、迷いの葉を食べないと死んでしまう……僕はやはり二度と食べないと決めた。彼はまた鼻水、涙が出ている。僕はこれが彼の最後の手段だと知っている。僕は情にもろくなれない。迷いの葉を食べたことによって僕はネコ人間と同じ人に変わることがダーシエの計画だ、僕は完全に彼にもてあそばれることはない。すでにとてもお人よしなのだ。僕は人の生活を取り戻し、食べなければいけないし飲まなければいけない、風呂に入らなければいけない、すすんで半死の人になってはいけない。もし迷いの葉を食べなければ同じように生きて、合理的に生きる、恐ろしいことは十日半月だ、僕は十日半月ただ生きてきた、今にも死にそうに生きている、一万八千年生きることができたら僕も何もしようとしない。僕はこのように彼に言った、彼は自然にわからない、きっと僕の脳は石だと思っているだろう。彼がどう思うかは言わず、僕は考えを決めるつもりだ。

交涉了三天,没结果。只好拿手枪了。但是我还没忘了公平,把手枪放在地上告诉大蝎,“你打死我,我打死你,全是一样的,设若你一定叫我吃迷叶!你决定吧!”大蝎跑出两丈多远去。他不能打死我,枪在他手中还不如一根草棍在外国人手里;他要的是“我”,不是手枪。

三日間交渉したが、結果は出ない。ただ拳銃を持っているだけだ。しかし僕はまだ公平であることを忘れていない、拳銃を地面に置いてダーシエに言った、「お前が僕を打って殺すこと、僕がお前を打って殺すこと、どれも同じことだ、もしお前が僕に迷いの葉を必ず僕に食べさせてくれるなら!お前が決めろ!」二丈余り遠くへ逃げていった。彼が僕を打って死なせることはできない、拳銃が彼の手の中にあることは、一本の草の茎が外国人の手の中にあることにも及ばない。彼が必要なのは「僕」であり、拳銃ではない。

交涉了三天,没结果。只好拿手枪了。但是我还没忘了公平,把手枪放在地上告诉大蝎,“你打死我,我打死你,全是一样的,设若你一定叫我吃迷叶!你决定吧!”大蝎跑出两丈多远去。他不能打死我,枪在他手中还不如一根草棍在外国人手里;他要的是“我”,不是手枪。

折中的办法:我每天早晨吃一片迷叶,“一片,只是那么一小块宝贝,为是去毒气,”大蝎——请我把手枪带起去,又和我面对面的坐下——伸着一个短手指说。他供给我一顿晚饭。饮水是个困难问题。我建议:每天我去到河里洗个澡,同时带回一罐水来。他不认可。为什么天天跑那么远去洗澡,不聪明的事,况且还拿着罐子?为什么不舒舒服服的吃迷叶?“有福不会享”,我知道他一定要说这个,可是他并没说出口来。况且——这才是他的真意——他还得陪着我。我不用他陪着;他怕我偷跑了,这是他所最关切的。其实我真打算逃跑,他陪着我也不是没用吗?我就这么问他,他的嘴居然闭上了十来分钟,我以为我是把他吓死过去了。

“你不用陪着我,我决定不跑,我起誓!”我说。他轻轻摇了摇头:“小孩子才起誓玩呢!”

 

折衷策は、僕が毎日早朝にひとかけらの迷いの葉を食べること、「ひとかけら、これだけでもあんなに小さい宝物だ、毒ガスだ」、ダーシエ――僕に拳銃を持って行かせたてくれ、そして僕と向き合って座る――短い指を伸ばしながら言う。彼は僕に晩ご飯をくれる。飲み水は難しい問題だ。僕が毎日川に行き入浴する、そして一缶水を持って帰ってくると提案した。彼は認可しない。どうして毎日あんなに遠くまで行って入浴するのか、聡明ではないことだ、さらに缶を持つ?どうして迷いの葉を食べるのが嫌なのだ?「幸福は享受できない」、僕は彼がきっとこれを言うべきだと知っているが、彼は決して口に出さなかった。その上――これだけは彼の本当の気持ち――彼はやはり僕に付き添っている。彼は僕が逃げるのを恐れていた、これは彼が最も配慮しているところだ。実際僕は本当に逃げるつもりで、彼が僕についてくることも無駄ではないか?僕はこのように彼に尋ねた、彼の口は意外にも十分ほど閉じていて、僕は彼を死ぬほど脅していった。

 「僕についてこなくていい、僕は逃げないと決めた、誓うよ!」と僕は言った。彼は軽く頭を揺らした。「小さな子供の誓うといったら!」

我急了,这是脸对脸的污辱我。我揪住了他头上的细毛,这是第一次我要用武力;他并没想到,不然他早会跑出老远的去了。他实在没想到,因为他说的是实话。他牺牲了些细毛,也许带着一小块头皮,逃了出去,向我说明:在猫人历史上,起誓是通行的,可是在最近五百年中,起完誓不算的太多,于是除了闹着玩的时候,大家也就不再起誓;信用虽然不能算是坏事,可是从实利上看是不方便的,这种改革是显然的进步,大蝎一边摸着头皮一边并非不高兴的讲。因为根本是不应当遵守的,所以小孩子玩耍时起誓最有趣味,这是事实。

 僕は焦った、体と体は僕を辱める。僕は彼の頭の細い毛をしっかりつかむ、これが初めて僕が暴力を使わなければいけない時だった。彼は決して思いつかなかった、そうでなければ彼は早く遠くへ逃げていくことができた。彼は実は思いつかなかった、だから彼が言ったのは本当の話だ。彼は細い毛を犠牲にした、もしかすると少し頭皮もついていたかもしれない、逃げていき僕に向かって説明した。ネコ人間の歴史上、誓うことは通用する、しかしここ五百年の間、誓いを守りきったことは数えきれないほど多い、そこでふざけた遊びのときを除いて、みんなもう一度は誓わない。信用するが数えられないのは悪いことだ、しかし本当に都合の良いところから見ることは便利ではない、この種の改革は明らかな進歩だ、ダーシエは一方で頭皮をなで一方で喜んでいなくはない話をする。もともとは守るべきではないことだからだ、そのため小さな子供は遊ぶとき誓うことが面白く、これは事実なのだ。

“你有信用与否,不关我的事,我的誓到底还是誓!”我很强硬的说:“我决不偷跑,我什么时候要离开你,我自然直接告诉你。”

