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2018-05-05西遊記あらすじ(授業用)

西遊記あらすじ

〇この世の始まり

 時の流れを数えるのに用いる一「元」は十二万九千六百年、一元は十二「会」、一会は一万八百年である。十二会はそれぞれ子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥と呼ばれる。

この世の始まりは大いなる混沌であった。最初の一会が終わる頃、世界は4つの部洲に分かれた。東勝神(とうしょうしん)洲、西牛貨(さいごけ)洲、南贍部(なんせんぶ)洲、北倶蘆(ほっくる)洲である。

〇石猿の誕生

 東勝神洲の海の東、傲来(ごうらい)国の国境にそびえる花果山の頂上に乗った仙石が卵を産み、その卵から石猿が産まれた。卵が割れ、子猿が両目を見開くと金色の目が放たれ、まっすぐに天上に届いた。不思議に思った天帝は千里眼と順風耳を偵察に行かせたが、ただの猿であるとして捨て置くことにした。

〇水簾洞の美猴王

 石猿は仲間の猿たちときままに遊んで暮らしていた。ある日、滝の裏に隠された広々とした石の屋敷「水簾洞」を見つけ、猿たちの王となって美猴(びこう)王と名乗った。美猴王の気ままな暮らしは三百年も続いたが、ある日ふと自分もいつかは死んでしまうのだと考えて涙を流した。臣下の年老いた猿が、仏と仙人と聖人は輪廻をまぬがれて不老長寿を得るのだと進言するのを聞き、美猴王は不老不死を求めて筏に乗りこみ大海に乗り出した。

〇仙人修行

 南贍部洲を経て西牛貨洲に至った美猴王はついに霊台方寸山の洞窟に住む須菩提(しゅぼだい)祖師という仙人に出会って弟子入りし、師匠から「孫」の姓と「悟空(空を悟る)」という法名を与えられる。悟空は修行を経て不老長寿の術、七十二変化の術、觔斗雲を操って空を飛ぶ術を会得した。ある日、悟空は他の弟子たちに自分の仙術を見せびらかしているところを師匠に見られ、仙山から地上に戻されることになった。悟空は觔斗雲に乗って二十年ぶりに水簾洞に戻った。

〇混世魔王との戦い

 久しぶりに帰った水簾洞は混世魔王という妖魔に襲われて荒れはてていた。悟空は分身の術(身外身(しんがいしん)の法)で魔王を倒す。

〇如意金箍棒を手に入れる

 悟空は混世魔王から奪った武器を使って傲来国の宮殿の武器庫から大量の武器をかっぱらい、部下の猿たちを訓練して猿軍団を作る。自分にふさわしい武器が欲しくなった悟空は東海龍王から武器を得るため、龍宮(水晶宮)に出向いた。宝物庫にある天の川の底を突き固めたという神珍鉄で作った如意金箍棒と鎧兜一式を手に入れて帰った。

〇悟空、天界にのぼる

 龍宮から帰った悟空は以前に増して傍若無人に大暴れし、豪傑たちとも交流して牛魔王ら六人の王と義兄弟の契りを交わす。

 ある日、悟空は自分の寿命が尽きた夢を見た。怒った悟空が幽冥界にいる閻羅(閻魔)王ら十人の十代冥王のもとにおしかけて自分の生死簿を点検すると三百四十二年の寿命と書いてある。そこで墨で自分の名前ばかりか仲間の猿の名前まで消して幽冥界から飛び出したところで目が覚めた。

 一方、悟空に武器を持ち去られて虫がおさまらない龍王は玉帝(天帝)に悟空の所業を訴えることにした。玉帝のもとには冥界からも悟空討伐の上奏文が届いた。しかし玉帝は臣下である太白金星の「悟空を配下に置く」という提案を受け入れ、太白金星を迎えに行かせた。悟空は天界に上り弼馬温(ひつばおん)という役職に就くことを承諾する。