“还是不许我陪着?”大蝎犹疑不定的问。

“随便!”问题解决了。

 「お前に信用があるのかないのか、僕のことには関係ない、僕の誓いは最後まで誓う!」僕は強硬に言った。「僕は逃げないと決めた、お前から離れなければいけないときはいつでも、僕が自分から直接思えに言う」。

“还是不许我陪着?”ダーシエ犹疑不定的问。

 「まだついてくることが許せないのか?」ダーシエは決まらない問題にためらう。

 「勝手にしろ!」問題は解決した。

晚饭并不难吃,猫人本来很会烹调的,只是绿蝇太多,我去掐了些草叶编成几个盖儿,嘱咐送饭的猫人来把饭食盖上,猫人似乎很不以为然,而且觉得有点可笑。有大蝎的命令他不敢和我说话,只微微的对我摇头。我知道不清洁是猫人历史上的光荣;没法子使他明白。惭愧,还得用势力,每逢一看见饭食上没盖盖,我便告诉大蝎去交派。一个大错误:有一天居然没给送饭来;第二天送来的时候,东西全没有盖,而是盖着一层绿蝇。原来因为告诉大蝎去嘱咐送饭的仆人,使大蝎与仆人全看不起我了。伸手就打,是上等猫人的尊荣;也是下等猫人认为正当的态度。我怎样办?我不愿意打人。“人”在我心中是个最高贵的观念。但是设若不打,不但仅是没有人送饭,而且将要失去我在火星上的安全。没法子,只好牺牲了猫人一块(很小的一块,凭良心说)头皮。行了,草盖不再闲着了。这几乎使我落下泪来,什么样的历史进程能使人忘了人的尊贵呢?

 晩ご飯を食べることはべつに難しくない。ネコ人間はもともと料理するただ緑ハエがとても多く、僕は草の葉を摘み編んでいくつか蓋を作る、ご飯を運ぶネコ人間を来るように言いつけてご飯に蓋をする、ネコ人間はなぜかわかってないようで、しかもおかしいと思ったようだ。ダーシエの命令があると彼は僕と話そうとしない、ただかすかに僕にうなずく。僕は不清潔なことがネコ人間の歴史上で光栄なことだと知っている。方法はないが彼でわかる。恥ずかしい、やはり力を用いる、会うたびに見るとご飯の上に蓋はない、僕はダーシエに指図しに行くように言った。ひとつ大きな間違いが起きた、ある日なんとご飯が与えられず、二日目渡されるとき、ものにすべて蓋はなかった、そして一匹の緑ハエに覆いかぶさっていた。もともとダーシエがご飯を渡す召使に言いつけるように言ったから、ダーシエと召使を僕が見ていなかった。手を伸ばし叩く、これは上等なネコ人間の名誉だ。下等なネコ人間正当な態度だと思うことでもある。僕はどうすればいいだろうか?僕は人を殴りたくない。「人」は僕の心の中にある最も高貴な概念だ。しかし、殴らなかったら、ご飯を渡す人がいなくなるだけでなく、その上僕の火星での安全が失われるだろう。方法はない、ネコ人間のひとかけらの(とても小さなひとかけら、良心が言うように任せる)頭皮を犠牲にした。それから、草の蓋は二度と暇になることはなかった。これには危うく涙が出そうになった、どんなに歴史過程が人に人の尊敬すべきことを忘れさせるだろうか?

早晨到河上去洗澡是到火星来的第一件美事。我总是在太阳出来以前便由迷林走到沙滩,相隔不过有一里多地。恰好足以出点汗,使四肢都活软过来。在沙上,水只刚漫过脚面,我一边踩水,一边等着日出。日出以前的景色是极静美的:灰空中还没有雾气,一些大星还能看得见,四处没有一点声音,除了沙上的流水有些微响。太阳出来,我才往河中去;走过沙滩,水越来越深,走出半里多地便没了胸,我就在那里痛快的游泳一回。以觉得腹中饿了为限,游泳的时间大概总在半点钟左右。饿了,便走到沙滩上去晒乾了身体。破裤子,手枪,火柴盒,全在一块大石上放着。我赤身在这大灰宇宙中。似乎完全无忧无虑,世界上最自然最自由的人。太阳渐渐热起来。河上起了雾,觉得有点闭闷;不错,大蝎没说谎,此地确有些毒瘴;这是该回去吃那片迷叶的时候了。

早朝川に行き入浴することは火星に来てから一つ目の美しいことだった。僕はいつも太陽が出てくる前に迷いの林を歩いて砂浜へ行く、一里余りも離れていない。ちょうどよく足から汗が出てきて、四肢すべてを生き生きと柔らかく使いやって来る。砂の上で、すぐに足を水に浸す、僕は立ち泳ぎをしつつ、日の出を待つ。日の出前の景色はとても静かできれいだ。灰色の空には霧がなく、大きな星が見える、あたり一面少しの声もない、砂の上の流水がかすかに響くのを除いて。太陽が出てくる、僕はただ川の中に行く。砂浜を歩く、水はどんどん深くなり、半里余り行くと水面は胸まではない、僕はそこで思いきり一回泳ぐ。腹が減ったと思う時を限度にする、泳ぐ時間はだいたいいつも三十分ほどだ。腹が減った、砂浜を歩き、体を太陽に充てて乾かす。破れたズボン、銃、マッチすべてを大きな石の上に置く。僕は大きな灰色の宇宙で裸になる。まったく心配することもなく思案することもない、世界で最も自然で最も自由な人だ。太陽がしだいに熱くなってきた。川に霧が出てきて、気分が滅入ってくる感じがある。間違いない、ダーシエはうそをついていない、この地は確かに毒気がある。これは迷いの葉を食べに帰る時間だ。

这点享受也不能长久的保持,又是大蝎的坏。大概在开始洗澡的第七天上吧,我刚一到沙滩上便看见远处有些黑影往来。我并未十分注意,依旧等着欣赏那日出的美景。东方渐渐发了灰红色。一会儿,一些散开的厚云全变成深紫的大花。忽然亮起来,星们不见了。云块全联成横片,紫色变成深橙,抹着一层薄薄的浅灰与水绿,带着亮的银灰边儿。横云裂开,橙色上加了些大黑斑,金的光脚极强的射起,金线在黑斑后面还透得过来。然后,一团血红从裂云中跳出,不很圆,似乎晃了几晃,固定了;不知什么时候裂云块变成了小碎片。联成一些金黄的鳞;河上亮了,起了金光。霞越变越薄越碎,渐渐的消灭,只剩下几缕浅桃红的薄纱;太阳升高了,全天空中变成银灰色,有的地方微微透出点蓝色来。只顾呆呆的看着,偶一转脸,喝!离河岸有十来丈远吧,猫人站成了一大队!我莫名其妙。也许有什么事,我想,不去管,我去洗我的。我往河水深处走,那一大队也往那边挪动。及至我跳在河里,我听见一片极惨的呼声。我沉浮了几次,在河岸浅处站起来看看,又是一声喊,那队猫人全往后退了几步。我明白了,这是参观洗澡呢。

この享受も長く続かなかった、またダーシエのせいだ。だいたい入浴を始めて七日のことだ、僕は砂浜についたばかりに特に黒い影が向かってくるのが見えた。僕は別に気にかけていなかった、相変わらず日の出の美しい景色鑑賞を待っていた。星たちが見えなくなった。雲のかたまりがすべて連なり横長になり、紫色が深い橙色に代わり、薄く淡い灰色と緑色を消し、明るいシルバーグレーをおびる。横雲は裂け、橙色の上に大きい黒斑が加わる、金の光の脚がとても強くさしている、金の糸は黒斑の後ろを通って近づいてくる。それから、真紅の丸が裂けた雲の中から飛び出し、丸くない、一瞬ちらりと見えまぶしい、固まった。裂けた雲のかたまりがいつ小さな破片になったのかわからない。連なって黄金のうろこを作る。川の上はまぶしく、金の光ができる。朝焼けは薄くばらばらに変わっていき、だんだんと消えてなくなる、淡い桃色の細い糸だけが残る。太陽が高く上り、空全体が灰色になる、ある場所はかすかな透き通る藍色が来る。ただぼんやりと見回して、偶然顔を向き替えると、あ!川岸から十丈ぐらい離れたところに、ネコ人間が立ちたい列を作っていた!僕は何が何だかさっぱりわからない。もしかすると何かあったのかもしれない、僕は思った、かまわない、僕は入浴に行く。川の水深の深いところまで歩く、あの隊列もそこへ移動する。僕が川の中ではねているときになって、僕はひとつのとても悲惨な声を聴いた。僕は何回か浮き沈みし、川岸の浅いところで立ち上がって見た、またわめいた、あの隊列のネコ人間はみな後ろへ数歩下がった。僕はわかった、これは入浴見物だ。

看洗澡,设若没看见过,也不算什么,我想。猫人决不是为看我的身体而来,赤体在他们看不是稀奇的事;他们也不穿衣服。一定是为看我怎样游泳。我是继续的泅水为他们开开眼界呢?还是停止呢?这倒不好决定。在这个当儿,我看见了大蝎,他离河岸最近,差不多离着那群人有一两丈远。这是表示他不怕我,我心中说。他又往前跳了几步,向我挥手,意思是叫我往河里跳。从我这三四个月的经验中,我可以想到,设若我要服从他的手势而往河里跳,他的脸面一定会增许多的光。但是我不能受这个,我生平最恨假外人的势力而欺侮自家人的。我向沙滩走去。大蝎又往前走了,离河岸差不多有四五丈,我从石上拿起手枪,向他比了一比。

入浴を見る、もしかするとみたことないのかもしれない、なにがだめなのだ、僕は思った。ネコ人間は決して僕の体を見るためにきたのではない、裸を見ることは彼らにとって珍しいことではない。彼らも服は着ていない。きっと僕がどのように泳ぐか見るために来たのだ。彼らの目に入るように僕は泳ぎを続けるべきか?それとも止めるか?これは好ましくない決定だ。ちょうどこの時、ダーシエが見えた、彼は川岸から最も近く、同じようにあの群団から一、二丈遠くに離れていた。これは彼が僕を恐れていないということを表している、と僕は心の中で言った。彼はさらに前に数歩飛び出し、僕に手招きした、考えは僕を川の中に飛び込ませることだ。ここ三、四か月の経験から僕は思いついた、もし僕が彼の合図に従い川に飛び込めば、彼の顔はきっと名誉が増すだろう。しかし僕はこれを受けることはできない、生まれてこの方暇な赤の他人も勢力を最も恨んだ。僕は砂浜に向かって歩いた。ダーシエも前に歩いてくる、川岸から四、五丈ぐらいある、僕は石の上から拳銃を持って彼に向って突きつけた。

我把大蝎拿住;看他这个笑,向来没看见过他笑得这么厉害。我越生气,他越笑,似乎猫人的笑是专为避免挨打预备着的。我问他叫人参观我洗澡是什么意思,他不说,只是一劲的媚笑。我知道他心中有鬼,但是不愿看他的贱样子,只告诉他:以后再有这种举动,留神你的头皮!

僕はダーシエを捕まえた。見ると彼は笑っている、これまで彼がこんなにひどく笑っているところは見たことがない。僕が怒るにつれて、彼はさらに笑う、ネコ人間の笑いはもっぱら殴る準備を避けるためのようだ。彼に僕が入浴するところを人に見物させるとはどういう言う考えか尋ねた、彼は言わない、ただへつらって笑うだけだ。僕は彼の心の中に悪巧みがあることを知っている、しかし彼の下卑た様子を見たくはない、ただ彼に言った。これからこのような行動がまたあれば、おまえの頭皮に気をつけろ!

第二天我依旧到河上去。还没到沙滩,我已看见黑忽忽的一群,比昨天的还多。我决定不动声色的洗我的澡,以便看看到底是怎么回事,回去再和大蝎算帐。太阳出来了,我站在水浅处,一边假装打水,一边看着他们。大蝎在那儿呢,带着个猫人,双手大概捧着一大堆迷叶,堆得顶住下巴。大蝎在前,拿迷叶的猫人在后,大蝎一伸手,那猫人一伸手,顺着那队猫人走;猫人手中的迷叶渐渐的减少了。我明白了,大蝎借着机会卖些迷叶,而且必定卖得很贵。

二日目僕は依然として川に行った。砂浜につかないうちにすでに黒い一群を見つけた、昨日のよりも多い。僕は黙って顔色一つ変えないで入浴することに決めた、最後まで見るためとは何事だ、帰って再びダーシエと鑑定する。太陽が出てきた、僕は浅瀬に立っていて、水をくむふりをしながら彼らを見ていた。ダーシエはあそこにいる、ネコ人間を引き連れ、両手はおそらく山ほどの迷いの葉を持ち、積み上げて居ついている。ダーシエが目にいて、迷いの葉を持ったネコ人間は後ろにいる、ダーシエが手を伸ばすと、あのネコ人間も手を伸ばし、あの隊のネコ人間に従い歩く。ネコ人間の手の中の迷いの葉はだんだん減っていく。僕は分かった、ダーシエはチャンスを利用して迷いの葉を売っているのだ、しかもとても高い金額で。