〇悟空、地上に戻り斉天大聖を名乗る

 悟空は天界で天馬たちの世話をしていたが弼馬温は下っ端の馬番だと知って激怒し、天界を去って水簾洞に戻った。悟空が帰って来たと知った独角鬼王が家来にしてほしいとやってきて、悟空に斉天(天に斉(ひと)しい)大聖を名乗るよう勧める。悟空は喜んで「斉天大聖」と書いた大きな旗を作らせて洞の入口に掲げた。

〇悟空、天界に戻る

 天界は悟空を捕らえるため、托塔李天王(たくとうりてんおう・毘沙門天)とその第三子である哪吒(なた)三太子を花果山に向かわせた。哪吒は悟空との戦いで腕を負傷し敗走し、天界に戻った。太白金星は悟空を懐柔するため斉天大聖に封ずることを玉帝に進言した。玉帝はふたたび太白金星の意見を入れ、太白金星を使わして悟空を再び天界に迎えた。

 悟空は天界で蟠桃園をとりしきる仕事が与えられたが、こっそり仙桃を食べてしまう。さらに西王母の宴会に忍び込み、宴会の準備をしていた者たちを仙術で眠らせて、存分に飲み食いして眠り込んでしまった。目が覚めて帰る途中で酔って道を間違え、太上老人の住まいに迷い込み、老君の金丹を見つけて全部食べてしまう。さすがの悟空も自分のしたことが恐ろしくなり、下界に逃げ帰ることにした。

〇天兵との戦いの末、悟空は捕らえられる

 玉帝は今度こそ悟空の仕業に我慢ならなくなり、天兵を総動員して悟空をとらえて処罰せよと命じた。十万の天兵が花果山を包囲し、激しい戦いが繰り広げられる。

 玉帝の甥である顕聖二郎真君(けんせいじろうしんくん)と悟空は変身の術を使いながら激しく渡り合う。天界から玉帝、老君、観音、西王母らが戦いの様子を見に南天門にやって来て、真君と悟空がやりあっているところだった。老君が左腕からひとつの輪(金剛琢・こんこうたく)を外し、悟空目がけてほうり投げると、狙いどおり脳天に当たって悟空は倒れる。何とか逃げようとするが、結局は捕まってしまい、天上へ護送され、斬妖台でこま切れの刑に処されることになった。

〇悟空、如来によって五行山に封じられる。

 しかし悟空は太上老君の仙丹を食べて不老不死となっていたおかげで、いくら殺そうとしても死なない。玉帝はとうとう如来(南無阿弥陀仏)に退治を頼むことにした。話を聞いた如来はすぐさま天界へ行き、自分の術に自信を持つ悟空に、わたしの右の手のひらから出られたら天宮を譲ろうと言う。悟空はさっそく觔斗雲に乗って遥か彼方の空へ飛んだ。やがて五本の柱が蒼天を支えているのが目に入り、ここが行き止まりだと思い、ここまで来た証拠にまんなかの柱に一筆書き、1本目の柱の根元に小便をひっかけて、もとの場所へと戻ってきた。天の尽きるところまで行ってきたという悟空に、如来は自分の右の手を見せると、その中指には悟空が書いた文字、そして親指のつけ根には猿の小便のにおいが残っていた。如来は掌を下に向けて悟空を押さえつけた。五本の指は木火土金水の五連山に変わり、「五行山」となった。こうして悟空は五行山に封じ込められてしまった。

 玉帝たちに別れを告げたあと、如来は慈悲心をもよおして土地神を呼び、悟空が餓えたときには鉄の団子を食わせ、 のどがかわいたときは溶かした銅のスープを飲ませるようにと命じた。罪業が消える日に誰かが現れ、救ってくれるまで、悟空は囚われの身になったのである。

〇沙悟浄、猪八戒、白龍

 観音たちはこの世の乱れを治めるための真経を取りに行く信者「三蔵法師」を探す旅をしていた。

観音たちがある日、流沙河(るさが)を通りかかると一匹の醜い妖魔に襲われた。妖魔は旅人が観音であるとわかると身の上話を始めた。もとは玉帝の車に従っていた捲簾(けんれん)大将であったが、蟠桃会で手をすべらせ玻璃の杯を壊してしまったため、下界に落とされた。餓えを満たすためにここを通る取経者を食べていたが、九人の取経者(玄奘の前世)の頭蓋骨だけが水に浮かんだので、それを紐に通して持っていると言う。