我本是个有点幽默的人,但是一时的怒气往往使人的行为失于偏急。猫人的怎样怕我——只因为我是个外国人——我是知道的;这一定全是大蝎的坏主意,我也知道。为惩罚大蝎一个人而使那群无辜的猫人联带的受点损失,不是我的本意。可是,在那时,怒气使我忘了一切体谅。我必须使大蝎知道我的厉害,不然,我永远不用再想安静的享受这早晨的运动。自然,设若猫人们也在早晨来游泳,我便无话可讲,这条河不是我独有的;不过,一个人泅水,几百人等着看,而且有借此作买卖的,我不能忍受。

僕は本来ユーモアがある人だ、しかし怒るとしばしば人の行為をおろそかにし焦りがちになる。ネコ人間がどんなに僕を恐れる――ただ僕が外国人だからというだけ――僕が知っていることだ。これはきっとすべてダーシエの悪知恵だ、僕もわかる。ダーシエ一人に懲罰を与えるためにあの罪がないネコ人間の連帯が損をする、僕の本意ではないが。しかし、あの時は、怒りが一切の思いやりを忘れさせた。必ずダーシエに僕の恐ろしさを知ってもらわなければいけない、さもなければ、僕は永遠に静かな楽しみこの早朝の運動の思いを使えない。同然である、もしネコ人間も早朝に泳ぎに来れば、僕が話せる話はない、この川僕ひとりのものではない。ただ、ひとりが泳ぐだけだ、何百人が見るのを待っている、さらに売買の場を作り利用している、僕は我慢できない。

我不想先捉住大蝎,他不告诉我实话;我必须捉住一个参观人,去问个分明。我先慢慢的往河岸那边退,背朝着他们,以免他们起疑。到了河岸,我想,我跑个百码,出其不备的捉住个猫人。

 僕はダーシエをまず捕まえようとは思わない、彼は僕に本当の話を言わない。必ずひとり見物人を捕まえなければならない、尋ねに行きはっきりする。僕はまずゆっくり川岸に行くとそこは後ろへ下がる、背中を彼らに向け、彼らが疑わないようにする。川岸につくと、僕は思った、僕が百ヤード走って、不意を突いてネコ人間を捉える。

到了河岸,刚一转过脸来,听见一声极惨的呼喊,比杀猪的声儿还难听。我的百码开始,眼前就如同忽然地震一般,那群猫人要各自逃命,又要往一处挤,跑的,倒的,忘了跑的,倒下又往起爬的,同时并举;一展眼,全没了,好象被风吹散的一些落叶,这里一小团,那里一小团,东边一个,西边两个,一边跑,一边喊,好象都失了魂。及至我的百码跑完,地上只躺着几个了,我捉了一个,一看,眼已闭上,没气了!我的后悔比闯了祸的恐怖大的多。我不应当这么利用自己的优越而杀了人。但是我并没呆住,好似不自觉的又捉住另一个,腿坏了,可是没死。在事后想起来,我真不佩服我自己,分明看见人家腿坏了,而还去捉住他审问;分明看见有一个已吓死,而还去捉个半死的,设若“不自觉”是可原谅的,人性本善便无可成立了。

川岸についた、すぐに体の向きを変えるやいなや、とてもひどい声が聞こえる。殺すブタの声よりも聴きがたい。僕の百ヤードが始まる、目の前は突然地震が起きたようだ、あの群のネコ人間はそれぞれ命からがら逃げ、また一か所にぎゅうぎゅうになり、走る、倒れる、走ることを忘れる、倒れて上へ這う、同時に並行して進んでいる。目を開くとすべてない、風が吹き散らした落ち葉のようだ、ここの小さな一団、あそこの小さな一団、東にひとつ、西に一つ、走ったり、わめいたり、まるでみんな魂をなくしてしまったようだ。百ヤード走り終わった頃になって、地面に数人倒れている、一人捕まえる、見ると、目が閉じている、死んでいた!僕の後悔は災難に不意に飛び込むことより大きかった。僕はこのように自分の優れているところを利用して人を殺した。しかし僕はけっして中断しなかった、無意識に他のものをまた捕まえた、脚が悪くなっている、しかし死んでいない。この後、僕は思いついた、僕は本当に自分に感心できない、はっきりとほかの人の脚が悪くなっているのが見える、また捕まえて尋問する。はっきりと一人すでに死んでいるのが見える、さらに死にかけているものを捉える、もし「無意識」が許されるなら、人間性の本来の善は成り立たなくなるだろう。

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2017-04-05猫星往還記5 編集前 このエントリーを含むブックマーク

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第二章

树林绿得多了。四围的灰空气也正不冷不热,不多不少的合适。灰气绿树正有一种诗意的温美。潮气中,细闻,不是臭的了,是一种浓厚的香甜,象熟透了的甜瓜。“痛快”不足以形容出我的心境。“麻醉”,对,“麻醉”!那两片树叶给我心中一些灰的力量,然后如鱼得水的把全身浸渍在灰气之中。

木々はとても青々としている。周りの灰色の空気もまさに冷たくもなく熱くもなく、多くもなく少なくもなくちょうどよい。灰色の空気の中にある青々とした木々はまさに一種の暖かくて美しい詩の趣を帯びている。湿気の中耳をひそめていく。臭いはしない。この臭いは濃厚で甘くておいしい臭いだ。熟して食べ頃の、マクウリの臭いのようだ。“胸がスカッとした”というのでは、私の心境は形容しがたい程だ。“麻酔だ”、そう“麻酔だ”!あの二つの木の葉は私の心の中に一つの灰の力を与えた。それから水を得た魚の様に全身を灰色の空気の中に沈めた。

我蹲在树旁。向来不喜蹲着;现在只有蹲着才觉得舒坦。

僕は木の傍らでしゃがみこんだ。しゃがむのは好きではない。今しかたなくしゃがんでようやく心地よいと感じた。

开始细看那个猫人;厌恶他的心似乎减去很多,有点觉得他可爱了。

あのネコ人間を覗き見し始める。彼を嫌う感情は薄れていき、少し彼のことを可愛いと感じる程だ。

所谓猫人者,并不是立着走,穿着衣服的大猫。他没有衣服。我笑了,把我上身的碎布条也拉下去,反正不冷,何苦挂着些零七八碎的呢。下身的还留着,这倒不是害羞,因为我得留着腰带,好挂着我的手枪。其实赤身佩带挂手枪也未尝不可,可是我还舍不得那盒火柴;必须留着裤子,以便有小袋装着那个小盒,万一将来再被他们上了脚镣呢。把靴子也脱下来扔在一边。

いわゆるネコ人間というのは両足で立って歩く、服を着た大きなネコではない。彼は衣服を持っていない。僕は笑って、僕が上に着ていた布切れを引きちぎった。どのみち寒くはない。わざわざごちゃごちゃしたものを着る必要はない。下半身はまだ身に付けている。これは恥ずかしいからではない。なぜなら、僕は腰にピストルを身に付けているからこちらのほうが便利なのだ。実際には、まる裸で腰にピストルをさすなんて今までしたことがない。しかし、僕は依然としてマッチの箱は捨てない。小袋を装着しやすいようにスカートをはかなければならないのだ。万が一将来また彼らに足かせをされたときのために。ブーツをそこらへんに投げて脱ぎ捨てた。

往回说,猫人不穿衣服。腰很长,很细,手脚都很短。手指脚指也都很短。(怪不得跑得快而作事那么慢呢,我想起他们给我上锁镣时的情景。)脖子不短,头能弯到背上去。脸很大,两个极圆极圆的眼睛,长得很低,留出很宽的一个脑门。脑门上全长着细毛,一直的和头发——也是很细冗——联上。鼻子和嘴联到一块,可不是象猫的那样俊秀,似乎象猪的,耳朵在脑瓢上,很小。身上都是细毛,很光润,近看是灰色的,远看有点绿,象灰羽毛纱的闪光。身腔是圆的,大概很便于横滚。胸前有四对小乳,八个小黑点。

もう一度言うが、ネコ人間は服を着ない。腰が長く、とても細く、手足は全て短い。手足の指も全てとても短いのだ。(彼らは走ることが出来ない上に何をするのも遅い。僕は彼らが僕に足かせをした情景を思い浮かべ不思議に思う。)首は短くなく、頭は背中の上まで曲げられる。顔は大きく、両目は極めて丸く、背の高さは低い。とても広いおでこも持っている。おでこ全体には細い毛が頭と同じように生えていて余分に細く柔らかい。鼻と口は繋がっていて、もちろんネコのように知的で美しい。まるでイノシシのようで、脳の上にありとても小さい。全身には細い毛があり、つやが良くすべすべしている。近くで見ると灰色をしていて、遠くから見ると少し緑色に見えて、灰色の羽毛の織物のようにきらきら光っている。体が丸っこいのはだいたい寝転がるのに都合がよいからであろう。胸部には四組の乳房があり、八個の黒い小さな点がある。

他的内部构造怎样,我无从知道。

彼の内側の仕組みがどのようなものなのか、僕には知る手立てがない。

他的举动最奇怪的,据我看是他的慢中有快,快中有慢,使我猜不透他的立意何在;我只觉得他是非常的善疑。他的手脚永不安静着,脚与手一样的灵便;用手脚似乎较用其他感官的时候多,东摸摸,西摸摸,老动着;还不是摸,是触,好象蚂蚁的触角。

彼の言動は特に奇妙なのだ。僕が見たところによると、ゆっくりした動きの中に素早さがあったかと思えば、素早さの中にゆっくりした動きがあるのだ。なので、彼の考えがどこにあるのか僕に考えを見抜かせない。僕はただ彼が非常に疑い深いところがあると感じた。彼の手足はいつもせわしなく、足と手をよく使いこなしている。手を使ってまるで色々なところを撫でて、頻繁に動かしているようだ。いや、撫でるというのではない。触っている姿はまるでアリの触覚の様だ。

究竟他把我拉到此地,喂我树叶,是什么意思呢?我不由的,也许是那两片树叶的作用,要问了。可是怎样问呢?言语不通。

一体彼は僕をこの地に連れてきて、木の葉を食べさせて、何を考えているのだろうか。僕は従わない。もしかしたら、二枚の木の葉の作用があるのかもしれない、ぜひ尋ねてみたい。しかし、どのように尋ねたらよいだろうか。言葉が通じないのが難点だ。

三四个月的工夫,我学会了猫话。马来话是可以在半年内学会的,猫语还要简单的多。四五百字来回颠倒便可以讲说一切。自然许多事与道理是不能就这么讲明白的,猫人有办法:不讲。形容词与副词不多,名词也不富裕。凡是象迷树的全是迷树:大迷树,小迷树,圆迷树,尖迷树,洋迷树,大洋迷树……其实这是些决不相同的树。迷树的叶便是那能使人麻醉的宝贝。代名词是不大用的,根本没有关系代名词。一种极儿气的语言。其实只记住些名词便够谈话的了,动词是多半可以用手势帮忙的。他们也有文字,一些小楼小塔似的东西,很不好认;普通的猫人至多只能记得十来个。

  三、四か月の時間を費やしたかいあって、僕はネコ語をマスターした。マレー語は半年程でマスターできるが、ネコ語はやはり簡単なものが多い。4,5百の字を使いこなして一切の会話をする。自然と多くのことや理論はこのように話しを明白にするのは不可能であるが、ネコ人間にはそれを補う方法がある。それは、そのようなことについて話さないことだ。形容詞と副詞は多くなく、名詞も豊富ではない。ほとんど迷いの木のようなものはすべて迷いの木になるのだ。大きい迷いの木、小さい迷いの木、丸い迷いの木、尖った迷いの木、外国の迷いの木、大洋の迷いの木……実際これらは決して同じではないのだ。迷いの葉は人を酔わす貴重なものとしてネコ人間に使われている。代名詞はそんなに使わず、基本的に関係代名詞はない。一種の劣っている言語ともいえる。実際ただしっかり記憶したこれらの名詞はお互いに話すのに十分便利である。動詞は大半を占めており、せわしなく手振りを用いることができる。彼らは文字も使っている。小さい建物か小さい塔がどのようなものなのかを区別見分けられない。普通の猫人間多くてもせいぜい十個くらいの字しか書くことが出来ない。