 観音は仏門に帰依することを勧め、その九つの頭蓋骨を首にかけ、取経者を待つように告げ、沙悟浄という法号を与えた。仏門に入った悟浄は、二度と殺生をせず、取経者が来るのをひたすら待つことになった。

 福陵山という高い山にも豚のような姿をした妖魔が一匹住んでいた。妖魔も観音に身の上を語った。もとは天の川の天蓬元帥だったが、酒に酔って嫦娥(じょうが、月に住む女神)にいたずらしたため下界に追放されることになった。ところが、地上に生まれ変わる時に間違って牝豚の胎内に投胎してしまい、こんな姿になってしまったとのこと。観音は罪をつぐなうために取経者の弟子になることを勧め、猪悟能という法号を与えた。こうして彼も取経者が来ることを待つことになった。

 さらに東に進むと、空中で一匹の龍が泣いているのが目に入った。この龍は西海龍王敖潤の息子であったが、火事をおこして宮殿の明珠を燃やしてしまったので死刑になるとのこと。これを聞いた観音は玉帝のもとへ行き、取経者の乗りものとしたいので彼を下賜してほしいと願い出る。玉帝は願いを聞き入れ、命を救われた龍太子は取経者がくるのを待つことになった。

 さらに東に進んで五行山に来ると、閉じ込められている悟空に出会った。悟空も観音の言うとおり仏門に帰依することを決め、取経者が来るのを待つことになった。

〇長安で玄奘が取経者に選ばれる

 観音は、十万八千里西方にある天竺国の大雷音寺にある大乗経典を持ち帰れば亡者は救われ、行った者は証果を求めて金身(仏)となるという。皇帝が取経者を求めたところ、玄奘が進み出た。皇帝はよろこび、玄奘を義弟として取経の旅に出すことにした。洪福寺へ戻った玄奘は、西方への道は虎や妖魔が多いと心配する弟子たちに、山門の奥の松が東を向いたらじき帰ってくると言い残して、皇帝から下賜された衣裳を身につけ、皇帝から通行手形と托鉢用の紫金の鉢盂、それに従者2人と馬一頭を賜った。そして三蔵の経典にちなみ、「三蔵」の雅号をいただき、郷土の土をひとつまみいれた別れの酒を飲みほして吉日に旅立ったのであった。

◆このあとは、玄奘(三蔵法師)と悟空、沙悟浄、猪八戒、白龍との出会いがあり、そして数々の妖魔との戦いが主な内容となる。

〇師弟は証果を得て、悟りに達する

 玄奘ら師弟四人は唐の都、長安に帰って来た。山門の奥の松が東に向いたのを見て弟子の僧たちも玄奘が帰任したことを知った。

 宮殿で経巻を皇帝に捧げ、三蔵は皇帝に経巻を手にいれるまでのいきさつを説明した。また、皇帝に悟空、沙悟浄、猪八戒、白龍を引き合わせた。通行手形を返し、日が暮れるころに三蔵一行は洪福寺に帰った。あくる朝、真経を誦してほしいとの皇帝の言葉に、三蔵は長安で最も清浄な寺院である鴈塔寺に赴いた。三蔵が真経を誦そうとしたとき、空中に八大金剛が姿をあらわして、西天に帰るよう厳かに告げると、三蔵と四人の弟子は空中に跳びあがり天の彼方へと飛び去った。

 彼らが霊山に着くと、如来は三蔵を栴檀功徳仏とし、悟空を闘戦勝仏、八戒を浄壇使者、悟浄を金身羅漢、白馬を八部天龍馬とした。白馬は金鱗の龍となり、悟空が頭をさわるとあの頭を締め付ける金箍が消えていた。

 三蔵たちは証果を得て悟りに達し、白馬もまた本来の姿に戻った。如来の説法を聞きに集まっていた諸神はみなみな合掌し、仏への帰依を願って「諸尊菩薩摩訶薩 摩訶般若波羅密」(この世に存在するものはすべて『空』であるという悟りに達した境地)と唱えるのであった。

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