大蝎——这是我的猫朋友的名字——认识许多字,还会作诗。把一些好听的名词堆在一处,不用有任何简单的思想,便可以成一首猫诗。宝贝叶宝贝花宝贝山宝贝猫宝贝肚子……这是大蝎的“读史有感”。猫人有历史,两万多年的文明。会讲话了,我明白过来一切。大蝎是猫国的重要人物,大地主兼政客、诗人与军官。大地主,因为他有一大片迷树,迷叶是猫人食物的食物。他为什么养着我,与这迷叶大有关系。据他说,他拿出几块历史来作证——书都是石头做的,二尺见方半寸来厚一块,每块上有十来个极复杂的字——五百年前,他们是种地收粮,不懂什么叫迷叶。忽然有个外国人把它带到猫国来。最初只有上等人吃得起,后来他们把迷树也搬运了来,于是大家全吃入了瘾。不到五十年的工夫,不吃它的人是例外了。吃迷叶是多么舒服,多么省事的;可是有一样,吃了之后虽然精神焕发,可是手脚不爱动,于是种地的不种了,作工的不作了,大家闲散起来。政府下了令:禁止再吃迷叶。下令的第一天午时,皇后瘾得打了皇帝三个嘴巴子——大蝎搬开一块历史——皇帝也瘾得直落泪。当天下午又下了令:定迷叶为“国食”。在猫史上没有比这件事再光荣再仁慈的,大蝎说。

 ダーシエ―これは僕のネコ人間の友達の名前である。多くの文字を知っていて、詩を作ることもできる。聞こえの良い名詞を連ねては、いかなる簡単な思想も用いず、一つのネコの詩をたやすく作ることが出来る。宝のような願い、宝のような花、宝のような山、宝のようなネコ、宝のようなお腹……これがダーシエの“歴史の感覚を身に付ける”である。ネコ人間には歴史があり、二万年あまりの文明がある。会話することが出来て、僕は一切がはっきりしてきた。ダーシエはネコの国の重要な人物で、大地の主であり、政客でもあり、詩人でもあり、将校でもある。大地の主、なぜなら、彼は一つの大きな迷いの木を持っていて、ミーイエはネコ人間の大事な食物であるからだ。彼はなぜ僕を保護するのか。このミーイエが大きく関係しているのか。彼の話に基づいて彼が出したいくつかの歴史の本をこの話の証拠としたのである――本の全ては石で造られ、二尺の半分ほどの厚みで、それらには十文字位ずつ極めて複雑な文字が記されている。――五百年前、彼らは食糧を得るために畑仕事をし、何をミーイエと呼んだのか分からなかったという。急に外国人がネコの国にやってきた。最初は上の人しか食べることができなかったミーイエを、彼らは森から持ち出すようになってしまった。そこで、みんなミーイエを食べることに夢中になった。五十年の月日が経たないうちに、ミーイエを食べない人が例外というくらいに広まった。ミーイエを食べることはなんと心地よいことか、そしてなんと手間の省けることか。しかし、同じようにミーイエを食べたあと精神が奮い起こされたにもかかわらず、手足はうまく動かない。そこで、畑仕事が出来なくなり、収穫も減り、みんなぶらぶらして何もしなくなった。そこで政府は命令を下した。これよりミーイエを食べることを禁止したのだ。命令が下った一日目のお昼位に、皇后は夢中になって皇帝の頬を三回びんたした。――ダーシエは歴史の本の置き場所を移した――皇帝も夢中でずっと涙を流した。その日の午後また命令が下った。ミーイエを“国の食物”と定めた。ネコ人間の歴史上他と比べられない程、この事件は栄誉があり、慈悲深いことであったとダーシエは語った。

自从迷叶定为国食以后的四百多年,猫国文明的进展比以前加速了好几倍。吃了迷叶不喜肉体的劳动,自然可以多作些精神事业。诗艺,举个例说,比以前进步多了;两万年来的诗人,没有一个用过“宝贝肚子”的。

 自らミーイエを国の食べ物と定めた後、四百年あまりは、ネコの国の文明の発展は依然と比べて何倍も加速した。ミーイエを食べると、体の動きは善くなくなる。すると自然に精神に異常をきたした動作が増えてくる。詩の技術は、例えを挙げて話せば、以前と比べてとても発展した。二万年来の詩人は“貴重なお腹”という言葉を使わない。

可是,这并不是说政治上与社会上便没有了纷争。在三百年前,迷树的种植是普遍的。可是人们越吃越懒,慢慢的连树也懒得种了。又恰巧遇上一年大水——大蝎的灰脸似乎有点发白,原来猫人最怕水——把树林冲去了很多。没有别的东西吃,猫人是可以忍着的;没有迷叶,可不能再懒了。到处起了抢劫。抢案太多了,于是政府又下了最合人道的命令:抢迷叶吃者无罪。这三百年来是抢劫的时代;并不是坏事,抢劫是最足以表现个人自由的,而自由又是猫人自有史以来的最高理想。

 しかし、三百年まえでは迷いの木の種をまくことは普通であった。しかし、人々は食べれば食べる程だるくなり、次第に木を植え続けることもなくなってきた。洪水は起きた一年――ダーシエの灰色の顔がまるで顔から血の気が引くように見えた。もともと、ネコ人間が最も恐れるのは水だ――林を水が押し流してしまった。食べるものが何もなくてもネコ人間は我慢できる。しかし、ミーイエがないとまただらけてしまう。そして、強盗が起きるようになった。強盗は増えた。そこで政府はまたもっとも人の道や理屈にかなった命令を下した。ミーイエを盗んで食べたものは無罪である。この三百年来で強盗の時代であった。しかし、悪いことではない。強盗は最も個人の自由を十分に表現できる。その上、この自由もまたネコ人間の持つ歴史上で最高に理想的であるのだ。

(按:猫语中的“自由”,并不与中国话中的相同。猫人所谓自由者是欺侮别人,不合作,捣乱……男男授受不亲即由此而来,一个自由人是不许别人接触他的,彼此见面不握手或互吻,而是把头向后扭一扭表示敬意。)

 (ネコ語の中の自由というのは、中国語で言う自由と同じではない。ネコ人間のいわゆる自由な人というのは、他人を侮ること、協力しあわない、騒動を起こすことを意味する……男は受け取りを親しくしないというのはこれに由来する。一人の自由な人が他人である彼に接触することを許さず、お互いに面と向かって握手や挨拶のキスをすることもない。ただ頭を後ろにして相手に敬意を示すくらいである。)

“那么,你为什么还种树呢?”我用猫语问——按着真正猫语的形式,这句话应当是:脖子一扭(表示“那么”),用手一指(你),眼球转两转(为什么),种(动词)树?“还”字没法表示。

 “あのようにあなたはなぜ依然として木を植えているのか?”

僕はネコ語を使って訪ねた――ネコ語の形式に基づいて、この言葉を話すのは当然だ。首をひねって(“あのような”を示して)、手の指一本を使って指さす(あなた)、目を二回まわす(どうして)、植える(動作を表す)、木を?“依然として”の字は表す方法がない。

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2017-04-04猫星往還記4 このエントリーを含むブックマーク

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 また喉が渇いてきた。腹も空いている。たとえ鳥や獣のように夜の闇の中で食べ物を探すことを厭わないとしても、僕にはその能力さえないのだった。幸い、寒くはない。ここでは昼夜を問わず裸で過ごしても風邪をひいたりはすまい。僕は小屋の壁にもたれて座り、星空を眺めた。遠くにあの林が見える。何も考えられたくない。きっと、どんなにバカバカしいことを考えても涙があふれてくるだろう。孤独はそれほど苦痛よりも耐えがたいものなのだ。 

 僕はずいぶん長いことそこに座っていた。瞼がだんだん重たくなってきたが、思い切って眠ってしまうこともできない。しばし目を閉じてはハッと気づいて無理に目をこじ開け、そしてまた眠りに落ちそうになる。一瞬、黒い影が見えたような気がしたが、確かめる間もなく姿を消した。神経が高ぶっているための幻覚だろうと自分の臆病を責め、また目を閉じた。だが閉じたばかりの目をまた開いた。やはり安心はできない。ほら!、また黒い影がよぎった。見たと思ったらすぐに消えた。髪がゾワゾワと逆立ち始めた。僕には火星で化け物を捕獲する計画なんてありやしないのだ。もう目を閉じる勇気はなかった。

 ずいぶん長いこと何の動きもなかった。ためしに薄目を開けて様子をうかがってみた。来た、あの黒い影だ。

 もう怖くない。あれは幽霊であるはずがない。猫人間だ。やつらは視力が特に発達していて、遠くからでも僕の目が開いたり閉じたりしているのを見ることができるに違いない。緊張と嬉しさで息が止まりそうになりながら僕は待った。目の前まで近づきさえすれば何とかなる気がした。しかし何を根拠に自分が猫人間よりも優れているような気がするのか。拳銃を持っているから? お笑い草だ。

 ここでは時間には何の価値もない。まるで何世紀も経ったかと思われた頃、やつはようやく近くまで来た。一歩進むのに15分、あるいは1時間もかかったかもしれない。その一歩一歩には彼らが歴史的に受け継いできた慎重さがあった。東へ一歩踏み出し、西へ一歩進み、背を丸め、軽く背伸びし、左に向きを変え、後ずさりし、一片の雪のように地に伏せて匍匐前進し、また背を丸める……。子猫が夜の闇の中でネズミを狩る練習をするときもこんなふうだろう。非常に興味深い。

 身動きどころか、いきなり目を開くだけでやつは一瞬で逃げうせてしまうかもしれない。僕は身じろぎもせず糸のように細く開けた目の隙間から相手の動きをうかがっていた。

 相手に悪意はないらしい。僕に攻撃されることを恐れているだけだ。丸腰でたった一人でやってきたところを見ると、僕を殺そうという気もないに違いない。どうすれば僕が敵意を持っていないことを分からせることができるだろう。動かないのが一番だ、じっとしていれば、少なくともやつが驚いて逃げることもない。

 やつはとうとう体温を感じられるほど僕に近づいて来て、リレー選手がバトンを待っているときのような姿勢のまま僕の目の前で手を二回振った。僕がわずかに頷くと慌てて手を引っ込め、今にも走り出しそうな様子を見せたが逃げることなく僕をみつめている。僕はまた軽く頷いた。やつはじっとしたままだ。ごくゆっくりと両手を挙げ、手のひらを広げて見せた。どうやらこの「手話」が通じたようで、やつは頷き、駆けだす準備をしていた足を元に戻した。掌を上に向けたままあいさつ代わりに指を曲げてみた。やつはまた頷いた。少し腰を伸ばして相手を見たが逃げ出す様子はない。こんなふうにひどく辛く馬鹿げた時間が少なくとも半時間は続き、僕はやっと立ち上がることができた。

 時間を無駄に費やすこと即ち仕事なら、猫人間ほど仕事ができる者はいない。やつと僕は一体どれほどの時間を費やして手真似をし、頷き、口を曲げ、鼻にしわを寄せ、体の全ての筋肉を総動員して互いに加害する意図がないことを示したことだろう。もちろんさらに一時間かけることも、いや、ひょっとしたら一週間かかったかもしれない。もし遠くにもう一つの黒い影が現れなかったら。その人影に先に気づいたのは猫人間だった。僕が気づいたときには猫人間はすでに四、五歩ほど走り始め、走りながら僕に向かって手招きしていた。僕もやつを追って走った。

 猫人間は物音ひとつ立てず素早く走った。僕は喉の渇きと空腹でいくらも走らないうちに目がチカチカしてきた。だが、僕はほとんど直感的に、追ってくる猫人間に追いつかれたらお互いに良いことは何もないとわかっていた。この新しい友人と最後まで離れないほうがいい。彼は僕の火星探検のいい助手なのだ。追手が背後に迫ってきたに違いない。彼の足にはさらに力が入ってきた。それからしばらくは何とか頑張ったが、最後にはどうにも頑張り切れなくなり、心臓が口から飛び出しそうになった。後ろから声が聞こえる。長く鋭いうなり声だ。猫人間たちも焦っているに違いない。でなければ軽々しくあんな声を上げることはないだろう。もう地面に倒れ込むほかはない。あと一歩でも走れば、僕は口から血を吐いてそのまま死んでしまうに決まっている。最後に残されたわずかな力を振り絞り、拳銃を取り出した。地に倒れ、どこに向かって撃ったかさえわからないまま、僕は銃声も聞かずに気を失った。 

 次に目を開けたときは部屋の中にいた。灰色、赤い光の輪、そして床。ロケット、血の跡、ロープ……。僕はまた目を閉じた。

  何日も経ってからわかったことだが、僕はあの猫人間に死んだ犬のように引きずられて彼の家に運び込まれたらしい。もし彼からそう聞かされなければ、僕はどうしてここに来たのかもわからなかっただろう。火星の土は滑らかで美しく、僕の体には擦り傷ひとつついていない。僕を追ってきた猫人間は銃声に肝をつぶして逃げた。おそらく三日間は足を止めずに走り続けただろう。小型拳銃に充填した十二発の弾丸――、これが僕を火星でその名を知らぬ者のない英雄にした。

 僕はずっと眠り続けた。もしハエに咬まれて目を醒まさなかったら、そのまま永久に眠り続けていたかもしれない。「ハエ」と呼ばせてもらうが、本当の名は知らない。見た目は小さな緑色の蝶によく似ていて美しいが、ハエより何倍も憎らしい悪さをする。そこら中にいて手をちょっと上げるだけで緑の葉の一群が飛びかかってくる。

 体がすっかりこわばっていた。床の上で寝ていたせいだ。猫人間の辞書には「ベッド」という言葉はないのだろう。片手は緑のハエを追い払い、もう一方の手は体をさすり、両目はあたりを見回した。屋内にはこれといった物はない。寝床はむき出しの地面で、寝室で最も大事なものが省略されている。洗面器でもあれば体を拭けるのだが。長いこと寝ていたせいで体中がぐっしょりと汗で濡れている。周りには何もない。欲しい物がない以上、壁や天井を眺めるしかない。全て泥作りで装飾らしきものは何も施されておらず四方の壁からは嫌な臭いがする。それがこの部屋の全てだ。壁には地面から三尺ほどの高さに穴が穿ってあるが、これが入口だろう。窓がどうしても必要なら入口が窓も兼ねることになる。

 僕の拳銃は猫人間に持ち去られもしなかったし、途中で落とすこともなかった。まさに奇跡だ。拳銃を身につけ、僕は小さな穴から外に這い出した。なるほど窓があっても役には立たないはずだ。家は森の中にあった。たぶん昨夜見たあの森だろう。こんもりと茂った木の葉でいくら強い日差しでも届かないし、まして陽光は灰色の空気に遮られている。道理で猫人間は視力がすぐれているわけだ。林の中も涼しさは感じられず、湿って熱気がこもっている。陽の光は見えず、熱気だけが灰色の空気にまとわりついているようだ。風はない。

 僕はあたりを見て歩いた。湧き水か川があれば体を洗いたいのだが見つからなかった。ここにあるのは木の葉と湿気と異臭だけだ。

 猫人間が木の上に座っている。もちろん彼はとっくに僕を見つけていただろう。だが、僕が目を向けると木の葉の中に隠れようとする。僕はいささか腹を立てた。客に対してそのやり方は何だ。飲み食いもさせずただ臭い部屋をあてがうだけとは。僕は自分が彼の客であると考えている。僕は自分の意思でここに来たわけではなく、彼が僕を招いたのだ。何を遠慮することがあるだろう。近寄って行くと彼は木の一番上まで登った。僕はかまわずに木に登り、大きな枝をつかんで力いっぱい揺らした。彼は叫び声を上げた。何を言っているのかわからなかったが、枝を揺らす手を止めて地面に跳び降り、彼が下りてくるのを待った。もはや逃げられないと観念したらしく、耳を伏せ、ケンカに負けた猫のようにゆっくりと下りてきた。僕は口を指さして顎を上げ、口をパクパクさせて食べ物と飲み物を要求した。言いたい事を理解したらしく、木の上を指さしている。果物を食べろということか。ひょっとすると猫人間は穀物を食べないのかもしれないと僕は勝手な推測をした。だが果実は見えない。彼はまた木に登って慎重に数枚の木の葉をちぎって、そのうちの一枚を口の中に放り込み、残りを地面に落としてから、僕と木の葉を順に指さした。 

 まるで羊に餌を与えるようなやり方は我慢できない。僕は木の葉を拾いにいかなかった。猫人間は顔を強くしかめた。怒っているように見える。なぜ怒っているのか僕にはもちろん分からない。僕が怒っている理由も彼には見当がつかないかもしれない。このまま意地を張り続ければきっとよくない結果になる。それでは何の意味もないし、互いに分かり合うことはできない、と僕は思った。

  しかし僕は自分から木の葉を拾って食べるのはごめんだ。彼に僕のところまで持ってくるように手真似で伝えてみたがわからないようだ。先ほどまでの怒りは疑いに変わってきた。まさか火星でも「男女七歳にして席を同じゅうせず」が通用するのか。いや今まで考えたことがなかったが奴は女だったのか。どちらとも判断がつかない。ふむ、男と男の間では物のやり取りをしない決まりなのか。だがそんなことなど誰が知るか(この推測は当たっていた。ここに何日か滞在してこの事実が証明された)。よかろう、互いに理解しあえないからといって意地の張り合いをしていても無意味だ。僕は木の葉を拾い上げて習慣的に手の平でほこりを払った。実のところ手はひどく汚れていて、ロケットの残骸でできた切り傷にはまだ血の跡が残っていたのだが。

 口に一片を入れると、良い香りとたっぷりの水分が広がった。不慣れで食べ方がわからず、口の端から汁が滴り落ちる。すると猫人間の手足が少し動いた。僕がこぼした汁を啜りたそうな様子だ。この葉はきっと貴重なものに違いない。しかしこの広い林で、どうして一枚や二枚の葉っぱがそれほど大切なのだろう。まあいい、気にしないでおこう、ここでは珍しいことばかりなのだ。一気に二枚の葉を食べ終わると、少しめまいがしたが決して悪い気分ではない。甘美な汁が胃の中に送り込まれただけで、ある種の痺れが全身に広がり、自分でも驚くほど体のこわばりがほぐれた。腹は軽い痺れとともに満たされ、夢心地だ。眠りたいが眠れないような、頭がぼうっとしてくすぐったいような、ほろ酔いにも似た刺激を感じた。手の中には木の葉がもう一枚残っている。手も目覚めたばかりのときのように力なく心地よい。腕を挙げる力も入らない。笑いたい気分だが、自分の顔に笑いが浮かんでいるかどうかわからない。僕は一本の太い木の幹にもたれ、しばらく目を閉じた。間もなく、頭を二回ほど振って酔いは醒めた。全身の毛穴まで緊張がほぐれて微笑みそうだ。もし毛穴が笑えるとすればだが。飢えも渇きも全く感じなくなっていた。体を洗う必要もなくなった。泥と汗と血が肉体に実に気持ちよく貼りついて、一生このまま洗わなくても心地よく思えた。

――<次の日>に続く

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